まさかのこの状況!?
今、俺の家に居るのは、学年生徒会の俺を含めた六人と、母さん、秋の計八人だ。
さすがに、これだけの人が居ると、一般家庭の一軒家の家では少々手狭だ。
しかし、父さんが居なくて助かった。
このメンバーを見ると、何か言われそうだし、すき焼きの量が減る。
あの人には、お惣菜で我慢してもらいましょう。
『プルルルル』
……と。噂をすると、父さんから電話だ。
『もしもし』
「もしもし。でうした?」
『竜、すき焼きは俺の分を残しててくれよ。あと、この女たらし!』
「……おい。それをどこで聞いた?母さんか?母さん何だな!」
『はははっ!マイハニーが言うまでもない!俺は竜の心から聞いたまでだ!父さんが居なくて良かった。このメンバーを見られると。すき焼きの量が増えた。とな!』
「…………じゃあ」
『おい待て竜!お父さんはお惣菜は嫌だから──』
よしっ、切ってやったぜ。
へ?飯は残すのかって?残すか!全部食ってやんぜ!ひゃははは
「ただいまー。ふっ、残念だったな竜。ちょうど帰ったぞ!ふはははは!」
はははははぁ!?
「なんで今の時間に帰ってきてんだよ!」
「その方が楽しいことになると、神からのお告げがあったからだ!」
「仕事しろや!」
「一応はしてるぞ?」
「一応なんだ!?もういい!帰れ!」
「うん。帰るとしよう。では、ただいま!」
「うぜえ!!」
高笑いしながらリビングに入っていく父さんを見ながら大きなため息をつく。
おや……。リビングには母さんがいる。あと、みんなが……。みんなが居る。なのに、母さんと父さんが居る……。嫌な予感しかしねえ!
「ただいま、ハニー!」
「おかえりなさい。ダーリン!」
「頼むから、友達の前で恥ずかしいことだけはしないでください。お願いしますから!」
やっぱり、嫌な予感はあったてたようだな。うれしくもなんともないけど……。
「お兄ちゃん、うるさい。あと、これはどういう状況?」
「秋ー!!お兄ちゃんはな、秋でしか癒されないよー。撫でて、ハグして、踏みつけて、罵ってー!!」
「最後の方が本当に気持ち悪いよ?てか、皆さんいるの忘れてない?」
「はっ!?」
この状況に慣れている泉以外の皆さんに思い出したくもない冷たい瞳で見られました……。はい、もう何も言わんでください。お願いしますから。
「まあ、みんなは適当にくつろいでくれ。そして、俺を見ないでくれ」
「そーだよ、みんな。大丈夫大丈夫。そのうち慣れるから。あ、あかりん手伝ってー!」
「う、うん」
久しぶりに泉から助けられたよありがとな泉!
これで、みんなも慣れようとしてくれるだろ!
「まあ、慣れたくはないですけどね」
「だねー」
「は、はい……」
「あはは……」
ですよねぇー……。




