表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
光の庭園  作者: ROND
1/1

青年と終わり

初投稿です。

ふと思いついたネタで始めてしまいました。

亀更新の可能性が高いです。

暖かく見守って下さい。


白い鎧の塊から突き出た銀の剣が

青年を貫くのを

ユーレイアは目を見開いて見つめるしかなかった。



夕飯を乗せた皿が手から落ちても

彼女は気付かない。

無音の世界で、ただ立ち尽くしていた。



青年の好物だからと何度も練習した料理が

床に叩きつけられ、飛び散っていく。

失敗作を2人で苦笑いしながら食べ

いつしかユーレイアの得意料理になったものが。



決して豪華ではない食卓。

メニューはメインディッシュと芋と牛乳だけ。

皿はかけてるし色鮮やかな食材もない。



それでも手製のクロスの上に

青年が育てた花を飾れば

まるで飲食店のようだと

青年はいつも褒めた。



お世辞はいいから、と照れる彼女に

君の作る料理を

2人で食べる時間が何より幸せなのだと

青年は何回でも言った。



今日の料理は塩が多過ぎたとか

もうじきパラフィーの花が咲く時期だとか

日常のありふれた会話が

かけがえの無いものだと

知っていたから。



そんな食卓に突然現れた

白い鎧を身に纏った騎士たちは

ユーレイアも散らばった料理も無視して踏みつけて

一直線に青年を目指していく。



そして何がなんだか分からないまま

ユーレイアの目の前で

青年の座る椅子が引き倒され

銀の剣が青年に突き立てられた。



その瞬間



一人の青年の人生が終わり

ユーレイアの幸せも終わった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ