まさかの再約束!?
「じゃあ、良い時間なのでそろそろ帰りますね」
「あっはい。送りましょうか?」
車で約10分くらいで、徒歩で電車を使わないなら約30分……。
けして歩けない距離ではないが……。
「どうする?」
俺は泉の方を見て言ったら、泉は少し考えた。
「うーん、歩いて帰ろっ。行き帰りも車を動かしてもらうのは申し訳ないだろうし。」
「そうだな。じゃあ、俺たちは歩いて帰ります。」
そう言うと豊美さんは小さく頷く。
「分かりました。じゃあ、今日の事を秋さんに報告をお願いしますね」
「はい。分かりました。」
豊美さんに玄関まで送ってもらい、後は泉と二人で歩き出した。
そういえば、紗那さんあの後からは出てこなかったけど、何をしてたんだろ?
「てか、泉。この前といい、今日といい、お前は何故俺と誰かが遊んでいる邪魔をする?」
「邪魔だなんて酷いよ。私はりゅー君とたくさん遊びたいだけ」
だからってなぜ違う人と遊んでいる邪魔をする?
「遊ぶ時は俺にメールしろ」
「だって、りゅー君いつもメール無視するじゃん……。観覧車の時の約束忘れた?」
無視するのはお前のメールの内容が怖いからだ。
てか、観覧車の時の約束……?
観覧車の中でキスさるた事しか頭に無いのだが……。
「なあ、また今度二人でどっか行くか?」
泉と二人で出掛けたのは学年生徒会に入る少し前の時の事だったと思う。
しかし、最後には色々あって、素直に楽しめたかと言うと、そうではない。
だから、たまには泉とどっかに行きたい気もする。
「いいの?」
「ああ、別に良いぞ。何処か行きたい所はあんのか?」
「うーんと、動物園とか、水族館、映画と…お買い物!」
「多いな…。」
何回も遊ばないと駄目になるぞ。
しかし、泉の嬉しそうな顔を見ると、それでも良いかもなと思えてしまう。
「ああ、あれか。」
確かにたくさん遊ぶ約束はした。
「けどな。俺が他の人と遊んでいるときに急に来るな。てか、どうやって俺の居場所を突き止めてるんだ?」
「えへへ……。内緒だよ。」
いや、可愛く言ってるが、怖いぞ?
「じゃあ、海が終わった後にどっか行くか?」
「うん!でも、結局りゅー君の家族とキャンプに行くんだけどね。」
毎年俺の家族と泉の家族は山に登り、バーベキューをする。
「まあな。まぁ、二人でどっか行くって事で。」
「うん!分かった」
俺と泉はそんな会話をしながら家に帰っていった。
「じゃあな」
「うん。バイバイ。」
よしっ!後はいつも通り秋に癒されるとしよう!
何か秋に言わないといけないことがあった気がするが、まっ良いや。




