まさかの朝起き!?
「……ゃん」
ふみゅ?
「……ぃちゃん」
俺を呼んでるのか?
「さっさと起きてよ、お兄ちゃん!」
「ぎゃっ!」
いきなり腹に凄い衝撃が来た。
「っー。はよっ秋」
「おはよ。それより、集合時間まで一時間も無いよ。早く準備して」
近くにあった携帯を取り、時間を確認する。
『5:06』
ふみゅ~、まだ夜じゃんか。
「あと30分……」
「30分も寝たら時間内に駅に着けないでしょ!」
「ふげっ!」
布団をはがされ、ベッドから突き落とされる。
いててて……。
「母さん達は?」
「まだ寝てる。朝ごはんは食パンで済ませる」
「はーい。眠いから風呂入る」
「時間無いから急いでね」
「一緒に入る?」
「この時間でも警察って動いてくれるよね?」
「お兄ちゃんだからね!?」
冗談に決まってるだろ、冗談に……。はぁー
俺は今日着て行く服を持ち、風呂場に向かう。
ふぁー、目が覚めるぜー
風呂から上がると秋が俺と自分の分の食パンと紅茶を準備してくれていた。
「いただきやーす」
「いただきます」
良い焦げ目をした食パンをかじりながら紅茶を飲む。
いやー、秋が焼いてくれた食パンと淹れてくれた紅茶は美味い。
「お兄ちゃん」
「ん?」
食パンを食べていると呼ばれた。
「今さらだけど、本当に良かったの?」
「何が?……あっ、ああ。良いよ。俺たちは兄妹だけど付き合おう!」
「いや、お兄ちゃんの友達とのお泊まりなのに居て良いのかなって」
思いっきりスルーされた……。
「豊美さん達が良いって言ったんだったら大丈夫だろ。むしろ俺は秋が居てくれて嬉しいし」
「良かった。いやね、何だか迷惑かなって思って」
「何がだ?」
「だって、あのメンバーの中に居たら、迷惑そうじゃない?」
「?」
秋は何が言いたいんだ?
「いや、大丈夫大丈夫。せっかく襠田さんが準備してくれたんだから楽しもうね」
「おう」
「ヤバい!あと10分で家を出ないと!」
秋が時計を見てから慌てて食べ出したので、俺も合わせて急いで食べる。
今の時間は30分だから40分には家を出るんだな。
荷物チャックも昨日の内に終らしたし、着替えも終わってるから後は歯磨きだな。
残りの紅茶を一気飲みし、歯磨きに向かう。
「シャカシャカ、釈迦釈迦。」
「擬音を口に出さないで」
くっ、今のには高度なダジャレが入っていたと言うのに、気付かれなかったか!
いや、全然高度じゃねぇーよ。気付かれんくて助かった。
「お兄ちゃん、行くよー」
歯磨きも終わり、最後の荷物チャックも済ませた時に秋に言われ、急いで玄関に行く。
帰ってくるのは四日後。
それでは
「いってきやーす」
「行ってきます」
一年学年生徒会メンバーと秋での夏合宿が始まります!




