まさかの覗き!?
「風呂入ってきまーす」
着替えとバスタオルを持って、リビングに少し顔を出しながら言う。
「はい。シャワーですがゆっくりと」
「あっ、まって私も行くー」
来んじゃねー!
風呂場って鍵かかるよな?
嫌だよ~、泉が怖いよー、ストーカーだよー、変態なんだよ~。
俺は急いで服を脱ぎ、風呂に入って鍵を閉める。
良かった、鍵はしっかりと閉めれるんだな!
ふぁー、日焼けが痛い。
髪を洗い、流す。
「りゅー君!鍵開けて!」
泉が、ドアノブがガタガタと鳴らす。
いやー!たた助けてー!!
桜ー。豊美さーん!!
「森川さん!あなたは何をしているのですか!」
「何しとん!?桜でもそれはあり得んで!」
ドアの外の方から救世主たちの声が聞こえた。
うー、ぐすっん。怖かったよ~。
「竜、森川さんはもう居ないので、安心してください」
ぅん。ありがと……。
安心は出来てもまだ怖いので、ささっと体も洗って、風呂から出る。
「あがりましたー」
髪を拭きながらリビングに入ると、桜に取り押さえられながら、豊美さんに叱られている泉が居た。
「ははは。次、僕が入るね~」
智也が部屋に服を取りに行ったのを見て、自分の紅茶を淹れる。
うめー。
「あなたと言う方は恥を知らないんですか!」
「竜ちゃんの風呂覗くとかバカやな!次からはそんなん、したアカンからな!」
「いや、いつもはしてないんだよ?」
「当たり前ですよ!」
「当たり前!」
いやー、泉も二人に怒られたら何もできないんだな。
まっ、二人には感謝感謝。
「お兄ちゃんって何なの?」
「いや、俺じゃなくて泉が何なの?」
「泉さんはもう良いの」
秋に諦められてる!
「俺は普通だぞ?……いや、普通じゃない。自分には可愛い妹が居て、まさに神様。俺の秋は性格まで完璧である。マジ秋である」
「キモい……。まっ、お兄ちゃんの事なんてどうでも良いけどね」
「あっ、そうだ秋」
「うん?」
「友達はちゃんと選べよ?」
「あぁ、う、うん。由宇ちゃんの事なら大丈夫だよ、多分」
あの腐集団はマジでトラウマレベルである。
腐女子怖い、腐男子キモい、腐女子変態、腐男子許さん……。俺の秋で妄想しやがって!
いや、一応止めてくれてたな。
それでも許さん!
そんな事を思いながら秋と話していたら、智也が部屋に入って来た。
「あっ、じゃあ次入りますね?」
まだ怒られている泉と、怒っている桜&豊美さんに一言言ってから、秋が風呂に入っていった。
「あきー。お兄ちゃんが背中流してあげ──」
風呂のドアを開けようと、ドアノブに手を伸ばした瞬間に誰かに捕まった。
「竜ちゃん?何をしてるのかな?」
「あら、竜。そんなに泉と一緒の事をして欲しいのですか?良いでしょう。二人ともお説教タイムです!」
そのまま、桜にリビングに戻された。




