まさかの集合!?
駅には集合時間の10分前には到着出来た。
あっ、飯田さんがいる……。
「あっ、一上くん……おはよう、ございます」
「おはよーございます」
「えっと、飯田さん?おはようございます」
「は、はい……飯田であって、ます」
うーん、メールの時や焦った時の飯田さんのキャラとのギャップがな……。
「今は飯田さんだけですか?」
「は、はい。少し楽しみ……で、早めに、来ちゃいまし……た」
うつむきながら指を絡ませて恥ずかしがる飯田さん。
いや、うんまぁ。可愛い……。
「あっ、あと30秒ほど……で、いずみんが来ます」
は?
「何で分かるの?」
「いずみん、の歩く速度と、い、家を……出た時間を……」
なるほど。分からん
とりあえず、泉の歩くスピードと泉の家から駅までの距離を……???
「す、凄いですね」
秋も飯田の頭の良さには引いている。
「りゅーくーん!」
「はっ!」
泉の声が聞こえた瞬間に上手く避ける事が出来た。
ふぅ~、これも飯田さんのおかげだな。
俺は飯田さんの方を向いて親指を立てた。
飯田さんはモジモジしながらニコッと笑ってくれた。
何、今の表情……。可愛えー!
「りゅー君!何で避けるの!?」
「おはよ、泉」
「うん、おはよっ!」
機嫌がコロコロと変わるやつである。
「いずみん、お、おはよう」
「おはよーあかりん」
部活仲間の二人は仲が良い。
久しぶりに部活行こっかな?
ふぁ。眠い。
あくびしていると車が二台止まった。
一台からは
「おはよー。みんな早いね」
あくびをしながら出てくる智也。
そして、もう一台のデカイ車からは
「おっはよー!」
「おはようございます。えっと、皆さん集まってますね」
朝から元気な桜と周りをキョロキョロ見ながら揃っているかを確かめている豊美さんが出てきた。
「ありがとうございました」
「良いのよ。また困ったら教えてちょうだいね、智也ちゃん」
「はい。ありがとうございます」
いやいや、智也。
そのおば様は誰?
そんな疑問の目を気にすることなく、車は去っていった。
「おっす、智也」
「おはよー竜」
唯一、一人だけの男の智也の所に行く。
女ばかりで、同じ男の智也の近くは凄い落ち着く。
こんな気持ちを秋の友達に知られる訳にはいかないな。腐るから
「皆さん、おはようございます。居ない人はもういませんね。では皆さん、車に乗ってください」
皆が別々にワイワイしていたのをまとめ、車に乗るように指示が出されたので車に乗る。
「目的地までだいたい一時間半や。眠いやつは寝とけよ」
豊美さんのお父さんが全員乗ったのを確認して、車を動かす。
俺は眠いから寝よ。




