まさかのガチ泣き!?
「どういう事なの?」
今はお母さんと車の中で話している。
「だから、お父さんの出張が早くなったて言ってるじゃない」
「何で、今日なのよ!」
「私に言わないで!お母さんだって焦っているのよ。一上君が命に別状が無くても。どうなるのか分からないの!」
「ごめんなさい」
そこに反論をすることは出来ない。
でも、どうして今日なの!
ねえ、神様。確かに桜は悪いことをしました。だけど!せめて最後のお別れは言わしてくださいよ!
「・・・っ」
いつの間にかまた泣いてしまっていた。しかし今回は声を出さなかった。
今は、それよりも竜ちゃんに謝りたい。泣いても解決できない。だけど、もうできない・・・。
「ごめんね、竜ちゃん」
竜ちゃんの事は気にしなくていいと竜ちゃんのお母さんに言われた。でも、気にしたかった。
それから約三日後に竜ちゃんの意識が回復したのと、後遺症が無いという連絡が来た。
しかし、桜はその電話に出ることは出来なかった。なぜなら、一時的な記憶喪失で事故の事をいまいち覚えていないらしい。
もちろん、桜の事も曖昧にしか覚えていないらしい。
それから、豊美と出会い竜ちゃんの記憶を心の奥に閉まっていた。
しかし、豊美から学年生徒会の誘いが来た時に今のメンバーの写真を見せてもらった時に竜ちゃんの写真があった。
信じられなかった。
もう、忘れたはずの竜ちゃんが同じ高校にいたのだから。
だから最初は学年生徒会を断っていたが、豊美から色々な竜ちゃんの話を聞いた時に、竜ちゃん、いや、昔の自分と向き合わないといけないと思い入る事を決意した。
今日、竜ちゃんを見たときに今にも飛びつきそうになった。
そんな自分を押さえつけ、変な自分を出してしまった。それが分かりやす過ぎるツンデレの正体だ。
そして、部活も同じソフトテニスである事知り、声を掛けてみた。
結果は知っての通り、竜ちゃんは桜の事を忘れていた。
しかし、諦めず竜ちゃんを桜の家に呼んだ。そして今に到る。
「どう?思い出した?」
「うん。曖昧だけどな。」
竜:何となくは記憶にあるがまだやはり記憶は曖昧だ。だけど、これだけは言いたい。
桜:思い出してくれて嬉しい。でも、これからが恐い。だけど、これだけは言わないと!
「「ごめんな(ね)」
俺たちは深々と頭を下げた。
「何で竜ちゃんが謝るの?」
そんなこと聞くなよ。まあ、言うならな
「大親友の桜の事を忘れてたからな」
ああ,何だかスッキリしたぜ。
「ありがとっ、竜ちゃん」
「おう、これからも宜しくな桜」
「うん!」
何だかんだで一件落着だな。
「もお~。親がいるのよ。こんなジジ、ババに青春を見せないで。眩しくて目が開けられないわ」
「ははは」
うん、確かに懐かしいなこの空気。自分や泉の家族とも違う温かさだ
「はやぐ、めじをぐうじょ」
お父さんガチ泣きだー!
「今日は、ありがとうございました」
「いや、良いよ。また来てね」
「はい。」
「竜、大人になったら一緒に酒でも飲もうぜ!」
「うっす」
ベロンベロンに酔ったお父さんに挨拶した。
「竜ちゃん。今日はありがとう。ほんと助けられてばっかやな」
「良いよ。明日からも宜しくな。」
「うん!」
ちゃんと解決が出来て良かった。
久しぶりの顔も見れたしな。
 




