6月某日~検査結果~
検査で抗がん剤が効いていることを知り、安堵しました。まだまだ序盤です。
6月某日
検査のために病院へ。りっちゃんの体調は問題ない。
いつも病院では3時間近く待たされる。総合病院だから仕方ないことだ。
しかも婦人科だけではない。ここは産婦人科だ。
お腹の大きな妊婦さんの姿があちらこちらで見られている。それにおそらく、不妊治療もしているのだろう。別室の診察室へ番号が呼ばれた人たちが入っていく。
総合病院だからこそ、妊娠だけではなく多くの人が訪れる。
MRIの結果をきく。
「少し小さくなったから、もう一回動注をしてから手術しましょう」
主治医の女性医師から説明を受ける。
効果はある。
その言葉に安堵の息が漏れた。
「わかりました。よろしくおねがいします」
そして2回目の動注のための入院時期の説明をされる。
りっちゃんの表情に変化はない。
どう思っているのだろう。
その場で聞けなかったことを車できいてみる。
「効いててよかったね」
「そうやね。がんばらんとね」
「そうね。楽しみあるしね」
「そうよ。ディズニーランドいかんとね」
少し沈黙がある。
「はる、ありがとうね」
「いいんよ。どうせ暇やし」
私の時間を奪っていることへの罪悪感でもあるのだろうか。りっちゃんの口から紡がれたその言葉には少しだけ違和感があった。
感謝なんて私には必要なかった。
りっちゃんが頑張っている。それが私には大切だった。それが嬉しかった。
ステージ3b。
そんなに簡単に治るとは思っていない。それでも、治療が…抗がん剤が効けばきっとよくなると思っていた。