欲望の種子
つまらない話、つまらない人、つまらない世界
欲望に忠実に生きていれば人から批判され
年を追うごとにつるんでいた友達は変わり
そして自分も変わる
欲しい物のために仕事をし
楽しくない話題でもにこにこする
ストレスはないように見えてあり
人は人を勘違いしたまま
知ったような口をきく
それにまたにこにこと笑う自分
流されやすいとよく言われる
「そうですか~?」とまたにこにこと笑う
流されれば当然楽だし、本当にいやな事はやんわり断れば角は立たない。
人生そんなもんだと思いながら生きている
ちゃんと考えてる?とよく言われる
考えていないようでとても考えている
仕事はできる方ではないから恋愛に逃げ、人からの愛を欲して生きている。
好きと愛してるが別なように
好きとセックスもまた別だと思っている。
不倫だって略奪だってお互いの欲望の上に成り立っている。
誰もそれを否定なんて出来ない。
自分が欲のない人間だと誰が断言できるのか。
口では結婚しなきゃ、年収はどれくらいの人がいいか、子供は何人ほしいか
そう言っておけば特段誰も突っ込んでは来ない。
たまに正論を言いたい人もいるようだが、別にほっといていいと思っている。
口だけでのらりくらりかわしているだけ。
別に結婚もしたいとはあまり思わない。
犬と両親と暮らしていければそれでいいとさえ思っているのに。
世間がそれを許さない。
女は結婚した方が幸せ
するが人生と言わんばかりの言い方。
なら流されていようともそれに準ずる方が生きやすい。
好きに恋愛して
好きにセックスする
心の安定のために本命を一人そばに置いて
心を安定させる。
本命は心を安定させてくれる。
欲しい言葉をいつだってくれる。
心の安定と誰かに愛されている事実というのは
人に余裕を与えるし、潤いだって与える。
喉が乾いたら水を飲むのと同じ
心がかわいたら体だってかわいてしまう
「虚しくないのか」
虚しいさ。
一人を愛せる人がどれだけ羨ましいか。
少女漫画などでも出てくる「一途」にどれだけ憧れるか。
「一途」は自分の均衡を崩すだろう。
潤っていたものもきっと乾くだろう。
乾けば人は生きていけない。
「クズだ」
何度この言葉を言われたかしれない。
自分の価値観を人に押し付けるとさぞ気持ちがいいだろう。
正論を言ってやったと得意げになるだろう。
それはきっと優越感なんだろう。
そんなもの誰も求めてはいないのに。
自分は自分
人は人
何故これが出来ないのか。
「クズな行為」
こんなもの自分が一番わかっている。
わかっていてやめられないのだからもうどうしようもないではないか。
言葉だけでなんとか出来るのなら
別に誰だって人を救えるのではないか。
人は変わる
気づいたら何人もの周りの人が変わっていた
自分の価値観で言う「クズ」にもなっていた
人を見下す行為自体、優越感と同義である。
人の心を慮れないそれもある種の「クズ」である
欲望のままに息をし、
欲望をそのまま言葉にする。
けれどつまらない。
つまらない世界に
つまらない自分
つまらない将来
全て捨てられないから
ずっとつまらない




