まさかのバーベキュー準備!?
その後も、王様ゲームを続けていった。
例えば、豊美さんが王様なら、肩たたきをされたり、泉なら、紅茶を淹れに行かしたりと本当に色々な命令が飛び交った。
ちなみに、みんなは二回ぐらい王様になっているのに、何故か俺が一回も王様になれなかった。
最後の方は、俺が王様になったら、終了するかという話になったが、俺がならずに、みんなの王様になる回数が増えていく一方だったので、一回も王様になることなく、王様ゲームが終了した。
スイカを食べる15時も過ぎても、俺が王様になるために続けられたが、ならなかった。
そのおかげで、スイカを食べ出したのが、予定の時間を軽く越えた16時だった。
「はぁ、王様ゲームするなら、王様に一度はならないと意味ないだろ!」
「まぁまぁ、ドンマイだよりゅー君」
「うぅ……」
スイカを食べながらそんな会話をする。
てか、このスイカが甘すぎる。
一体、何処からか仕入れたスイカなのか気になった……。
「ふぅ、晩御飯はバーベキューなので、あまりお腹いっぱいにしたくありませんし、今はもう食べるのをやめましょうか」
スイカ一玉を食べ終えると豊美がそう言ったので、俺たちは頷く。
スイカの一つがデカイから、はっきり言って少しお腹いっぱいなのである。
「では、時間も少し良い感じなので、晩御飯の順番をしましょうか」
「はーい。頑張るよあかりんっ」
「う、うん」
泉たちはやる気の様だし、俺たちも掃除頑張るか。
「あ、竜と砂川君は倉庫の鍵を渡すので、バーベキューの器具を準備していてください」
「倉庫?」
「はい。家の裏側に倉庫があるのでお願いします」
「うい。了解」
「うん。分かった」
鍵を豊美さんから、渡されると智也と一緒に庭に出て、倉庫に向かう。
「あったあった。えっと……、この手紙に書いてある物を持っていったら良いんだよな?」
「うん。てか、中に入ってる物全部だよね?」
「……だな」
バーベキュー用に準備された物しかなかったから、全部だろう。
「じゃあ、重い物から運ぶぞ。智也、そこ持ってくれ」
「はーい」
端を持ち合い、庭に置いていく。
炭とかが、重いくせに、結構な量があったので大変だった。
何かチャッカマン以外にも、ライトが大量にあったが、一応、豊美さんから預かった紙にも書いてあったから、持っていった。
あと、バケツは花火を消す水に使うんだろう。
そんな事を思いながら物を出していく。
一時間以上、智也と働いたらようやく終わった。
バーベキューってこんなに大変な物だとは思わなかった。




