まさかの好奇心で!?
と言う訳で、今日からバリケード作りに参加する一上 竜です。お願いします。
俺の仕事も終わり、今日から皆と同じように、バリケード作りをする事になった。
えー、やだー。
「……何ですか、その顔」
「……何でもないです」
「では、これに色を付けてください。ペンキなどはそこの机に置いてますので」
「……了解」
ペンキと筆を持ってきて、作業を始める。
うぅ、臭い……。
周りも始めている様で、豊美さんは飯田さんと一緒に設計図の訂正などをやっている。
桜と泉はヤスリをしたり、釘を打ったりと色々な事をしている。
桜がすごい勢いでやっているのを、泉は、負けじとそれに着いて行っている。
そして智也は、手伝いに来た人に色々と教えてあげている。
あそこだけ異様に騒がしい。
てか、あの女たちは明らかに働いてないだろ?ねぇ?ねぇ!?
働けよ!何、智也にデレてんだよ!俺には視線さえ来ないのです……。
バカヤロー!!
「竜、無心ですよ、無心。気にしない事が一番大切です」
「あれ、何か言わないの?言った方が良いと思うんだけど……」
「一応、ボランティアですからね……。強くは言えませんよ。まぁ、今はそれほど迷惑をかけている訳ではないですし、一応、仕事もしていますし。しかし、迷惑が凄ければ、止めますよ」
「……お願いします」
「了解です。じゃあ、作業に戻りましょうか」
「はーい」
豊美さんは自分の持ち場に戻ったため、自分もペンキ塗りを再開する。
これを後、三つか……。
結構大変そうだな。
「りゅー君、これ追加!」
泉がそう言うと、桜が新しいバリケードを持ってきた。
あと、四ですか……。はい、了解です。
「なぁ、豊美さん。バリケードって全部で何個作るの?」
気になった為、飯田さんと何か話し合っている豊美さんに声をかけた。
「各チームで五つのバリケードを使いますので、十ですね。竜のペンキを抜いたら残り六つですね。もう少しで折り目です。頑張りましょう」
「マジですか……」
そんなに塗るなら、ペンキが足りるか不安になってきたぞ。
……てか、これって本当に倒れたりしないのかな…………?
ちょっとだけ、タックルしてみようかなぁ~?
「てやっ!」
ドバッン!
好奇心に任せてタックルすると、倒れて、バラバラになってしまった……。
「な、何をやってるんですか、竜?」
「えっ!?えっと……す、すいません……」
「なっ……。はぁ、飯田さん、耐久力もう少し上げた方が良いですね」
「……はい。新しい、設計図……を作ります」
「本当に、すいませんでしたー!!」
ほとんど一からになりました。
好奇心って怖いですね!




