まさかの水着選び!?
水着が種類が決まり、早く終わりそうと思ってから約30分後………。
「竜ちゃん、このシマシマ模様の可愛くない?あっ!でもでも、この柄も可愛いよね?じゃあ、この柄にするなら何色が良いと思う?赤、青、緑、黄色、紫の五種類!みんな可愛いけど………。竜ちゃんはどう思う?」
「どれでも桜なら可愛いと思うよ(棒読み)」
「そう?ありがとっ。じゃあ、これはどうかな?可愛いよね。もう思いきっちゃってこれにしようかな?あっ、でも値段が高いなぁ。じゃあ、値段を考えこれ?でもこれはあんまり可愛くないし……。あっ!これって可愛いし、値段も良い感じ!」
「き、決まったか?」
「うん!試着してみる」
そう言い、桜が試着室に入っていく。
ふぁ~、これでようやく解放される!
しばらく待っていると私服姿の桜が出てきた。
………私服?
「おい桜、何で私服何だよ」
「やっぱり、桜に可愛いのは似合わないらしい……。シンプルなのを探してみる。」
「お、おう…………。」
試着室に入った時の笑顔はまったくなく、逆に暗かった。
そんなにそれが着たかったんだな……。
はぁー、あの地獄が再び始まるんだな。
桜が新しい水着を探しに戻って行ったので近くの椅子に座る。
桜がさっき選んだ水着を持ちながら選び直している。
まだその水着諦めて無いんだな……。
あっ、あの水着を見直した……。
サイズはあってる様だな。
桜はため息を一つ吐いた。どうしたんだろ?
目で追ってみると後悔しまくりの目で水着をもとの場所に戻した。
どんだけそれが着たいんだよ。もう、それにしたら良いだろが。
死んだ目で桜が戻ってくる。
「あー、竜ちゃんごめんね。全然良いのが見つからないよ」
はぁ、仕方がないな。
「いいよ別に。あと、少し席はずして良いか?」
「……うん。ごめんね。」
そう言い、水着探しに戻った。
よし、じゃあ行くか。
「あっ、お帰り竜ちゃん。用事は済んだ?」
「おう。桜は良いの見つかったか?
「ううん。ごめんね?」
「いや、大丈夫。あと、これ」
俺はさっき買った物が入ってる袋を桜に渡す。
「……これは?」
「見てみろ」
「うん。………あっ、これって」
「桜が欲しそうに見ていた水着。」
本当にこれが良さそうだったから買ってきた。
買うのはすごく恥ずかしかったけどな!
「で、でも……。これ、桜に似合わなかったし……」
「良いから着てみろよ。」
「う、うん……。」
桜が試着室に入っていくのを見届けてからイスに座る。
ふぇ~、あの店員さんの汚物を見る目で、彼女さんにですか?って聞かれて「は、はい。これが欲しそうだったので…。」と言った後の店員さんの汚物を見る目から暖かい目に変わったときの恥ずかしさ。
汚物なら最後まで汚物で居たかった……。最後の優しい目は余計に精神をえぐってくる。




