まさかの席の位置!?
乗れるようになるまであと15分程度だろうか?
てか、ここ暗いな・・・。周りが見えん
「どうする?一人で待っとく?」
おいおい泉、それは可哀想だろ。
「それは可哀想だよ」
俺の代わりに智也が言ってくれた。
さすが我が親友、さすがモテザル君
「あっ、え、っと・・・。わ、わたし頑張ってみます」
飯田さんがおどおどしながら言う
「無理しなくて大丈夫ですよ?」
「だ、大丈夫です・・・。」
なら良いけど・・・。
はっきり言って全然大丈夫に聞こえない・・・。
「ねえねえ、ここ一列に三人乗りだけどどうする?」
周りの空気を読んでいなかった桜が言う
三人乗り・・・、俺たちの人数は六人。
「良い感じだな」
ちょうど三の倍数だから乗れる
「そうじゃなくて、誰と乗るかの話だよ」
俺の考えてたことを知ったうえで聞いてきた
「適当でいいだろ、適当で」
何を考えることがあるんだよ?
何となくで乗って人たちで良いだろ
「じゃあ、端っこに竜ちゃん、真ん中に桜、その横に豊美。で、竜ちゃんの後ろが砂川君で、真ん中が飯田さん、あとは適当で」
いやいや、泉だけが適当って酷いだろ!
「何で私が一番りゅー君と離れてるのよ!」
そこ!?
いやいや、自分の時だけ適当だった事に怒れよ。
俺との近さなんてどうでもいいだろ
「また、それですか・・・。」
そう言えば、お化け屋敷・・・。いや、『リア充破滅屋敷』の時も同じような事があったな。
「飯田さんと私の位置を逆の方が良いと思うな」
まずお前の位置は言われていないけどな。
「もういいです。それだったら仲良く竜を真ん中にしてその横に桜と森川さんでいいでしょう。」
豊美さんがズバッと決めた。
てか、何で俺は泉と桜の隣になるんだよ
「う、うん・・・。分かった」
「むー、はあ。分かった」
何故か二人とも折れる・・・。
てか、座る位置なんてどこでも良いだろ!
「僕たちはどうする?」
智也は豊美さんに聞く
「とりあえず、苦手な飯田さんを真ん中にして、私たちはその横にしましょう」
まあ、妥当な考えだな。
「あっ、あと少しだよ」
たしかに乗り場所が見えて来た
「うぅ・・・。」
「大丈夫?」
同じ部活仲間の泉が心配している
「う、うん・・・。大丈夫だよ、ありがとう」
「ううん。無理しないでね」
「うん・・・。」
泉と話す時は俺たちと話す時よりよく話せているな。
まあ、俺たちも昔よりはよく話せているようになっている気がする・・・。たぶん
「あ、順番だよ」
桜の声でハッとする
桜がさっきの順番で座ろうとしたので俺も桜の隣に座る、で泉も俺の横に座る。
うわ、意外と狭いな。桜と泉に地味に当たっているぞ。
そう思っていると動き出した。
飯田さん大丈夫かな?
俺も慣れたとはいえ、少し不安だな・・・。




