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黄昏のラーヴォルン  作者: レトリックスター
第2章 晩夏のラーヴォルン
39/254

35.何かがおかしい

<<琴音>>

 結局、私は眠らずに、テレビを見てだらっと過ごしていた。

 普段、学校に行ってる時間なので、この時間にテレビを見ているのは不思議な感じだった。

 もっとも、ぼーっと見ていただけなので、番組の内容は全く頭に入ってこなかった。

 このまま、ミディアちゃんと別れるのは嫌だ。

 頭の中はずっとそのことばかりだった。

 でも、あの覆面が何を企んでいるのかが、どうしても気になって仕方がない。

 あの覆面は、やっぱり宇宙人なのかな?

 あんな凄い力を持った地球人なんていないだろうから、そうとしか思えない。

 何者かわからないけど、あんな空間や時間を止めることができるなんて、絶対に普通の人間じゃない。

 私をラーヴォルンに送り込むことで、覆面が何か力を得ているとしたら・・・

 そんなことを考えたら、もうラーヴォルンに行くのをやめた方がいいのかもと思ってしまう。

 あの覆面が地球人の味方である保証なんて、どこにもないのだから。

 でも、そう思うたびに、ミディアちゃん、ラーファちゃん、エレーネちゃん、アイちゃんの顔が頭に浮かんでくる。

「嫌だよ、みんなとお別れするのは嫌だ。」

 結局、答えが出ることはなく、みんなの顔を思い出しては泣くのを繰り返すばかりだった。


 コンコン

 ノックの音が聞こえてきた。

「琴音、お昼食べる?」

 時計を見たら、いつの間にか12時を過ぎていた。

「ウン・・・」

 とりあえず、昼食でも取って、気分を変えよう。

 でも、正直言って、お腹はすいていなかった。

 箸を手に取ってみたものの、結局ほとんど食べることができなかった。

「琴音、本当に大丈夫?

 なにか悩んでいるんだったら、お母さんが相談に乗るよ。」

 お母さんはそう言ってくれたけど、こればかりはお母さんに相談しても仕方がないと思った。


 部屋に戻ると、ベッドの上のポーチが揺れていた。

 そう言えば、スマホを入れたままだった。

 誰かから電話がかかってきたみたいだった。

 慌ててポーチからスマホを取り出したけど、出した時にちょうど電話が切れてしまった。

 電話は日花里ちゃんからだった。

 きっと、私のことを心配してくれたんだろう。

 さらにメールをチェックしてみたら、日花里ちゃんとニコちゃんからメールが来ていた。

 どちらも、私のことを心配しているメールだった。

 なんか、みんなに迷惑をかけちゃってるなあ。

 でも、一体何を相談したらいいんだろう?

 私がラーヴォルンに行けたのは、謎の覆面の仕業で、そいつが何を企んでいるかわからない。

 だから、私はラーヴォルンに行くのをやめるべきだろうか?

 こんなことを相談されても、きっと困ると思う。


 ピンポーン


 誰かが来たみたいだった。

 お母さんが玄関の扉を開ける。

「えーっと、私、琴音さんのクラスメートの二小柴 美咲と言います。

 琴音さんのお見舞いに来たんですけど・・・」

「まあ、わざわざ来てくれてありがとう。

 さあ、上がってちょうだい。」

 どうやら、ニコちゃんがお見舞いに来てくれたみたいだった。

「おじゃまします。」

 お母さんはニコちゃんを家に上げると、私の部屋まで連れてきた。

「琴音、お友達がお見舞いに来てくれたよ。」

「ウン。」

「琴音ちゃん、入るね。」

 ニコちゃんはそう言うと、部屋の中に入ってきた。

 でも、私がニコちゃんの方を見ると、ニコちゃんは驚いた顔になった。

「どうしたの琴音ちゃん、もしかして泣いてたの?」

 朝からずっと泣いていたから、きっとすごい顔になってるんだろうなあ。

 一目見ただけで、泣いてたってわかるくらいなんだから、よっぽどひどい顔なんだろう。

「琴音ちゃん、大丈夫?」

 ニコちゃんはすごい心配してくれていた。

 でも、私はどう答えたらいいのかわからなかった。

「ウン。」

 そう頷くしかなかった。

「もしかして、ラーヴォルンで何かあったの?」

 そう聞かれても、何と答えていいのかわからなかった。

 別にミディアちゃん達とケンカしたわけじゃなかった。

 むしろ、ミディアちゃん達とはすごい楽しい時間を過ごすことができた。

 ニコちゃんにどう説明したらいいのかわからなかった。

 私がずっと黙っていると、ニコちゃんが話しかけてきた。

「あー無理だったら、何も言わなくていいよ。

 あとね、日花里ちゃんも部活が終わったら来るって言ってた。」

「そう・・・」

 私は軽く返事するしかなかった。

「えっと、なんかまだ元気ないみたいだから、私、帰るね。」

 ニコちゃんは、私がまともに話せる状況じゃないと思ったのか、そう言うと部屋の扉を開けた。

「琴音ちゃん、何を悩んでいるのかわからないけど、日花里ちゃんに相談してみてよ。

 琴音ちゃんの悩みって、きっとラーヴォルンに関係することだよね?

 私じゃ力になれないけど、日花里ちゃんならきっと力になってくれると思うから。」

「ウン・・・」

「じゃあね、明日、学校でね。」

 ニコちゃんはそれだけ言うと、部屋の扉を閉めて、階段を下りて行った。

 下でお母さんと何やら話しているようだったけど、ここからではよく聞き取れなかった。

 ニコちゃんに心配をかけてしまった。

 ここは、ニコちゃんのアドバイス通りに、日花里ちゃんに相談してみようかな。

 確かに日花里ちゃんは、今までラーヴォルンの現象を色々と解明してきたし、もしかしたら今度も何か思いつくかもしれない。

 部活が終わったら来るって言ってたなあ。

 じゃあ、それまでゲームでもしてようかな。

 ずっと考えていても仕方がないし。

 昼間寝るのはやめようと思った。

 夜眠れなくなったら困るからね。

 どうすればいいのかわからなかったけど、今晩眠ってラーヴォルンに行こうとは思っていた。

 もし、お別れするんだったら、ミディアちゃん達にきちんとお別れしないといけないし。

 覆面に会って、きちんと答えを言わないといけないし。

 日花里ちゃんと相談しようと決めたら、少し気分が軽くなった。


 それからしばらくすると、日花里ちゃんから電話がかかってきた。

「日花里ちゃん。」

「琴音、今日、琴音の部屋に泊まっていい?」

 また、お泊り会かあ。

 日花里ちゃんのことだから、きっとそうなると思ってたよ。

「じゃあ、またお母さんに頼んでおくよ。」

「いいよ、もうニコが頼んでくれているから。」

 ニコちゃん、お母さんにそんなことを話してたんだ。

 帰る時に長々と話してみたいだけど、お泊り会のことを話してたんだ。

「琴音、少しは元気が出てきたみたいね。

 よかった。

 8時ぐらいにそっちに行くから、その時に話聞かせてね。」

「ウン、わかった。」

 日花里ちゃんとの電話が終わるころには、かなり元気が出た。

 ウン、日花里ちゃんに相談しよう。

 だから、日花里ちゃん、早く来てね。


<<ミディア>>

 昨日は結局、ラーファは家に帰ってこなかった。

 おかげで、昨日はあまり眠れなかった。

 でも、あんなに不安だったのに、心配で仕方がなかったのに、睡魔には勝てずに、結局眠ってしまった。


「ミディア、もう朝よ。」

 誰かに起こされる。

 昨日寝るのが遅かったし、もう少し寝かせてほしいと思った。

「ミディア、遅刻するわよ。」

 もう一度起こされる。

 仕方がないので、目を開けると、目の前にラーファの顔があった。

「ラーファ?」

「ミディア、おはよう。」

 眠気が一気に吹っ飛んだ。

「ラーファ、どこ行ってたの?

 みんな、すっごく心配したんだよ。」

「えっ、ミディア、私のこと心配してくれたんだ。嬉しいなあ。」

 ラーファはそう言うと、なぜか私にキスしようとしてきた。

「あーもう、やめてよ。」

 くっついてくるラーファを、思い切り突き放すと、ラーファはニコッと微笑んだ。

「ウンウン、やっぱりミディアはこうでないとね。

 それはそうと、どうして私のことを心配してくれたの?」

「だって、昨日、ラーファ・・・」

 あれっ?

 どうして、私、ラーファのことを心配していたんだっけ?

 確か、昨日、ラーファやみんなと一緒に遊びに行って、それから突然ラーファが・・・

 あれっ、何かあったっけ?

「もう起きないと、学校に間に合わなくなるよ。」

「ウン。」

 確かに、もう起きないと、学校に間に合わなくなる。

「じゃあ、ラーファ、着替えるから出て行って。」

「私なら気にしないから、着替えていいよ。」

「私が気にするんだよ。」

 ラーファを強引に部屋から追い出して、慌てて学校に出かける準備を始める。


 慌てて下に降りると、レームおじさんとラヴィおばさんが朝食を取っていた。

「2人とも早く食べないと遅刻するわよ。」

「ゴメンなさい。」

 慌てて朝食を取って、慌ただしく家を出た。

「珍しいわね。ミディアが寝坊するなんて。」

「なんか、昨日なかなか眠れなくて。」

 ラーファにそう言いながら、私はずっと昨日のことを考えていた。

 昨日、魔法検定でいい結果が出て、それでみんなと遊びに行って、それから・・・

 あれっ、それからどうなったんだっけ?


「ミディア、おはよう。」

 私達の後ろからエレーネ先輩が走ってきた。

「おはようございます。もしかして、エレーネ先輩も寝坊ですか?」

「ウン、昨日、なんか眠れなくてさあ。」

 エレーネ先輩も私と同じだったんだ。

 いつもは私達より早くに学校に行ってるのに。

「エレーネも寝坊したの?」

「えっと、そうだけど・・・って、あれっ、ラーファ!?」

 エレーネ先輩はラーファを見て驚いた顔になってた。

「どうしたの、エレーネ?そんなに驚いた顔をして?」

 ラーファはそう言って、エレーネ先輩の方を見る。

「だってラーファ、昨日どこかに行ってなかったっけ?」

「エレーネ、まだ寝ぼけてるんじゃないの?

 早く行かないと、本当に遅刻するわよ。」

 ラーファの言う通り、本当にもうギリギリの時間だった。

「本当にヤバい、走れ!!」

 エレーネ先輩は全力疾走で学校に向かって走り出した。

「ミディア、私達も行くわよ。」

「ウン。」

 ラーファとエレーネ先輩の後を追いかけながらも、私の心はもやっとしたままだった。

 エレーネ先輩は、本当にただの寝坊だったのかな?


「おはようございます。」

 アイはいつもと同じ時間に学校に来ていたけど、すごい眠そうにしていた。

「眠そうだね、アイ。」

「ウン、昨日、気になることがあって、なかなか眠れなかったんだよね。」

「そうなんだ。」

 アイも昨日眠れなかったんだ。

「みんな、だらけすぎよ。」

「ハイ、すみません、ラーファ先輩。」

 アイはそう言って、ラーファに謝った後、しばらくしてから驚いた顔でラーファの方を見た。

「あれっ、ラーファ先輩!?」

「どうしたの?」

 ラーファは、驚いているアイの方を見る。

「あれっ、なんだったっけ?

 でも、ラーファ先輩、おはようございます。」

 アイはラーファにギュッと抱きついた。

「えっ、アイ、どうしたの?」

「なんかわからないけど、すごいこうしたい気分なんです。」

 アイはそう言うと、ラーファにギュッとしがみついた。

「えーっと、アイ、すごい暑苦しいんだけど・・・」

 それは、いつもラーファに抱きつかれている私も同じだよ。

 アイに抱きつかれることで、身をもって暑苦しさを体感すればいいと思った。


 しばらくラーファに抱きついてアイは満足したみたいだったけど、ラーファの方はすっかり汗だくになっていた。

 ラーヴォルンはまだまだ暑いから、まあそうなるだろうね。

 それにしても、私とエレーネ先輩だけでなく、アイまで寝不足って珍しいこともあるもんだ。

「ふわあ、お父さんに強引に起こされたから、まだ眠たくて仕方がないよ。」

 アイは本当に眠そうだった。

 そっか、アイのお父さんって、帰ってきていたんだ。

「強引にたたき起こすって、アイのお父さんって結構厳しいんだね。」

「あー、お父さんにたたき起こされたわけじゃないよ。

 起きないと全裸にひんむいて、体中まさぐるぞって、ずっと耳元で囁かれたんだよ。

 そりゃあ目を覚ますしかないでしょ。」

 アイのお父さん、親としてそれはどうなのかな?

 実の娘の体をまさぐるとか、冗談でも言っていいことじゃないと思うんだけど。

「いやあ、アイのお父さんらしいと言っちゃらしいんだけど・・・」

 エレーネ先輩の表情も引きつっていた。

 ますます、アイのお父さんに会いたくなくなった。

 これからは、アイの家に近づかないようにしよう。


「ミディアは今日からレベル5の訓練だね。」

 ラーファに言われるまで、自分がレベルアップしたことをすっかり忘れていた。

 レベル5では、最初にテレパシーから学んで、その後でルティアを学ぶことになっていた。

「ミディアがラヴォルティア使えるようになったら、ラヴォルティアでも会えるようになるね。」

「ラヴォルティア使って、みんなに私の空想映像送るからね。」

「いや、それはいい。」

 エレーネ先輩がぴしゃりと断った。

 意識レベルでアイの妄想を見せられるとか、拷問以外の何物でもないよ。

「ミディア、しっかりと訓練するのよ。

 変な妄想は、しっかり遮断できるようにしないとね。」

「ウン。」

「ラーファ先輩、ひどいですよ。」

「いや、ひどいのはアイだから。」

 ラヴォルティアは、様々な情報が飛び交う魔法空間だ。

 それだけに、嫌なものはきちんと遮断できるようにしておかないといけない。

 とりあえず、アイの妄想はきちんと遮断できるようになっておかないとね。

「そして、理論はミディアだけレベル16なんだよね。」

 実はそれが一番不安だった。

 私やアイは、本来の年齢で学ぶレベルよりも高いレベルにいたので、周りにいる人は年上ばかりだった。

 でも、今まではアイと一緒に昇格していたので、少なくとも一人ぼっちではなかった。

 でも、今回は昇格したのは私一人だけ。

 しかも、ラーファやエレーネ先輩すら追い越してしまった。

 実技の場合は、一人とはいえ周りは年下ばかりだけど、理論の場合は周りは年上ばかりだ。

 なんか、重い気分になってきた。

「そうだ、ミディアはレベル昇格者なんだから、新しいテキストをもらいにいかないと。」

 そうだった。

 私は実技と理論で両方昇格したので、両方のテキストをもらいに行く必要があった。

 ちなみに、不要になったテキストは、学校に引き取ってもらうこともできる。

 ていうか、引き取ってもらわないと、邪魔で仕方がない。

 元々遅刻ギリギリで到着したから、テキストもらいに行くのもすっかり遅れてしまい、先生に怒られてしまった。


 魔法検定の結果が出た後の授業では、まず最初に昇格メンバーの自己紹介から始まる。

 私は実技と理論の両方で自己紹介しないといけない。

 実技はレベルが2つアップしたと言っても、やっぱり年下ばかりだ。

 私が教室に入って挨拶すると、やっぱり教室中がざわざわしだした。

 正直、すごい恥ずかしかった。

 理論の方は、全員が年上ばかりだったので、最初の挨拶はすごい緊張した。

 こっちは、最初は静かに自己紹介を聞いてもらえたけど、先生が私が16歳だってことをばらすと、やっぱりざわざわしてしまった。

 ただ、レベル16の生徒の数はそれほど多くなかったので、実技ほどのざわめきにはならなかった。

「君、すごいね。」

「16歳でレベル16なんて頭いいんだね。」

 周りの人からジロジロ見られて、すごい恥ずかしかった。

 でも、実技よりは居心地悪くないかも。


 そんなわけで、今日の学校はいつも以上に疲れた。

「どうだった、ミディア?」

 授業が終わった後に、ラーファに聞かれた。

「ウン、うまくやっていけそうな気がするけど、でも今日は疲れたなあ。」

 そう答えたら、ラーファは苦笑した。

「じゃあ、お昼行こうか。」

 いつもはエレーネ先輩が言い出すんだけど、今日はラーファが切り出した。

「じゃあ、今日はどこに行きましょうか?」

 どこに食べに行くのか決めるのは、いつも通りアイの役目だった。


「さーて、今日はどうする?」

 昼食が終わった後、エレーネ先輩がそう聞いてきた。

「昨日遊びに行ったし、今日はさすがに家のお仕事を手伝わないとね。」

 私がそう言ったら、ラーファが不満そうに口を尖らせた。

「ええーっ、今日も遊びに行こうよ。」

「最近、あまりお手伝いしてないし、今日はダメだよ。」

「チェッ。」

 なんか、ラーファ、小さな子供みたいに拗ねている。

「私も最近遊びがちだったから、今日は家の手伝いでもするよ。」

 エレーネ先輩、さすがです。

 同じ一つ上でも、ラーファとは全然違うなあ。

「そう言えば、最近、一緒に遊ぶこと多いですよね。」

 アイがそう言ってきた。

 確かに、最近は午後に遊ぶことが多い。

 コンサートに行ったこともあったし、昨日も確か遊びに行ったんだよね。

 やっぱり、今日は真面目に仕事をしないとね。

「じゃあ、今日は素直に家に帰るかなあ。」

 ラーファはずっと不満そうにしていた。


「あっ、でも、もうしばらくしたら、―――」

 誰かが来る。

 そう言いかけて、困ってしまった。

「もうしばらくしたら、何だ?」

 エレーネ先輩が聞いてきたけど、何も答えられなかった。

 今、誰かが来るって言おうとしたけど、誰が来るんだっけ?

「ねえ、もうすぐ誰か来なかったっけ?」

 思い切って、みんなに聞いてみたけど、みんな首を傾げていた。

「誰かって、こんな時間に誰が来るんだ?」

 エレーネ先輩に聞かれても、うまく答えられなかった。

「いつも学校が終わったぐらいの時間に、誰かが来ていたと思うんだけど・・・」

「ミディア、また変な夢でも見たんでしょ。」

 ラーファにそう言われてしまった。

 確かに、時々変な夢を見ることがあるから、強く否定できないのが悔しい。

「ウーン、気のせいかな?」

 そう思い込もうとした時、一瞬、脳裏に誰かの笑顔が浮かんで消えて行った。

 今のは女の子だ。

 でも、誰だろう?

 多分、ウウン、絶対にどこかで会ったことがある子だ。

 でも、どうしても思い出せない。

 どうして思い出せないんだろう?

 なぜか胸が苦しくなって、悲しい気持ちになった。

「ミディア、帰ろう。」

「ウン。」

 結局、この気持ちの理由がわからないまま、家に帰ることになった。


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