まさかの会議!?
「全員揃いましたね。では緊急会議を始めます」
俺たちは放課後に教室に残り、話し合いを始めた
「ねぇ、豊美。ちょっと良い?」
「何?」
「私だけクラスが違うし、教室に来るのが大変なんだけど」
「それで?」
「いや、もういい。結構大変なんだよねー」
「頑張れ!」
俺たちは襠田さんと桜の会話を横目で聞いていた。
その前に頑張れって、ぷっぷぷ。
「おい!早く話し合いをするぞ!」
一応、学年生徒会も担当している梅田先生が忙しそうにしている。
「すいません。では、今から最後の一人を決めたいと思います」
「どうやって決めるの?」
泉が襠田さんに聞く。
「これを使います。一上君これをみんなに配って下さい。」
襠田さんから渡されたのは分厚いプリントの山だった。
「襠田さん、これは?」
「学年全員の名前と情報です」
襠田さんに聞かされながらプリントを配る。
「わー、すごい量だね」
「豊美アンタねー。最近忙しそうだと思ったらこんな事をしてたんだ」
「見るの大変そうだね、頑張れ竜!」
みんな色々な感想だった。が、
「智也は俺任せにするな!」
「え~」
何だよこいつ、まぁ、こんな奴と長年一緒にいる俺も俺だけどな。
「まあ、とりあえず読んで見て下さい」
俺たちは少し大量のプリントに目を向ける
一、秋原 奈々子
学年成績 150人中87位
勉学は普通 運動神経はやや弱い 特技は特になし 部活手芸部 四組
大体こんな感じだ
しかも、クラス混合の名前順になっている。
俺名前を探してみる。
安藤 石原 一幡・・・
「あれ?襠田さん、俺の名前がありませんが・・・」
「ああ、それはもう生徒会に入っているので必要ないかと」
「あっ、分かりました」
なるほど、色々な事が書いているがいまいちよく分からない
「探す範囲を決めたらどうだ!」
ずっと黙っていた梅田先生が発言した
「範囲ってどういう事ですか?」
俺は梅田先生に質問する
「だからだな、今必要なのは今のメンバーでは足りない物を補ってくれる奴だ!」
ふむ、確かにそうだな。
「皆さんは私たちに足りない物はなんだと思いますか?」
うーん、考えてみると意外と難しいな。大体襠田さんが補ってくれてるし。
襠田さんに足りない物は・・・・
「優しさ!」
俺はついつい声を出してしまった
「優しさなら、桜が持ってるで、竜ちゃん」
「いや、私の方が優しいよね、りゅー君」
どっちでもいい。
「ねぇ、一上君」
「はい?」
「それは私に言ってるのですか?」
ば・れ・た?
「いやいや、そんな事ないです(棒読み)」
「まぁ、後で終わらしてあげます」
「何を!?」
「人生?」
「こわっ!」
「早く考えろ!」
梅田先生に怒られてしまった。
「足りない物は決まっているだろ!それはな――――」
 




