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黄昏のラーヴォルン  作者: レトリックスター
第2章 晩夏のラーヴォルン
33/254

29.ラーファと仲直りする作戦

<<ミディア>>

 結局、念写は少し時間を置くことになってしまった。

 エレーネ先輩とアイがラーファをなだめる間、私は琴音としばらく外に出ていることにした。

「ねえ、ミディアちゃん、私、何か悪いことしたっけ?」

 琴音がそう聞いてきたけど、私にもラーファが何を怒ってるのかわからなかった。

「わかんないよ。普通に琴音のテスト結果を喜んでいただけなのに。」

「まあ、でも、確かに嬉しすぎて、ちょっとスキンシップ激しすぎたかもしれなかったね。」

「もしかしたら、そのことを怒ってるのかな?」

「でも、ラーファちゃんはずっとミディアちゃんといられるんだよ。

 私は、ミディアちゃんといつまで一緒にいられるか、わかんないんだよ。」

 琴音の表情が少し曇った。

 琴音はいつも楽しそうにしてるけど、心のどこかではずっと不安に思ってたんだ。

 私もそうだ。

 私だって、いつまでも琴音と一緒にいたい。

 そう思っているけど、きっとこの出会いは一時的なものなんだと思う。

 どんな出会いも、永遠に続くものではない。

 でも、私と琴音の出会いは、いつ終わるかわからない出会いだ。

 明日必ず会える保障すらない。

 もしかしたら、今日で終わってしまうかもしれない。

 そして、終わってしまったら、多分もう二度と会うことはできない。

「ウン、わかるよ。

 私もね、同じことを考えてた。

 だから、琴音が同じことを考えてくれてたことがわかって、すっごく嬉しかったよ。」


「いつかは、ラーヴォルンに来れなくなる日がくるんだろうね。

 嫌だよ、ミディアちゃんと会えなくなるなんて。」

 琴音はそう言うと、また私に抱きついてきた。

 心なしか、少し目が潤んでいるように見えた。

「琴音、私達は今会えてるよ。」

「ウン、そうだね。」

「いつ来るかわからないお別れの時のことを今から考えるの、やめようよ。

 さっき琴音、言ってくれたじゃない。

 今、会えるこの時間を大事にしようって。

 いつもみたいに楽しい時間を一緒に過ごそう。」

 私がそう言ったら、琴音は涙をぬぐって、いつもの笑顔を見せてくれた。

「そうだね。

 ミディアちゃんと一緒にいる時は、できるだけ笑顔でいたい。」

 よかった、琴音が笑ってくれた。

「私、ラーヴォルンに来ている時は、ずっとミディアちゃんと一緒にいたいって思ってるんだ。」

「気持ちはうれしいけど、でも私がお仕事している時は、もっとラーヴォルンを観光してもいいと思うけどなあ。」

 前からそう言ってるけど、私がお仕事している時も、琴音はずっと私のそばにいる。

 私がお仕事しているところを見ていても、楽しくないと思うんだけど、琴音はそんなことないと言う。

「ミディアちゃんが一生懸命働いているところを見ているだけで、私は楽しいんだよ。」

 まあ、琴音がそう言うんだったら、それでもいいけど・・・

「それにね・・・」

 琴音は私に抱きついたままで、こう言った。

「私にとってのラーヴォルンの思い出は、全てミディアちゃんとの思い出にしたいんだよ。」

 これは不意打ちだった。

 琴音の気持ちがすごい嬉しくて、思わずウルッときそうになったけど、必死に涙をこらえた。

 私達、泣き虫同士だけど、これからは笑顔の時間を増やして行こう。

「ありがとう、琴音。

 私も琴音と楽しい思い出を作りたい。」

 笑顔でそう答えたら、琴音も嬉しそうに微笑んでくれた。


 ウン、私も琴音も、この今一瞬を大事にしたいだけなんだ。

「今日はずっとミディアちゃんに抱きついてるんだ。」

 琴音はそう言うと、また私のほっぺにキスをしてきた。

「もう、またキスしてくるし・・・」

「いいじゃん。どうせ私達触れられないんだし。」

 そうだけど・・・そうだけどさあ。

「キ、キスって、大好きな人とするものでしょ。

 いくら触れられないからって・・・」

「だって、私、ミディアちゃんが大好きだもん。」

 そう言って、琴音はまた私に抱きついてきた。

「だから、気軽に好きとか・・・」

「ミディアちゃん、大好きーーー!!!」

 どうしよう?

 体熱すぎて、頭が回らなくなってきた。


<<エレーネ>>

「さあて、これはどうしたものかな。」

 アイにラーファを預けて、ミディアの様子を見に来たけど、これは困った。

 私には琴音の姿が見えないし、琴音の話している言葉も聞くことができない。

 だから、ミディアの発言や様子で判断するしかないんだけど・・・

 泣きそうな顔になったと思ったら、突然顔を真っ赤にしてキスとか言い出したり、挙句の果てには真っ赤になったまま固まってるし。

 すごい、あんな表情のミディア、初めて見たよ。

 一体、何があった?

 もしかしたら、キス以上の何かがあったのかな?

 でも、そんなことを言ったら、ますますラーファ激怒しそうだ。

「これ、一体どう収拾つけようか?」

 ラーファが正常でない以上、この場を収拾できそうなのは私しかいない。

 でも、どうやって?

 こいつは困ったなあ。


 とりあえず、ミディアに話しかけてみるか。

 まあ、ミディアには気絶した映像とか撮らせてもらったし、相談ぐらいには乗ってあげよう。

「やあ、ミディア。」

 私が声をかけると、ミディアは私の方を見た。

 ミディアの顔は上気していて、目は少し潤んでいた。

 なんて色っぽい顔をするんだこの子は。

 一体何があった?

「エレーネ先輩、ラーファはどんな様子でしたか?」

 ウーン、このミディアをラーファに合わせるわけにはいかないな。

 とはいえ、突破口がないわけではなかった。

 ミディア、そして恐らく琴音も、自分達の行為に自覚がないだけだと思う。

 まずは、そこを確認しよう。

「ねえ、ミディア、琴音は今何やってるの?」

「琴音だったら、私にずっと抱きついてますよ。」

 なるほど、それでさっきからミディアの表情は真っ赤なのか。

「ミディア、琴音に質問があるんだけど、聞いてもらえるかな?」

「いいですよ。」

 ミディアは上気したままのボーッと表情のまま、そう応えた。

 どうしよう?

 少し自信がなくなってきた。

 でも、これに賭けるしかない。


「琴音はミディアのことが好きなのか?」

 私がそう尋ねると、ミディアは琴音の返事を確認した。

「ウンだって。」

 ミディアの顔が一段と真っ赤になった。

「そっか、じゃあ、私のことはどう?」

 また、ミディアが琴音の返事を確認した。

「もちろん大好きだって。」

「じゃあ、ラーファやアイのことはどう?」

「も、もちろん、大好きに決まってるって。」

 そっか、やっぱり琴音はそういう子なんだ。

 私の予想通りでよかった。

 でも、どうしてミディアはさらに真っ赤になってるんだ?


 じゃあ、次の質問だ。

 これも、聞くのが正直きついけど、でも聞くしかない。

「琴音はどうしてミディアにすぐ抱きついたりキスしたりするの?」

 今度もすぐに返事が返ってきた。

 でも、なんかミディアはすごい恥ずかしそうになっていた。

「だ、だって、わ、私がすごいかわいいから・・・だって・・・」

 まただ。

 上気した顔に潤んだ瞳。

 なんか質問しているこっちが恥ずかしくなってきたよ。

「じゃあ、最後の質問ね。

 琴音の住んでいる国では、大好きな人にはすぐに抱きついたりキスしたりする習慣でもあるの?」

 今度の返事は少し時間がかかった。

 どうやら、琴音が少し悩んでいるみたいだ。

 しかし、しばらくして、ミディアが答えた。

「えっとね、恋人同士の場合は、多分そうなんじゃないかと。」

 まあ、それはそうかもしれない。

 でも、私が聞きたいのはその場合じゃない。

「恋人が抱き合ったりキスするのは、まあ自然だと思うんだけどね。

 それ以外の場合、例えば家族や親友が相手の場合はどうなの?」

 私の質問の意図は、ミディアにも伝わったようだ。

 真っ赤になっていたミディアの表情が、いつもの表情に戻った。

 多分、琴音は私の想定している答えを返してきてくれると思うんだよね。

 でも、そうなると問題はミディアだ。

 もし、私の想定通りの答えをしたら、ミディアはどんな表情になるかな?

 正直言うと、琴音に嫌われても、私にとっては大したダメージではない。

 だって、琴音は私には見えないし、会話することもできない。

 でも、ミディアは私にとって、実在するかわいい後輩で、親友のラーファの妹でもある。

 ミディアに嫌われるのはさすがに辛い。

 そんなことになったら、きっとラーファも激怒するだろう。

 それだけは何としても避けたい。

 ミディアは琴音の話を聞いているようだった。

 でも、しばらくすると、ミディアの表情がなぜか緩んだ。

「あのう、それは国によってあったりなかったりするそうで、二ホンにはない習慣だそうです。」

 あれっ、そうなの?

 じゃあ、そういう習慣がないのに、琴音がミディアに抱きついているということは、もしかして、そういうことなの?

 もしかして、ミディアの表情が緩んだ理由もそれなのか?

 これは、まさかの相思相愛フラグなのか?

 これは困った。

 ラーファにどう話そう?

 私が色々考えを巡らせていると、ミディアが声をかけてきた。

「琴音は、自分の体が透き通って触れられないから、ラーヴォルンに来た時だけそうするんだそうです。

 そうすることで、少しでも友達とのスキンシップを深めたいんだって言ってます。」

 なんだ、そういうことか。

 琴音の回答は、私に解決策を思いつかせてくれた。

 しかし、その策を遂行する前に、まずミディアの方を解決しておかないといけない。


「じゃあ、今度はミディアに質問ね。」

「はい、何ですか、エレーネ先輩。」

「さっき、君はどうして顔を真っ赤にしていたのかな?」

 私が質問すると、ミディアの顔が再び真っ赤になった。

 なぜそこで顔を赤らめる?

「だって、琴音が私のことを大好きって言って、抱きついてきたりキスしたりするから・・・」

 なるほど、そりゃあ純粋なミディアには耐えられないわな。

 でも、拒否しないってことは、ミディアもまんざらではないってことなのかな?

「ミディアは琴音のこと、大好きなのかな?」

 瞬間、ミディアの顔がさらに真っ赤になった。

 そして、頭に血が上りすぎたのか、フラッと倒れそうになった。

「おっと危ない。」

 慌ててミディアの体を支えたけど、ミディアの体温、すごいことになってるなあ。

 まあ、ミディアのその反応だけで、語らずとも十分に気持ちは伝わってきたよ。

「エレーネ先輩まで・・・

 好きとかそういうのは、将来を誓った人にしか言っちゃダメなんだよ。」

 えっ、どういうことだ?

 ミディアは一体何を言ってるんだ?

「みんな、好きって言葉を軽く口にしすぎだよ。」

 あれっ、もしかしてミディアが真っ赤になっていたのって、好きって言葉に反応していただけなのか?

 ちょっと試してみるか。

「でも、私もミディアのこと、大好きだよ。」

 収まりかけていたミディアの顔が再び真っ赤になった。

 なるほど、そういうことだったか。

 これは面白い・・・じゃなかった。

 これで全てわかった。

 要は琴音はスキンシップを取っているだけで、ミディアは好きという言葉に過剰に反応しているだけってことね。

 わかってみたら、なんて馬鹿馬鹿しい。

 じゃあ、最後に琴音にもう一つ質問しておくかな。


「琴音は、私達のことも大好きなんだよね。

 じゃあ、どうして私達に抱きついてこないで、ミディアにばかり抱きつくの?」

 その質問には、ミディアが代わりに答えてくれた。

「ああ、それは簡単な話ですよ。

 だって、エレーネ先輩とアイには、琴音の姿が見えないでしょ。

 琴音が抱きついても、2人とも無反応だからだと思います。」

 確かにそうだ。

 琴音に抱きつかれても、私達にはわからないからね。

「あと、ラーファは、琴音のことを怖がっていた時期があったからですよ。

 でも、最近はラーファにも結構抱きついていたはずなんですけどね。」

「えっ、琴音ってラーファにも抱きついてるの?」

「ウン、最近は結構多かったと思いますよ。」

「で、ミディアはそれを見てどう思うの?」

「琴音とラーファが仲良くなってくれて、嬉しいなあって思ってます。」

 ミディアは笑顔でそう答えた。

 まあ、そう言うことなら、今回の問題を解決する方法は簡単だ。

 さっき、琴音とミディアのやってたことは、別に特別なことではないということを、ラーファに気づかせてやればいいだけのこと。

 どうやら、誰にも嫌われずに済みそうだ。

「ミディア、琴音、ラーファの機嫌を直すために協力してほしいんだけど。」

「ウン、私も琴音も協力するよ。」

 ミディアは笑顔で頷いてくれた。

 きっと琴音もそうなんだろう。

 でも、あまりにも馬鹿馬鹿しすぎて、なんかどっと疲れてきた。


<<ミディア>>

 エレーネ先輩に色々と聞かれたけど、結局何が知りたかったんだろう?

 でも、二ホンに抱きついたりキスしたり風習があるのかだけは、私もずっと気になってたんだよね。

 ラーヴォルンでは、そういう習慣あまりないから、前から気にはなっていたんだよ。

 でも、琴音の回答は概ね私の予想通りだった。


「日本では、むやみやたらに友達に抱きついたりキスしたりしないよ。

 そんなことをしたら嫌われちゃうし。」

 へえ、二ホンでは親友に抱きついたりキスしたりすると嫌われるんだ。

 まあ、そうかもしれない。

「でも、友達同士でも、小さなスキンシップってのはあるよ。

 例えば、友達の手を握ったり、肩をさわったり、頭をなでたり・・・」

 ああ、そういうスキンシップならわかる。

 嬉しくなって、ラーファの手を掴んで大喜びしたことあった。

 落ち込んでいる時は、ラーファが私の肩を叩いたり、頭を撫でてくれたりした。

「そういう小さなスキンシップを積み重ねて、より友達になっていけると思うんだよね。

 でも、ラーヴォルンでの私は、みんなに一切触れることができない。」

 そう、琴音にはその小さなスキンシップを積み重ねることができない。

 琴音は私達の体に触れることができないし、私達も琴音の体に触れることができないからね。

「会話ができるだけでいいのかもしれない。

 でも、私はミディアちゃんが落ち込んでいる時は、頭を撫でて慰めたい。

 ミディアちゃんが大喜びしている時は、一緒に手をつないで喜びたい。

 体に触れられなくても、せめてスキンシップの真似事をしたいと思ったんだよ。」

 琴音、そんなことを考えてたんだ。

 何にも考えずに抱きついてきているだけだと思ったよ。

 なんか、すごい嬉しくなった。

「琴音・・・ありがとう。」


「まあ、体が透き通っていて、ミディアちゃんとラーファちゃんにしか見えないから、多少スキンシップが大胆になってるかもしれないけどね。」

 確かに、抱きついたりキスしたりってのは、普通のスキンシップを超えてるからなあ。

 実際にそんなことやったら、ドン引きされると思うよ。

 これは、見えない存在だからこそできるスキンシップだね。

「あっ、嫌だったらすぐに言ってね。

 私、スキンシップやめるから。」

「ウウン、全然嫌じゃないよ。」

「そっか、よかった。」

 あっ、でも・・・

「琴音、その、キスはさすがにやりすぎかと・・・」

「まあ、そうだよね。

 実は私もやりすぎたと思ったんだよね。」

 琴音はそう言うと、ニコッと笑った。

「ウン、もうキスはしないね。

 でも、こうやって抱きつくのはいいよね?」

 琴音はそう言うと、私にまた抱きついてきた。

「ウン、それはいいよ。」

 それは、私も嫌じゃない。

 むしろ、嬉しいくらいだし。

「よかった。

 ここで私の姿が見えるのは、ミディアちゃんとラーファちゃんだけだからね。

 だから、2人に嫌われたら、私は一人ぼっちになっちゃう。」

 琴音って、何も考えてないようで、色々と考えてるんだ。

 今日は琴音が考えていることを色々知ることができてよかったよ。


 確かに、私とラーファが琴音を無視したら、琴音はこの世界で一人ぼっちになってしまう。

 自分のことを誰も認識してくれない世界って想像できない。

 私がそんな世界に行ったら、きっと泣いてしまうと思う。

 そう言えば、最初に琴音と会った時も、琴音はすごい必死だった。

 きっと、琴音もそんな世界は耐えられないんだろう。

 琴音が私やラーファを大切にしてくれているのは、そういう意味もあるんだろう。

「でも、私は別に一人ぼっちになるのが嫌だから、ミディアちゃんやラーファちゃんにすり寄ってるわけじゃないよ。

 ミディアちゃんやラーファちゃんのことが大好きだから、一緒にいたいんだよ。」

 また、全身が熱くなってきた。

「もう琴音、だから大好きってのは・・・」

「ゴメンゴメン・・・」


「ミディア、何やってるの?」

 あっ、近くにエレーネ先輩がいるんだった。

「な、なんでもないです。」

「そう?それならいいんだけどね。

 それより、ラーファのご機嫌を取り戻す作戦だよ。」

 エレーネ先輩がどういう作戦を思いついたかのか、私にもわかったよ。

「作戦は簡単だよ。

 琴音がラーファにこう言って謝るんだ。

『ラーファ、ゴメンね。私、ラーファのことも大好きだから。』

 そして、その後、琴音がラーファに抱きついてキスしたらOK。」

「えっ、そんなことで、ラーファちゃんの機嫌が治るの?」

 琴音は驚いていたけど、私には十分理解できた。

 やっぱり、私の思いついた作戦と全く同じだった。

 まあ、キスはやらなくていいと思うけど・・・


 琴音の姿が見えるのは、アトゥアで私とラーファだけ。

 でも、琴音がスキンシップを取る回数はラーファよりも私の方が圧倒的に多い。

 琴音の姿が見えるラーファは、琴音がミディアばかりにくっついて、自分には全くスキンシップを取ってくれないと思ったんだろう。

 だから嫉妬したんだ。

 ラーファは自分にももう少しスキンシップを取ってほしかったんだよ。

 だから、琴音が謝って、ラーファにスキンシップを取ってあげれば、きっと解決するよ。

「お願い琴音、エレーネ先輩の作戦に協力してあげて。」

 私からも琴音にお願いをした。

「ウン、もちろんいいよ。

 そんなことだったら、お安い御用だよ。」

 琴音は嬉しそうにそう答えてくれた。

「私のスキンシップ大作戦で、ラーファちゃんとまた仲良くなれると嬉しいな。」

 琴音はすごい喜んでいた。

 琴音がラーファと仲良くなってくれた時、私すごい嬉しかった。

 だから、こんなことでまた仲たがいしてほしくなかった。

「エレーネ先輩、琴音は喜んで協力してくれるそうです。」

「そっか、よかった。」

 なんかエレーネ先輩、疲れてるみたいだ。

 さっきから大きな溜息ついてるし、どうしたんだろう?

「じゃあ、さっさとラーファのところに行くか。」

「ウン。」

 私達は部屋に戻ることにした。


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