まさかの所持物!?
「で、人生相談とは?」
「人生相談?私が頼みたいのは普通の相談ですが?」
「で、相談とは?」
どうやら人生相談ではなかったようだ。
おー恥ずかしい。手のひらパタパタ。
「はい、せっかくの夏休みなので、皆さんで海に行けたらと思いまして。」
「海?」
プールじゃなく、海?
「はい。どうでしょうか?」
どうでしょうかと言われても……。
「俺は少し考えてみますけど、皆さんとは?」
多分、学年生徒会のメンバーだとは思うが、紗那さんが来るなら絶対に却下だ。
「勿論、学年生徒会の皆さんです。今のところは、桜と秋さんが行けることになってます。」
「秋さん?」
危機逃せない名前があった気がするのだが。
「竜の妹の秋さんですよ。」
「日にちは決まってるのですか?」
「大体は決まってますが、皆さんの予定によって変えるつもりはあります。」
俺は夏休みはあまり忙しくないしな。
え?部活?
え、なんの事かな~、学年生徒会を理由にして幽霊部員になったりとかしてないよ。
「分かりました。」
「じゃあ、大丈夫って事で大丈夫ですか?」
「はい。」
秋が居るしな!
「良かったです。後は、飯田さんと森川さん、砂川君だけですね」
「あっ、智也には俺から伝えときます。」
智也に言うなら豊美さんより俺の方が最適だろう。
「ありがとうございます。ついでに森川さんにも……」
「じゃあ、智也には俺が聞くと言うことで」
よし、完璧だな。
「森川さんにも…………。」
「他はお願いしますね」
「あっ、はい。了解です」
ふー、よし。
「って言っても、宿はどうするんですか?」
「それは大丈夫です。私の別荘がありますので」
は?別荘?
ま、まあ、豊美さんの家だからあってもおかしくはないと、思う。
「さすが豊美さんの家ですね。別荘持ってるとは」
「あはは、結構高かったんですよ。おこづかい四か月分もなくなってしまいましたよ」
「は?」
おこづかい四か月分?
「えーと、その別荘の持ち主って」
「私ですよ?」
「あ、そうですか。」
意味わからんわーー!!
え、何?
おこづかいを四か月我慢したら家が手に入るの?
俺が四か月我慢しても安いタブレットが帰る程度だぞ?
「でも何で買ったんですか?」
「そ、それは……。竜たちとどこかお泊りをしたかったのですが、また竜の家にお邪魔するのは気が引けて……。だから、自分で買って、そこに皆さんを招待しようかと」
「そうですか……。」
でも、家を買うのは少しやりすぎだと僕は思うな!




