まさかの意地悪!?
「では、明日する事を説明します。まずは、今日決めた事のような、こちらが決めないといけない事の発表、説明。マラソンは自由ですが、もしかすると、学年競技に何か言われるかも知れません。他にも、体育会の各自の動き、係、学年競技などの競技時間の計算、競技の順番、それから、予算設定等々、たくさんあります。明日は、忙しくなると思いますので、体調を整えて来てください」
本当に沢山あるな……。
「てか、先生がしないといけない事まで入ってない?」
多すぎて気付いたが、普通は先生がしないといけない事が沢山あった。
それで、更に仕事量が増えている気がするのだが……。
働けよ、せんせぇー!!
「あ、はい。先生方は、最終確認と、体育会準備での生徒の安全確認だけですね。この学校は生徒会が大きな力を持つ学校ですので、だいたいの事は生徒会に任されます」
「……え、そうなの?」
「はい」
初めて知った。
意外と俺たちに権力があったなんて!
まぁ、あるから何だよって話な気もするけどな……。
てか、権力あるのに働かされるって何だよ……。
そこは権力だけ振り回して、俺たちには楽させろよ……。
「ねぇ、豊美。係って何?」
「係とは、特定の仕事を分担して働く人の事です」
「……ん?」
「……はい?」
「どういう意味?」
「そのままの意味だけど?係の意味でしょ?」
「はぁ!?桜はそんな事を聞いた訳じゃないよ!係ってどんな事をするのか聞いてるの!係の意味ぐらい分かるよ!」
「分かるの!?桜、成長しましたね」
「何でそこまで馬鹿にされないといけないの!?」
「「「馬鹿だから」」」
「何で竜ちゃん達まで!?」
桜の質問に即答で答える、俺、泉、豊美さんの三人だった。
「まぁ、冗談は置いといて、係は競技の準備や、学校の整備、競技に使う物の工作など、色々あります。決めるのは、おそらく、挙手だと思うので、得意な物に挙手して下さいね」
との事だった……。
桜は一人で「分かってるなら、普通に教えてよ……。意地悪だよー」とか、一人でぶつぶつ言ってる。
その桜を泉は笑顔で見ている。
……泉?なんか、その顔怖いよ?
智也はひたすらニコニコと、飯田さんは少し顔を伏せて、黙っている。
でも、この空気が俺たちっぽいよな。
その後も、少し脱線しながらも、話は進んでいき、事前会議は最後の豊美さんの「これで会議を終了します」で終了した。
もう二時半だから、少し終わるのが早い日と帰る時間は変わり無さそうだ。
もう少し早く帰りたかったです……。
家には俺の妹が待ってるし!




