まさかの恐怖!?
「広れー」
「ホントだ。ちゃんとベッドもある」
「数日泊まるだけなんだが……」
こんなに必要な物は大概揃っている。あっそやインターネットって繋げれるのか?
そう思いつつ携帯でネットを開いてみると普通に使えた……。
ここ、住み心地いいな。
「奥のベッド貰って良いか?」
「うん、いいよ」
「あんがとっ」
奥のベッドの横に荷物を置いて、カメラとノートパソコンを取り出し、カメラはベッドに置き、ノートパソコンはその横の机に置いた。よしっ
「そんな大荷物を出してどうしたの?」
「うん?ああ、気にすんな」
パソコンのコードを繋ぎ、パソコンの電源をつける。
「えっ!?壁紙が……」
うん?壁紙は秋の寝顔だけど、どうかしたか?
俺は智也の声を流して秋フォルダーを開く。
「1000枚以上!?」
「何だようるさいな」
俺は今日こっそり撮った写真を保存していく。
「何それ!?いつ撮ったの!?」
よしっ、保存完了。
「よしっ。あと30分以上あるな。何かするか?」
「……まず、あれは何?」
「人生には気にしない方が良いことがあるんだよ」
俺は智也の肩に手を置き、優しい声で言う。
「何それ!?」
「で、何かするか?」
「うーん、竜って少し泉ちゃんに似てるね」
「あいつの何処に俺が似てんだよ!」
俺は秋の写真を撮ってるだけだ!
あいつはストーカー。全然違います。
「あの、秋フォルダ見せてくれない?」
「えっ、嫌だけど」
何で秋の秘蔵写真をお前なんかに見せないと駄目なの?
「やっぱり似てるね。泉ちゃんに同じ事をお願いしたら似たような反応されたよ」
「同じ事?」
「あ……。人生には気にしない方が良いことあるんだよ」
何それこえぇー!!
背筋に冷たい汗が流れるのを感じたんですけど……。
「分かった。俺は何も聞かない。聞きたくない……。ガクガクぶるぶる」
「竜も同じ事をしてるんだけどね……」
俺は布団の中に潜って震える。
何この布団……。良い香りだし、すげーモコモコしてる……。敷き布団は自分から俺の身体にフィットしてくる……。
これじゃ寝にくいベッドの方が良いと思ってしまうじゃないか!
てか、どんな布団を使ってるんだよ!
はぁー、まぶたが重くなってきた……。
「竜、暇だからもうリビングに行こっ。確かテレビがあったはずだし」
「すぅすぅ」
「寝るんじゃない!」
気持ち良く寝ていたら掛け布団を剥がされた。
うぅ、酷い……。
「リビング行くよ」
「あーい。てか、マジで眠くなってきた」
「今寝たら起きられなくなるから、寝たら駄目だよ」
「はいはい」
ドアを開けて待っている智也と部屋を出て、リビングに向かった。




