まさかの盗み聞き!?
桜と二人でこっそりと朝崎さんと大垣さんに付いて行く。
ありゃ?大垣さんの前ではいつもしかめっ面な朝崎さんが普通に笑顔だぞ?
ありゃ?ありゃありゃりゃ?
「どうしたの竜ちゃん?なんか満面の笑み過ぎてキモいよ?」
ひどい言われようだ。
いや、俺って恋愛系の話好きだからこういうのを見るのが好きなんだよな。
「気にすんな。ほら、お二人さんが喫茶店に入るよ~」
てか、あの店って秋と来た美味しい紅茶のお店じゃん。
誰かさんのせいでゆっくり堪能できなかったけど。
「はいはい。入るの?」
「それしかにゃいだろうにゃ~」
「えっと、ホントにキモいよ?」
「入るぞー」
桜のひどい台詞は無視していきまーす。
俺たちは店に入り、気付かれないように朝崎さんたちに近い席に座る。
「何か急に悪い気がしてきたんやけど……。勝手に話聞いて良いんかな?」
「そんな事言いながら関西弁になってるぞ」
「急に悪い気がしてきたけど、勝手に話聞いて大丈夫かな?」
「言い直しても遅い。」
桜だってワクワクしてるじゃねーか!
適当に注文して朝崎さんと大垣さんの話を聞く。
「ただいま、敵店を調査中」
「そんな事してないだろ。てか、『Loveティー』みたいなカップル限定の飲み物って無いのかな?」
「え、何?ことと飲みたいの?」
「うん。」
うわぁ、恥ずかしい台詞を平然を言ったよ。ある意味かっけー。
「いや、大垣さんって凄いね」
「だな」
流石に俺でも秋に『Loveティー』を素直に一緒に飲もうとは言えない。
「キーモーいー」
「悪かったな。まあ、無いから無理は決定してるけど」
うむ、この二人の関係性がいまいち分からんぞ
「あっ、『Loveティー』で思い出したけど、桜ちゃん達ってどう思う?」
急に俺たちの話が出てドキッとする。
「桜ちゃん?」
「ほら、今日お店で『Loveティー(ちょい媚薬入りかもよ)』を注文してた」
してねーよ!
お前が勝手に持って来たんだろうが!
「ああ、あの人か。てか、古都乃が勝手に持って行ったんだろ」
そうだそうだ!
「まあ、それは置いといて、どう思う?」
逃げた!朝崎さんが話を変えたぞ!くそぉう、今すぐに飛び出して何か言ってやりたいぜ。
「うーん、そうだな。危険だなと思う」
危険?
「うん。ことも言ったように多分四人の争いになるよね」
四人の争い?
「アニメみたいだったな。しかも修羅場系の。彼女や幼なじみや元カノや婚約者は居るのかな?」
俺の彼女と幼なじみが修羅場○ぎるじゃねーか!
「よく分からない」
「まあ、修羅場ってる感じだな」
「うん、確かに修羅場の予感はしてるね」
修羅場の予感?
うむ?朝崎さん達は俺たちの話をしてるのか?




