まさかの誉め!?
桜が着替えに入ってから数分した頃に桜が出てきた。
「ど、どうかな………?」
「うん?どこの何が似合ってないんだ?可愛いぞ?」
「そう?」
「ああ。似合ってる。何だろ……、すごい恥ずかしい……。」
自分で言っててなんだが、すごく恥ずかしい。
「あはは、ありがとね。着替えてくる」
「おう」
桜が試着室に戻ったのを見てイスに座る。
さっきの俺って絶対に恥ずかしい事を言った。
アニメではよくある台詞だが、現実で言うのは恥ずかし過ぎだろ……。
しばらく待っていると桜が私服に戻って出てくる。
「これ、ありがとね。あっ、お金返さないと」
「いや、良いぞ別に。早くここから離れたかったから桜が着たそうだったそれを無理矢理買ってきて押し付けただけだし」
はぁ、ようやくここから居なくなれる!
本当にここって居心地悪かったんだよな。
「桜より竜ちゃんの方がツンデレだね」
「はぁ?俺がツンデレ?」
「うん。だって早く出たいだけなら竜ちゃんが適当に選んだ水着を買ってこれば良いのに、竜ちゃんは桜が欲しかった水着にしてくれたしね?」
「いや、それは、俺が勝手に決めたは可哀想だし、せっかくなら桜が着たそうだった水着にしてあげようとね…?」
「やっぱりツンデレだね」
「違う!断じて俺はツンデレではない!てか、男のツンデレに需要は無いしな」
「需要?よく分からないけど、桜はツンデレな竜ちゃんが好きだよ?」
「はいはい。俺は男のツンデレなんて嫌いだけどな」
俺がツンデレみたいに桜なんて好きじゃないんだからなっ!って言ったらキモいし……。
「まっ、水着ありがとね。実際に使うのを楽しみにしててね。じゃあ、時間もまだまだあるし、せっかくだから二人で遊ぼう!」
桜は水着の入った袋を掲げながら一人ではしゃいでる。
ツンデレ顔なのに子供だな。
まあ、そこが桜の可愛いところでもあるがな。
「とりあえずお前は遊びじゃなく、勉強をしろ。勉強道具は持ってきてるよな?朝崎さんの喫茶店に戻って勉強するぞ」
ちなみに俺はどこででも勉強できるアプリを入れている。
遊園地などのアトラクションで長時間並ぶときに最適だぞ!
「えー、せっかく竜ちゃんと会えるときに勉強はしたくないよ」
「俺が居なかったら勉強しないだろ」
「あはは……。あれ?朝崎さん?」
「おう、朝崎さんの喫茶店で勉強する。あそこは意外と静かで落ち着いてるしな。」
まあ、朝崎さんが居なかったらの場合だけどな。
「そうじゃなくて。ほら、竜ちゃんの後ろ。朝崎さんと大垣さんがいるよ」
後ろを見てみると普通に話している二人の姿があった。
「ホントだ……。」
「着いて行ってみる?」
「是非!」
朝崎さん調査隊、今出陣!
 




