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追跡

翌日、四之宮チームは柊家へと向かった。

もちろん極秘である。そうとも知らずに、柊先生と美月は今日も発明とそのテスト

をしていた。


「先生、今日お昼どうしますか?」

「う~ん~そうだな。サンドイッチ」

「好きですね、サンドイッチ。分かりました」と美月は台所へと向かった。

 

台所にある冷蔵庫を開けて、サンドイッチの材料確認をする美月。

「えっと、食パンときゅうりとトマトとハムと…あっ、卵もうないな。買いに

いかないと」


美月は柊先生の部屋へと向かい、「先生、卵もうないですけどどうします?」と

大きな声で聞く。


「ああ、じゃあ悪いが買ってきてくれるか?」

「スケートボードで?」

「いや。あれはしばらくやめておこう。俺の自転車使え」

「はーい」

 

 というわけで、美月は柊先生の自転車を借りて買い物に出かけました。

 それを見ていた四之宮チームは…


 「お前達は菊馬美月を追え。俺は柊瑞生に直接話を聞きに行く」

 「了解」と妹尾と宮木は、美月の後を追って行った。


 一人残った四之宮は、柊家へと向かったのであった。


 

 追われていることに気づいていない美月は、買い物リストを忘れないように

 独り言をつぶやきながら自転車をこいでいた。


 「卵と…あときゅうりとトマト…」

 卵だけないのだが、ついでに残りの食材も買っておこうと考えている美月。

 あとを追う二人は気づかれないように様子を見ていた。


 

 柊先生は発明の真っ最中だったが、ふとした瞬間に誰かいると察知した。

 「俺に何か用かい?」と振り返りもせずに四之宮に声をかけた。


 「柊瑞生さんですね?貴方に直接聞きたいことがありまして」

 「ほぉ~。それで、聞きたいことってのはなにかな?」

 

 

 美月は近くのスーパーへたどり着くと、すぐさま買い物袋を持って中へと

 入る。

 

 「どうする?この恰好だと、目立つよな?」

 「待ってればそのうちくるでしょ?」


 そして数分後、美月は買い物袋に商品を入れて中から出てきた。

 「安売りしてたけど…ちょっと買いすぎたな?」と自転車のかごに入れる

 美月を見て二人は「買いすぎだろ」と同時に思ったのであった。


 すると、「きゃあ!!!」とどこかから悲鳴が聞こえた。

 美月、そして妹尾と宮木もそれに反応する。

 

 どうやらひったくりらしく、男がバックを持って逃走するのが見えた。

 「誰か捕まえて!ひったくりよ!!」と被害者の女性が大声で叫ぶ。

 

 それを見た美月は、ひったくり犯を止めようと自転車を置いてすぐさま

 走り出す。


 「どけっ!ガキっ!」

 自分に向かってくる美月を殴ろうとするが、美月には当たらない。

 そして自分が盗ったバックを美月にあっさりと取られてしまう。

 

 「このっ。返せ!」

 「いやよ!」

 「だったら…「そこまでだ!」

 

 美月を付けていた二人が姿を現した。

 もう見てらんないと出てきてしまったらしい。


 「なんだお前ら。邪魔すんじゃねぇ!」と首を掴もうとするが逆に腕をとら

 れてしまい、妹尾に一本背負いされた。

 

 「宮木。本部に連絡」

 「はいはい」と宮木が妹尾に言われて本部へと連絡し、男は警察へと身柄を

 拘束された。


 「大丈夫?けがはない?」

 「はい、大丈夫です。バックお返しします」

 「本当にありがとう。あなた達にもお礼を言うわ」

 「いえ。たまたま通りかかったものですから」と妹尾は嘘をついた。

 

 宮木は、たまたまじゃないんだけどね。と言いたかったが、そこは黙って

 いた。


 

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