まさかのスポーツ家族!?
そのまま午後の部の競技も終わった。
まぁ、ただのダンスをするだけだったけど。
それよりも、僕は秋が大好きだ。
いつでも僕を慰めてくれる。妹に慰めてもらうのはどうかと思うけど、僕にとっては本当に嬉しい。
「おにいちゃん!大好き!」
「僕も好きだよ。」
恥ずかしながら僕の初恋は妹のようだ。
「思い出した!」
DVDを見出して約30分、板橋さんの事をようやく思い出すことが出来た。
「ようやく思い出した!?」
「うん。」
板橋さんは『良かった~』と胸を撫で下ろした。
「悪かったな。」
「良いよ別に」
良かった。それにしてもあのDVDを見たら急に秋が恋しくなったのだがどうしてだ?
「そう言えば板橋さん、泉の事を話した事がある気がするけど忘れた?」
「うーん、覚えてるけど結局どんな人か知らなかったから。それよりこれからずっと呼び方は板橋さんなの?」
板橋さんは首をかしげ聞いた。
「駄目か?」
「駄目じゃあ無いけど、なんと言うか」
これは言った方が良いな。
「分かった。桜、久しぶり」
すると桜の顔が赤くなって手を激しく振りだした。
「ううう、うりゅしゃい!はうぅぅ」
桜は盛大に噛んでしまった
「あはは」
「笑わないでよぉ~」
うん。確かにこの感じ懐かしいな。
「おい、親の前だぞ」
桜のお父さんに声をかけられた。
やっべ、超恥ずかしい。
「す、すいません」
「良いのよ別に。若いって事じゃない。」
「お母さん、おばあちゃん臭い事言わないで」
「こりゃこりゃ、お爺さんや娘を怒らしたら駄目じゃろ」
「まてまて、お婆さんや怒られたのはそっちじゃぞ」
「そうでしたか?ほほほほ」
「お母さん!お父さん!」
桜は夫婦漫才を止め、顔を赤くして身体をプルプル震わしている。
しかし両親は懲りずに
「お婆さんや、娘が結婚するそいですぞ」
「知ってますよ、お爺さん。相手は確か一上君でしょ?」
「そうだとも」
え?
どういうこと?話がよく分からなくなってきたぞ。
「いい加減にしろー!」
あっ、桜がガチギレしてしまった。
「はははっ!」「ふふふ」
桜のお母さんとお父さんが笑っている。
「もう、許さないからね!」
桜はお母さんの方に突進した。ってか、さっきのヤンキーの時桜は凄い強かった。ヤバイ!桜のお母さん逃げてー!
「ふふふ、よっと」
突進してきた桜を捕まえて、足をかけて転ばした。
えっ?
確かこれって柔道の技だよな。何で?
「昔私ね柔道をしてたの」
「俺は空手をしていてな、野球とサッカーも少ししていた。」
おぉう。まさかのスポーツ家族でした。
「うう、ねぇ竜ちゃん。私の家族でお出かけしたの覚えてる?」
お母さんに解放された桜が落ち込みながら聞いて来た
「いいや」
うーん、さっぱり覚えていない
「ちょっ、桜それは!」
「ううん、良いの、話さして」
「分かった。」
うん?どうしたんだろ?




