まさかの点数!?
「じゃあ、読むよ」
智也がプリントをパラパラとめくり、桜の名前を探す。
「あった。じゃあ、板橋さんの点数は
国語 35点
数学 22点
理科 32点
社会 15点
英語 21点
計 125点
順位は135位。ちなみにテストには五人の欠席があるよ」
「「「「「「・・・・・・・・。」」」」」」
わ、わおっ!
俺が勉強を見てこれかよ。
結構頑張って教えたつもりだったが、まさかこんな点数を取るとはな。
なんか、教える自信無くした・・・。
「五人の欠席ということは、下から十番?」
「そんな事どうでも良い。これは・・・」
俺はそっと、豊美さんの方を見る。
だって、豊美さんの指揮いる生徒会で赤点が出ているんだよ。
絶対怒っている。
さっきから後ろの殺気が怖いし。
「さ、桜・・・。」
「うん・・・。ごめん」
素直なのは良いが、これは完ぺきにお怒りモードだ。
流れ弾がこっちにも来ませんように。
「とりあえず!飯田さんに勉強を教えてもらいなさい!これ以上、点数を落としたら生徒会から出て行ってもらいます!」
あっ、流れ弾は飯田さんに行ったんだ・・・。
「べ、勉強を・・・教えるのは、大丈夫、ですが・・・、きょ、今日は、無理、です」
「あっ、そうですね。じゃあ、飯田さんは暇な日に桜に勉強を教えて下さい。暇じゃない日は竜に頼みます」
「俺!?」
くそっ、流れ弾が貫通して、俺にまで当たってきた。
でも、俺もこのままは流石に駄目だからな・・・。
「分かった、教える。」
「あ、ありがとう。竜ちゃんと飯田さん」
「礼はちゃんと頂くが、もし次のテスト。つまり夏休み開けの実力でベスト100から抜け出せなかったら・・・。分かってるよな?」
目を大きく開け、桜を見る
「え?わ、分からないよ」
「分かったな?」
「は、はい!」
思いっきり殺気を出したら、分かってくれたようだな。
「一応僕たちも竜たち程役には立たないけど、出来ることはやるよ。板橋さんにとっては僕でも頭いいことになるし。」
こいつの毒舌って、無駄に正論だからイラつくよな。
「すいません。私もしっかりと桜に勉強を教えます。この子をお願いします」
オカンか!
「大丈夫ですよ、娘さんは安心して僕に任せて下さい」
学校か、塾の先生か!
智也も豊美さんのノリに乗っかんな!
「とりあえず、今日は解散としましょうか。ベスト50の発表を見に行く人は個人でどうぞ」
うーん。俺は一応見に行くか。
4位と6位の点数を見に行きたいしな。
「じゃあ、私はまだ仕事をあるのでこれで」
豊美さんはそれだけ言い、生徒会室から出て行った。
「とりあえず俺はもう帰るわ。勉強は明日からな。自主勉しとけよ」
「りゅー君、一緒に帰ろっ!」
「おう、じゃあな」
俺は泉と二人でベスト50発表を見て、帰った。
ちなみに智也は豊美さんの仕事の手伝いをするようだ。




