まさかの許婚!?
「まぁ、なんだ。ここまで来させて悪いが話はこれだけだ。あとは一上がなんとかしてくれ」
そのあと、俺は紗那さんにそう言われた。
「いや、何とかって。まずそいつはいつどこに現れるんですか?」
「知らん。だが、わかったらすぐ報告する。逆に一上も怪しい奴がいたらすぐ僕に報告してくれ」
「え、そんな言い方するって事は名前も知らないとか?」
「あぁ、知らん」
そんなん見つけられないじゃん!
あ、でも普通に考えたら、豊美さんの許婚であるわけだから豊美さんを見ていたら分かるのか……?
でも、相手がどう接して来るのかわからない以上は俺には何も出来ないのじゃないか……。
「とりあえず、最初は豊美さんの周りを見守るって事で良いのですか?」
「あぁ、学校などは学年の違う僕は豊美を監視しづらい。だから一上に任す。逆に家など一上が監視しづらい場所は僕が監視する。いいな?」
まぁ、そういう事なら問題はないな。
「わかりました。ただ、俺は本人の意思を最優先で動きますからね」
俺は豊美さんがその結婚を望んでいないと思い動く。だから、豊美さんがその結婚に納得をしたならば俺は何もしない。
「あぁ、わかってる」
「なら、よかったです」
それで俺は帰ることになった。
机の上にあった紅茶を飲み干し、玄関に向かった。
帰りはまた豊美さんたちのお父さんの車に乗せてもらうらしい。
紗那さんはひとまず、豊美さんにバレないように俺を玄関まで送るそうだ。
「あ、そうだ。1つ聞くの忘れてました。聞いていいですか?」
「なんだ?」
「豊美さんは許婚のこと知ってるのですか?」
「いや、知らんだろうな。おそらく知るのはその男が現れた日だ。その時にこの家にお出迎えして、ようやく豊美にこの話が伝わるだろう」
「なるほど。じゃあ、豊美さんがそれを望むか望まないかはその日に決まるんですね」
「あぁ。まぁ、豊美は絶対に望まないのはわかっているがな」
まぁ、そうだろうな。
急にこの人が未来の夫です。と告げられてすぐに了承などするわけがない。
「まぁ、わかりました」
「あぁ、あと分かってるとは思うがこの話は絶対に豊美に言うなよ」
「まぁ、わかってますよ」
そう言って、靴を履いたあと一個だけ。疑問が出た。
「あれ?豊美さんに許婚がいるって事は紗那さんはどうなんですか?」
紗那さんの方が姉なわけだから、紗那さんだけ許婚が居ないのはおかしくないか?
「あ?いるぞ」
「え、いるんですか?それって……どんな人なんですか?」
単純に気になるだけだが、聞いてみたい。
「恵太だ。」
「えーと?俺の知ってる人ですか?」
「だから。大西恵太。今の二年学年生徒会長が僕の許婚だ」
えー!?あの人が紗那さんの許婚なの!?




