まさかの最高の仲間達!?
ようやく解放された後は豊美さんのお父さんの車に乗り、家まで送ってもらった。
俺たちの事は豊美さんのお父さんが連絡してくれていたため、安心して大丈夫だろう。
秋を休めさせる為にまずは俺たちの家に向かってくれた。
もう遅い時間なのに皆が秋を優先さしてくれた時は嬉しかった。
「お兄ちゃんの仲間はいい人だらけだろ?」
疲れて眠っている秋の頭を撫でながらこっそりとつぶやく。
「着いたぞー」
豊美さんのお父さんが車を家の前に止め、運転席から後ろを向いて言ってくる。
「おい秋、起きろ。家に着いたぞ」
「う、ぅん。今起きた」
秋が目を擦りながら起き上がる。
俺と秋は車を降りて車の方を向く。
「泉、豊美さん、飯田さん、桜、あと智也と豊美さんのお父さん、ありがとうございました!皆の力のおかげで秋を助ける事が出来ました。本当にありがとう。」
もう11時過ぎだからあまり大きい声は出さず、でも気持ちを込めた言葉を言い、頭を下げる。
「大丈夫だよ。いつもの恩返しだと思ってくれたら大丈夫。私もいつも助けてもらってるしね」
それでも今日の恩返しはデカ過ぎだぞ、泉。
「そうですよ、竜。しかし、今日の恩返しとして学年生徒会の仕事は頑張ってもらいますからね」
了解です、豊美さん。
「あ、あの……。あんまりち、力になれなかった……けど、なれたんなら、よ、良かった……です。」
あの行動予報が無かったら秋を見つけれなかったし、本当に大きな力になってくれましたよ、飯田さん。
「桜も久しぶりにルール無しの戦いが出来て楽しかったし大丈夫だよ!」
お前はこぇーよ、桜。
「最後の方しか居なかったけど、力になれてなりよりだよ。」
最後の最後にボスを倒しやがって……、このモテザルが!
「家族は大切にしろよ。」
うっす。でも、働いてくださいね、豊美さんのお父さん。
「じゃあ、おやすみ」
「おやすみりゅー君。」
「おやすみなさい」
「竜ちゃんおやすみー」
「お、おやすみ、なさい……です。」
「うん。おやすみ」
「よく寝て成長しろよ。」
最後の豊美さんのお父さんの言葉を聞いてお辞儀をすると車のドアが閉まり、動き出す。
車が見えなくなったのを確認して家の門をくぐる。
「お兄ちゃん」
「うん?」
さっきまで黙っていた秋が俺を見上げながら言う。
「今日はありがとね」
「おう」
お前を助けるのは当たり前の事だ!
「あと……良い友達だね」
「だな。俺にはもったいないよな。」
浅見高校の一年学年生徒会の仲間は良い奴らばっかりだよ。
俺は扉を開いて秋と一緒に中に入る。
「「ただいま!」」
ようやく我が家に帰ってこれた。




