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5月某日~治療開始~

動注開始後休みの日には面会に行ってました

5月某日

1回目の動注のための入院になった。これで手術できるまでがんが小さくなれば手術も早い。だが、正直抗がん剤がどこまで効くかわからない。


若い人は進行が早い。細胞分裂が早いからと聞いたことがある。

だがりっちゃんは前向きだ。入院開始にも笑顔だった。


「笑うと自分の免疫ががんばってくれるらしいよ」

「そうなん?じゃあ楽しみ見つけんとね」

「よくなったらディズニーランド行こうや。前は本当に行っただけやったけん、アトラクションとかパレードとかみたいやん」

「そうやね。りっちゃんがんばるよ」


私たちのような地方の田舎の人間にとってディズニーランドへいくのはかなりお金がかかる。

家も裕福ではなかった私は大人になってようやくディズニーランドへ行ったくらいだ。

りっちゃんはミッキーマウスが好きだ。ディズニーランドへは私同様大人になるまで行ったことはない。

結局、りっちゃんとは3年間で4回ディズニーランドへ一緒に行った。ディズニーランドの話も書いていきたいと思っている。


正直、こんな約束が奇跡でも起こしてくれるんじゃないかと思った。でもそんなに簡単には行かない。

心のどこかでそれはわかっていた。

だって、仕事で何人も見てきた。

ゆっくりと息を引き取っていく人たちを。りっちゃんよりもずっと年上の高齢者と言われる人たちだったけど。


一週間、りっちゃんは治療のために入院した。

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