まさかの二人!?
「今日の予定は任せて下さいね。」
豊美さんが可愛らしく笑顔で言う。
「あっ、はい。」
「それと、今日は本当に竜の予定がなくて良かったです。私、夏休みでも忙しくて、あまりこう言う日がないんですよ」
「そうですか。それより豊美さん。」
「はい。何でしょうか」
「今の状況は何!?」
時は少し前に戻り、豊美さんとの遊びの約束の日当日。
俺はいつも通りに起き、勉強をしていると豊美さんからメールが届いた。
『今日は昼頃に竜の家に行きますので、家で待っていてくさい。』
家に来るのか……。
まぁ、いっか。
『わかりました。』
俺は勉強に戻り、時間を潰していた。
「竜、ご飯出来たから降りてきなさい。」
下から母さんの声を聞き、下に降りご飯を食べた後に今日の用意をしているとインターホンが鳴った。
豊美さんかな?
下には母さんと秋が居るから豊美さんなら教えてくれるだろう。
「竜、泉ちゃん以外の女の子が来てるよ~」
「もっと普通に言えんのか!」
泉以外の女の子って、なんだそれ!
まぁ、豊美さんが来たことだし、さっさと家を出るか。
下に降り、靴をはく
「いってきやーす。」
ドアを開け、外に出る。
「あっ、竜。えーと、こんにちは?」
ちょうど目の前に豊美さんがいた。
「ああ、こんにちは。えーと、今日は何処に?」
誘われはしたけど、予定は全て豊美さんが決めているため、俺は何も知らない。
「あー、はい。とりあえず車に乗ってください。」
豊美さんが体を横に向けると、見たことがある車、正確に言うと、遊園地に行くときの車があった。
「……え?」
俺が驚いた理由は車の事ではない。あっ、いや、それもあるけど……。車があるって事は家族が居るって事だよね?
あれ?あはは……。
「うん?あっ、お父さんが居ます」
「何で?」
「送って貰おうと。」
「何処に行くつもり?」
「私の家に……。」
「何で?」
「桜や森川さんの家に行ったことがあるのに、私の家はないっていうのが悔しくて……。」
「何で?」
「なんと言うか……。あははは……。」
「じゃあ、さようなら」
豊美さんが理解不能な事を言うのでお家に帰りましょう。
あっ、僕のお家は目の前だった!ふっふふーん、今日の僕は幸運だね!
「ちょっ、待ってください」
「いやいや!えっと、桜はいます?」
「……いません」
「さようなら」
二人だけとか、なおさら駄目じゃん。
「竜!泉ちゃんや桜ちゃん以外の女の子を連れてきたと思ったら、喧嘩とかあんたは何!?」
母さんが家から出てきた。
「いやいや!こっちが聞きたい!」
今の状況は何!?
「良いから、さっさと行ってきなさい!近所迷惑じゃない。」
母さんに無理矢理車の中に入れられ、その後に豊美さんも入ってきた。
「じゃあ、息子の事をお願いします。」
「はい。わかりました。」
何気に豊美さんのお父さんと話てんじゃねぇー!
 




