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第5話 ループ2、ループ3

 私は自分の部屋にいた。スマホのアイコンをタップしたのはもちろん覚えている。机の上に置いてあるノートには1年3組 宮村 小鞠と書いてあり、壁に貼り付けているカレンダーも前回のタイムリープと同じ年だ。


 どうすれば、神北 桂一を救えるのだろう。まずはまた桂一と出会わないといけない。私は数年待ち、施設へ入った。

「私は渡辺 楓。ここは初めて?」

「はい。そうです」

「僕は神北 桂一。よろしく!」

「宮村 小鞠と言います。よろしくお願いいたします」


 そして、また楓と桂一が友達となった。


 お昼のメニューは焼き芋と水だった。水はおかわりできないらしい。


 私は桂一に今後の事など、いろいろと話を聞いてみた。最初はここの施設を気に入っていたが、次第に自分の能力を信じ、いろいろとチャレンジしたくなったようだ。

「まだまだ。俺は出来るよ。能力スコアが低かろうと関係ない。もっと勉強して頑張るぞ!」


 そう言ってきた。なかなか意志が固いようだ。このままではまた同じことが繰り返されてしまう。

「そういえば、以前はどこに住んでいたの?」

「立川越市 昭和町だよ」

 私は住んでいるところを聞きだした。


「子供の頃の思い出とかある?」

「なんでそんなこと聞くんだよ。小学五年生の頃、運動会の100メートル走で1等取ったことかな。顔には出さなかったが、あれは嬉しかった。まあ、嬉しいとか、誰にも話してないけど」

 私は子供の頃の思い出を聞きだした。


 よし、この情報をもとに私が過去に戻って、過去の桂一に私がタイムリープしてきた者として信用してもらおう。そして、高校1年の時点から協力してもらおう。

 私はメビウスのメッセージが届くまで事を進めた。もう何度目だろう。テレビの嫌な報道を聞くのは。

 そして、私はスマホの時計のアイコンをタップし、タイムリープした。


 ……


 ……


 私は自分の部屋にいた。一応カレンダーを見てみる。また高校1年生の時点までタイムリープしたようね。


 さて、神北 桂一に会いに行こう。立川越市 昭和町までは分かっている。通っていた小学校の名前も教えてもらったから、引っ越しさえしてなければ、だいたい住んでいるところもわかるけど、そう簡単に見つかるかな。

 私は自分が通っている学校の授業が終わった後、住んでいたと思われる地域に出向いた。


「別に1日、2日で見つける必要はないから、ゆっくり探そう」

 そう言いながら、該当地域を適当に歩く。

 しかし、一か月を過ぎようとしても、見つけられなかった。


「もう少し、ちゃんと住所を聞いておけばよかったかな。でも、あんまり詳しく聞くと、変に疑われそうだったし」

 独り言を言いながら、歩道橋の階段を下りていた。


 ひゅ~~~


 不意に突風が吹いてきた。考え事をしながら、階段を下りていた私の身体はバランスを崩した。

 落ちる……


 そう思った瞬間、私の肩を支える手が伸びてきた。

「大丈夫かい」

「はい」


 男の人の声だった。振り向くと、それは少し幼い顔をした桂一だった。

「桂一!」


 私は思わず声に出してしまった。

 桂一は名前を知っている事を不審に思ったようだったが、私は続けて、タイムリープした事を話した。


 「うん? ちょっとよくわからない」


 これが彼の返答だ。 

 当然、そんなことは信じてくれない。


 私は桂一の思い出。運動会の100メートル走で1等をとったことを話した。そして、それが嬉しかったこと。嬉しかったことは他人には話したことはないこと。


 もちろん、それだけでは信じてくれなかったが、施設にいた頃の人柄を考えて、いろんなことを話した。

「もし、それが本当だとして、何をすればいいんだい? その施設に入らないようにするためには、今のうちに能力。すなわち能力スコアを上げないといけないって事だよね」


「そうね。私も低くならないように頑張るよ」

 私たちは勉学に励んだ。能力スコアというものに少し疑問を抱きながら。その甲斐もあって、模擬試験でも良い点数が取れ、学校の成績も上がった。


 だが……

 それでも能力スコアが低いのか、結局、施設へ入ることになってしまった。


 お昼はシリアルに牛乳をかけたものだった。


 そして、施設で勉強をし、私たちは施設を出て、就職。桂一はその後、止めたのだが、独立してしまった。


 また、悲劇が繰り返された。

 私は再び、スマホの時計のアイコンのタップした。




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