32.ラヴォルティア
<<ミディア>>
私はそっと通知表を表にした。
そして、結果を見た瞬間、私は言葉を失った。
「ミディアちゃん、これ・・・」
琴音も驚いていた。
もちろん、私も・・・
私の実技テストの欄には、何と200点という数字が書かれており、実技レベルは3から5へと2つ上がっていた。
そして、理論テストの欄には、91点という数字が書かれており、理論レベルは15から16に上がっていた。
「ウソ、ミディア、すごい。」
覗き込んだアイも驚いていた。
とその時、琴音が突然抱きついてきた。
琴音の体は震えていた。
「ミディアちゃん、やったね。すごいよ、本当にすごいよ。」
もう、琴音は本当に泣き虫なんだから。
でも、そういう私も泣いてるから、人のこと言えないけど・・・
通知表を受け取って、こんなに嬉しいと思ったことはなかった。
「すごいわね、ミディア。」
授業が終わって、ラーファとエレーネ先輩に結果を見せたら、2人とも喜んでくれた。
「でも、200点なんてびっくりしたよ。
そんな点数つくんだね。」
「すごい出来のいい生徒に対しては、2日目に一つ上のレベルの課題を出すことがあるんだよ。
それに合格できたら、そういう点数がつくこともあるんだよ。
レベル3とレベル4は炎魔法だしね。」
そうなんだ。
確かに2日目の課題は少し難しいと思ったけど、そう言うことだったんだね。
「でも、これで勝負はミディアの勝ちね。」
ラーファがそう言う。
「ウン、文句なしにミディアちゃんの勝ちだよ。
おめでとう、ミディアちゃん。」
琴音はパチパチと拍手してくれた。
確かに、自分でもびっくりするくらいの出来だったけど・・・
「でもね、琴音がいてくれなかったら、ここまでの点を取ることはできなかったよ。」
特に実技テストの最初の課題は、琴音のおかげで突破できたようなものだ。
琴音のおかげで、魔法を使うコツをつかめたようなものだし。
「ウウン、そんなことないよ。
私がいなくても、きっとミディアちゃんだったら突破していたよ。
本当におめでとう、ミディアちゃん。」
琴音はそう言って、私に抱きついてきた。
まるで自分のことのように琴音は喜んでくれた。
「琴音は負けたのに、すごい嬉しそうにしてるわね。」
ラーファも私と同じことを思っていたみたいだ。
「ミディアちゃんとの勝負がなかったら、私はずっと数学と国語が苦手なままだった。
でも、今回の勝負のおかげで、私は少しだけ苦手意識がなくなった。
そして、ミディアちゃんは、今回の勝負で魔法が使えるようになった。
いいことづくめじゃない。
だから、勝負には負けちゃったけど、それ以上に嬉しくて嬉しくてたまらないんだよ。」
琴音は笑顔でそう言った。
「ミディアちゃん、私と勝負してくれてありがとう。
そして、勝利おめでとう。」
「ありがとう、琴音。
琴音のおかげで、私、頑張ることができたよ。」
琴音が勝負を持ちかけてくれなかったら、きっと今でも私は魔法が苦手なままだったと思う。
本当に琴音、ありがとう。」
私と琴音は抱き合って喜んだ。
今日は本当に最高の一日だよ。
「あーあ、ついにミディアに抜かれちゃったな。」
「本当に、ミディアはすごいよ。」
エレーネ先輩とラーファが私にそう言った。
「私もエレーネも、理論テストは合格点を取れなかったんだよね。」
2人は結果通知表を見せてくれた。
ラーファは64点で、エレーネ先輩は49点だった。
「私達の中では、ミディアが理論レベルが一番高くなっちゃったな。」
「まあ、次の魔法検定ですぐに追いついて見せるけどね。」
「私だって、次の魔法検定で頑張ってみせますよ。」
なんだか、みんなに目標にされてしまった。
嬉しいけど、すごいプレッシャーかかるなあ。
お昼から、みんなで遊ぶことになった。
ルーイエ・アスクの仕事を手伝わないといけないと思ったのだけど、ラーファが事前におじさんとおばさんに話しておいてくれたらしい。
「絶対にミディアはレベルアップするから、みんなでお祝いしたいんだよ。」
ラーファがこう言ったら、2人はお祝いのためのおこづかいまでくれたらしい。
私のためにおこづかいまで出してくれて、なんか申し訳ないよ。
そして、ラーファには謝らないとね。
ラーファは、いつも私のことを気にかけてくれる。
ラーファの優しさがとても嬉しかった。
姉らしくないとか言っちゃったけど、やっぱりラーファは私のお姉さんだった。
「そうだ、私、日本のものを色々と持って来たんだよ。」
琴音は体に巻き付けている変な形の小物入れを開くと、何やら小さな機械を取り出した。
「じゃーん、これはスマートフォンって言うんだよ。」
へえ、二ホンの機械って、こんな薄っぺらい形をしてるんだ。
でも、一体どうやって使うんだろう?
<<琴音>>
ラーヴォルンに着いた時に、ポーチがあるかどうかを真っ先に確認した。
ポーチは私の体にしっかり巻きついていた。
念のために中身を確認すると、中に入れていたものもしっかりとあった。
これは新たな発見だった。
「スマートフォン?
それってどうやって使うの?」
ミディアちゃんが聞いてきた。
「ねえ、ミディア、スマートフォンって何の話をしてるんだ?」
エレーネちゃんが興味津々な様子で話に割り込んできた。
「琴音がね、スマートフォンって言う二ホンの機械を持って来たんだよ。」
「ウソ、本当に?
早速、ラーファに念写してもらわないと。」
エレーネちゃんはそう言うと、ラーファちゃんの方に駆け寄っていった。
「待ってね、今、電源を入れるからね。」
そう言って電源ボタンを入れてみたけど、何回押しても電源がつかない。
「あれっ、変だな。」
何回電源ボタンを押しても、画面の電源は入らなかった。
「琴音、もしかして使えないの?」
ミディアちゃんが聞いてきた。
それから何度も電源ボタンを押してみたけど、やっぱり電源が入らない。
寝る前は充電完了だったのに、どうして?
「ゴメンね。
ミディアちゃんのお祝いのために持って来たんだけど、使えないみたい。」
そう答えたら、ミディアちゃんは残念そうな顔をした。
せっかく、ミディアちゃんに喜んでもらいたかったのに、逆にがっかりさせてしまった。
「仕方がないよ。
じゃあ、どういうものかだけでも説明してよ。」
「ウン。」
私はスマートフォンについて色々と説明した。
そして、私の話したことを、ミディアちゃんとラーファちゃんが、エレーネちゃんとアイちゃんに伝えた。
「へえ、二ホンのイデアハントには随分色んな機能がついてるんだね。」
エレーネちゃんは何やらメモしていた。
「エレーネ、これはイデアハントじゃなくて、デンワっていうらしいよ。」
「まあ、似たようなものなんだろ。
いいじゃない。」
エレーネちゃんは、その後も色んなことをミディアちゃんを経由して私に聞いてきた。
「エレーネちゃんは日本に興味があるの?」
「ウン、まあね。」
エレーネちゃんは、私から聞いた日本のことを何やらノートにまとめていた。
「琴音の話を聞いて、いつか二ホンのイデアトゥアを作ってみたいなあって思ったんだよ。」
へえ、それは嬉しいなあ。
でも、イデアトゥアを作るのって、すごい空想士じゃないと無理なのでは?
「まあ、実現するまでには時間もお金もかかりそうだから、ずっと先のことになると思うけどね。」
それは残念。
でも、イデアトゥアが出来上がるまで、ラーヴォルンに来られるといいな。
結局、私の持ってきたものは、全然何も使えなかった。
スマホもゲーム機もダメだった。
漫画も持ってきたけど、表紙もページを開いても何も載っていなかった。
全ページ白紙はさすがに予想できなかった。
ウーン、結局、物を持ってきても、こちらでは何も使えないってことかあ。
残念無念だ。
「じゃあ、エレーネのために、琴音の持ってきたものを全て念写してあげるわ。」
ラーファちゃんが私の持ってきたものを、全部念写してくれた。
でも、こんなのを念写して役に立つのかな?
「ラーファありがとう。これだから、ラーファは大好きなんだよ。」
エレーネちゃんは、ラーファちゃんからイデアを受け取った後、ラーファちゃんのほっぺにキスしようとした。
しかし、ラーファちゃんに思い切り突き飛ばされていた。
そして、その横で、ミディアちゃんが顔を真っ赤にしていた。
本当にミディアちゃんはかわいいなあ。
「琴音、色々と持ってきてくれてアリガトね。」
ミディアちゃんはお礼を言ってくれたけど、すごい複雑な気分だった。
「本当はスマホに日本の写真とかアニメとか入れてきたから、見てもらいたかったんだけどね。
本当に残念だよ。」
「ウウン、私がいい点数取ると信じて、いろいろ準備してくれたんでしょ。
その気持ちだけで、すっごく嬉しいよ。」
ミディアちゃんは笑顔で微笑んでくれた。
すごい胸がキュンとなった。
よくミディアちゃんにすぐ抱きつくとか言われるけど、ミディアちゃんを見ていると、本当に抱きつきたくなるんだよね。
「じゃあ、遊びに行こうよ。」
「ウン。」
それから、私達は、いろんなところに遊びに行った。
私のために、ミディアちゃん達はいろんなところに連れてってくれた。
南街も私の知らない場所がいっぱいあった。
例えば、いつも通るルーイエ・アスクのある道より少し奥に、おしゃれな飲食店通りがあることなんて知らなかった。
「ここが南街で一番飲食店街が集まっている場所だよ。」
今はお昼だったので、多くの観光客が昼食を取りに集まってきていた。
少し歩くと、大きな駐車場らしき場所が見えてきた。
そこには、大きな乗り物が止まっていた。
バスのような乗り物だけど、タイヤがなかった。
近未来物のアニメや映画であんな車を見たことがあった。
「ねえ、あの乗り物って、もしかして浮くの?」
「カルチェのこと?
ウン、そうだけど・・・」
へえ、あれはカルチェって乗り物なんだ。
「ここは観光客が多いから、カルチェがたくさん来るんだよ。」
それは日本の観光地と同じだな。
日本の観光地も、いろんなところから観光バスが来てたくさん駐車してるんだよね。
そういや中学の修学旅行の時、あまりにもバスが多すぎて、どれだったか迷ったことあったっけ。
「ラーヴォルン市街はカルチェ禁止だから、カルチェで来た人はここに止めて、街中まで歩いてくるんだよ。」
そういや、ラーヴォルンに来るようになって結構立つけど、街中でこの乗り物見かけたこと、今までなかったなあ。
まあ、その方が事故とか起きなくていいと思う。
「ラーヴォルンまでカルチェで来る人が多いの?」
「近くからはそうだけど、遠くから来る人は、やっぱり飛行船か船で来るんじゃないかな。」
そう言えば、初めてラーヴォルンの景色を見た時にも飛行船を見たなあ。
飛行船は日本の飛行機とは全く違う形状だった。
きっと、動力は日本と違って魔法なんだろうなあ。
「てことは、近くに空港があるの?」
「ウン、ここからさらに外れた場所にあるよ。
ここから結構離れているけど、行ってみる?」
「ウン、行ってみたい。」
それから、私達はラーヴォルン空港に向かった。
ラーヴォルン空港は、市街から結構離れた場所にあった。
こんなに距離があったら、観光客が来るの、結構大変じゃないかな。
ミディアちゃん達も結構歩き疲れてるみたいだ。
「まあ、普通に歩いたら、結構大変だよね。
でもね、ここからの景色がまたいいんだよ。」
ミディアちゃんが市街の方を指す。
すごい、空港から見える海と街の構図が素晴らしい。
海の向こう側には北街もうっすらと見えた。
「市内までの運送用カルチェも出てるんだけど、初めて来る観光客は市街まで歩く人が多いみたい。」
「まあ、歩いてこれない距離じゃないしね。」
ラーファちゃんもそう言う。
「そういや、ここから市街まで、ラヴォルティアのイベントみたいなことやってなかったっけ?」
ミディアちゃんがラーファちゃんに尋ねる。
「そうだったっけ?」
「あー確か、空港から街まで歩いて、ラーヴォルンチケットを手に入れようってやつだったと思う。」
代わりにエレーネちゃんが答えてくれた。
ラーヴォルンに来て結構経つけど、まだまだ知らないことが多いみたいだ。
また私の知らない言葉が出てきた。
でも、私がわからないと察してくれたミディアちゃんが、すぐに説明してくれた。
「ラーヴォルンチケットってのは、ラーヴォルンの街で使える割引チケットのことだよ。
ほとんどのお店で使えるチケットだよ。
もちろん、ルーイエ・アスクでも使えるよ。」
「えっ、道端にチケットが落ちてるの?」
「ウウン、正確には道端に魔法刻印があるんだよ。
その魔法刻印を数多く集めれば集めるほど、割引されるんだよ。」
へえ、面白いことやってるんだね。
「でも、私には何も見えないけど・・・」
「ウン、これは魔法が使えないと見えないんだよ。
残念ながら、私もまだ見えないんだよね。」
「そっか、ミディアちゃんにも見えないんだ。
じゃあ、私と同じだね。」
「ウン、そうだね。」
「でも、ミディアはレベル5に上がったでしょう。
レベル5でルティアを学ぶはずだから、それで見えるようになるはずだよ。」
ラーファちゃんがそう言うと、ミディアちゃんは楽しみだと言ってた。
「ミディアちゃん、ルティアって何?」
私が尋ねると、ミディアちゃんは難しい顔になってしまった。
「ウーン、どう説明したらいいんだろう?」
そんなに説明するのが難しいものなんだろうか?
「じゃあ、私から説明するよ。」
見かねたラーファちゃんが代わりに説明してくれるようだ。
「ルティアはコミュニケーションを行なうための魔法空間なんだよ。」
「魔法空間?」
ラーファちゃんの説明を聞いてもピンと来ない。
それに魔法空間と聞くと、何かすごいものを想像してしまう。
「簡単に言うと、ルティアと呼ばれる魔法空間に自分の意識を転移させるの。
魔法空間には、いろんな人の意識が集まっていて、会話したり伝言を残したりすることができる。
他にもいろんな情報が集まってくるので、ちょっとした調べごとをすることもできる。
実空間で過ごすみたいに、みんなで集まって会話したり、遊ぶことだってできる。
イデアの映像とかも、ルティア内で見ることができる。
ルティアにアクセスすれば、脳内で街中の人と会話することだってできるようになる。」
「で、ラーヴォルンにあるルティアの名称がラヴォルティアなんだよ。
アトゥアにはたくさんのルティアが存在するけど、魔法さえ使えれば基本的にはどこのルティアにも自由にアクセスできる。
だから、観光客はラーヴォルンに来たら、まずラヴォルティアで地図やイベントなどの情報を確認するんだよ。」
ミディアちゃんが追加でそう説明してくれた。
あー何となくわかった。
これは、魔法によるSNSだ。
へえ、そんなすごいものがあったんだ。
「さっき言ったラーヴォルンチケットは、ラヴォルティア内のイベントチケットなんだよ。
だから、ラヴォルティアにアクセスできない人には見ることもできないってわけ。」
「なるほど。」
それで、ミディアちゃんには見えないってことか。
なんだかすごい便利そうだし、すごい面白そうだなあ。
でも、一つ疑問があった。
「でもラーファちゃん達って、あまりラヴォルティアを使ってないよね?
私、ラーファちゃん達がそのラヴォルティアってのを使うところを見たことないし。
ラーファちゃん達はあまりラヴォルティアを使わないのかなって思って。」
そう、私はラーファちゃん達が、そのラヴォルティアを使っているところを見たことがない。
私が思っていたことは、ミディアちゃんも思っていたみたいで、ミディアちゃんもラーファちゃん達に同じ質問をしていた。
「そう言えば、みんな、あまりラヴォルティアを使わないよね?
私も前から不思議に思ってたんだよ。」
「私は結構使ってるよ。」
「私も・・・」
エレーネちゃんとアイちゃんは結構使っているらしい。
「でも、ラーファ先輩があまり使いたがらないから、みんなと会う時には使わないだけだよ。」
アイちゃんの話によると、どうやらラーファちゃんが原因のようだ。
「そうなんだ。」
でも、ラーファちゃんはどうして使いたがらないんだろう?
「だって、ルティアにアクセスしている間、意識がそっちに集中しちゃうから、体の動きは止まっちゃうでしょ。
ボーッと突っ立ってる姿は、はっきり言ってすごい間抜けよ。」
「まあ、それは仕方がないね。」
エレーネちゃんが笑いながらそう言う。
魔法空間の方に意識を持っていかれるから、本体はずっと棒立ち状態ってことになるのかな?
「私は、実際に人と会って話をしたいの。それだけよ。」
「確かに、ラーファは直接コミュニケーションを取りたがるタイプだよな。
私がラヴォルティアで寝る前におやすみの挨拶をするの、すごい嫌がるし。」
「それは本当にうっとおしいのよ。」
「私の妄想イデア映像を送っても、ラーファ先輩受け取り拒否しますしね。」
「それは本当に嫌なのよ。」
なるほど、ラーファちゃんがラヴォルティアを嫌う理由がわかったような気がした。
「それに、琴音がいるんだから、ラヴォルティアで会話するわけにもいかないでしょ。」
ラーファちゃん、まさか私のことをそこまで思っていてくれたなんて・・・
「ラーファちゃんありがとう。」
気がついたら、ラーファちゃんに抱きついていた。
その時、ラーファちゃんの肩を、背後からエレーネちゃんがポンと叩いた。
「本当は、ミディアのいないラヴォルティアが寂しいだけだよね。」
ラーファちゃんの顔が真っ赤になる。
おお、ラーファちゃんがこんな反応を見せるとは珍しい。
「えっ、そうなの?」
ミディアちゃんは驚いていた。
「ミディアが来る前は、結構ラーファも使ってたんだけどね。
ほら、ミディアってまだ、ラヴォルティアにアクセスできないだろ。
で、ラヴォルティアに来ると、ミディアのいない世界になったみたいだって言いだすようになってね。
そんな世界は嫌だって言って、ラーファはラヴォルティアを使いたがらなくなったんだよ。」
「ちょっと、エレーネ、余計なことを言わないでよ。」
結局、そういうことなんだ。
本当にラーファちゃんはミディアちゃんラブなんだなあ。
「ラーファ、なんかゴメンね。」
「どうしてミディアが謝るの。
ミディアが悪いんじゃ・・・」
「私、すぐにルティアを使えるように頑張るから・・・」
ミディアちゃんはそう言うと、ラーファちゃんの手を掴んだ。
「だから、私が使えるようになったら、一緒にラヴォルティアに行ってくれる?」
「ウン、もちろんよ。」
「ありがとうラーファ、もう少しだけ待っててね。」
ミディアちゃんがそう言うと、ラーファちゃんは笑顔で頷いた。
「もちろん、何年だって待つよ。」
ラーファちゃんがそう言うと、ミディアちゃんは苦笑していた。
大丈夫、ミディアちゃんのことだから、きっとすぐにルティアを使えるようになるよ。
それにしても、ラーヴォルンにはまだまだ私の知らないことがたくさんあるんだな。
今日一日、みんなのおかげでいろんなことを知ることができたけど、きっとまだまだ知らないことたくさんあるんだろうなあ。




