まさかの体育祭終了!?
そして、学年混合マラソンは終わった。
まぁ、知っての通り一位は俺たち一年学年生徒会だったわけだが、ほとんど走ったのは桜だから、あまり褒められたもんでもない。
まぁ、なんだ。俺たちが出ないといけないような競技はこれで終了したのだ。
これで俺はテントの中からでなくて済む。
いや……確か、競技がない生徒は常識の範囲では自由だったはずだな。よしっ、秋のところに行くか!
『残りの競技も少なくなってきました。さぁ、一上君を解説に戻し、一気に進めていきますよー!一上君は本部、放送の所までお越しください』
いーやーだー!秋に会いたいのですがぁ!?
と、まぁ色々あり、最後の閉会式を終わらせ、体育祭は終了した。
ちなみに俺たちのクラス順位はまぁ、真ん中ぐらいの順位だ。なんとも言えん。
この後は、豊美さんに一旦一年学年生徒会室に集まれとのこと。
先に行った豊美さんを除き泉、智也と三人で生徒会室に向かう。
「いやー、今日はお疲れだったね竜」
「マジで、疲れたんだが……。てか、色々とおかしすぎだろこの体育祭」
「まぁ、いいじゃん。楽しかったしね。ねぇ、泉ちゃん」
「うん、そーだね。楽しかったよ」
「いや、お前は今日暴れすぎな。あ、なんか急に豊美さんが怒る気がしてきた……」
もしかしたら、今日無茶苦茶やったことを怒られるんじゃないか。いや、俺は何も悪いことして無いんだけどね。悪いのは俺以外のやつなんだけどね!
「いやー、それはないんじゃないかな?だって、豊美ちゃんも色々やってたし」
「あ、まぁ……うん」
あ、そっかーそうだったね。
豊美さんも色々と家の権力使って先生に脅しかけたりしてたもんね。
「じゃあ、何の話するんだろ」
「多分、この後の話じゃないかなりゅー君」
「この後って何かあったか?」
え、そっこーで帰って秋にえらいえらいって、頭撫でながら褒めてもらうって用事あるんだけど?
妹にこんなことしてもらえるのは兄だけの権利なのだ!兄妹って最強!
「え、何って。体育祭の片付けだよ?」
「え?」
「え?だって、準備したんだし片付けもあるよね?違う?」
「え?」
「な、なにりゅー君。その今まで恨み探し続けた、家族を皆殺しした犯人は、過去にもう亡くなったはずの最愛の妹だった時みたいな表情」
どんな、表情だよ。それ。
そんなの、俺だったら泣いて妹を抱きしめるわ。
「いや……。まぁ、何でもない。なら、さっさと片付けを終わらせるぞお前ら!」
「片付けは得意だよ!任せて!」
「なんか、竜。今日の中で一番やる気に溢れてるね。まぁ、一応何だったら暇そうな人たちに声かけて手伝ってもらおうね」
智也は人脈厚くていいよな。俺が信頼できる人とか居ないぞ。
泉はストーカーだし、桜はアホだし、豊美さんは怖いし、智也は怪しいし。
俺が信頼できるのは飯田さんだけだな。
よかった……。一人だけ居た。




