四之宮チーム
本部内にある会議室にて、二人の男性が話し合いを行っていた。
「本日未明に発生した強盗事件は無事解決致しました」
「ご苦労だったな。君に訓練生を任せて正解だったよ」
「いえ。それで、もう一つご報告したいことがありまして」
「なんだね?」
「訓練生チームが、柊瑞生という科学者を名乗る男に
接触しました。それと、年齢16歳の菊馬美月がスケート
ボードに乗って飛行しているのを何人かの住民に目撃されています」
「問題ない」
「しかしっ」
「その科学者のことはよく知っている。私が責任を持って保証しよう。
彼は君が思っている人物ではない」
「…分かりました。報告は以上です。…失礼します」
会議室を出ると、そこには彼のチームメイトがいた。
「報告お疲れ様です。四之宮さん」
「お前達、待っていたのか?」
「先輩、おなかすきました。何かおごってください」
隊長の四之宮光。
そして、後輩の妹尾と宮木の三人チーム。
「宮木、お前さっきお菓子食べただろ?」
「えぇ~あれじゃ足りないよ。妹尾が草食すぎるんだよ」
外見から見れば、妹尾が肉食で宮木が草食系に見られがちだが、実際は
宮木の方が良く食べており、妹尾は草食系なのである。
「まぁ、立ち話もなんだから歩きながら話そう。宮木、いつもの所でいいか
?」
「はい」
「四之宮さん、宮木には弱いですね。もう慣れましたけど」
そして廊下を歩きながら、四之宮は二人に報告したことを話した。
「えっ?それで問題なしって言われたんですか?」と先に反応したのは妹尾
だった。宮木はというと、話は聞いているものの何を注文しようかと考えて
おり、妹尾のようには反応しなかった。
「あぁ。その科学者のことは知っていると言われてな」
「へぇ~あの人がねぇ」と宮木が話に入って来た。
「でも、問題ないと言われてしまった以上は…「直接確かめたいと
思う」
「えっ?」
二人は立ち止まった。
そして、四之宮本人も二人が止まったと同時に足を止めてこう口を開く。
「俺は信じていないわけじゃない。だが、直接この目で確かめないと気が
済まない。だから…お前達には迷惑をかけるかもしれないが」
「お一人で行かれるおつもりですか?隊長」
「かっこつけなくても僕達、先輩が行くならどこでも付いていきますよ?」
「いいのか?お前達」
「もう、チームなんですから。気を遣わなくていいんですよ」
「そうですよ」
「あぁ。そうだな…ありがとう」
こうして、四之宮チームは疑問を解決すべく柊家へと向かう決意をしたの
でありました。