力の目的
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俺がゴブリンの群れが住んでいる洞窟につくと、そこにはたくさんのゴブリンが待ち構えていた。そして、その一番後ろには、全ての現況である憎き長老がいた。長老は俺を見て語りかけてきた。
「オーガよ。やはりわれらを裏切ったか」
「ふざけるな! お前が先に裏切ったんだろうが。俺を殺すように命令した奴がよくも俺を裏切り者呼ばわりできるな!!」
俺が長老の言葉にそう反論すると、長老はそのことを気にも留めず、他のゴブリンに攻撃するように指示を出す。俺の言葉に動揺していたゴブリンたちだが、長老の命令で俺に向かって攻撃してきた。
「そうか......。それがお前たちの答えか」
俺はその言い、攻撃してきたゴブリンたちを端から順に殺した。俺はどんどんゴブリンたちを殺していき、ついには、女子供、そして長老と最初にあったゴブリンが残った。
「なんで僕たちを裏切ったんだ? オーガ?」
最初にあったゴブリンがそう俺に聞いてくるので、俺はすべてを話すことにした。
「おいおい。間違えるなよ、俺が裏切ったんじゃない。お前たちが裏切ったんだ。そこの長老が俺を殺すように精鋭のゴブリンたちに命令していたんだ。そのおかげで俺は狼の群れの真ん中で一人取り残されたんだぞ! こんなことをされて裏切られたと思わないほうがおかしいだろうが! だから俺は、俺を裏切ったお前たちを殺す!! 女子供だろうがそんなこと知ったことか」
「......そうか」
俺がそういうとゴブリンは短い言葉を返し、棍棒を構え俺に向かって来た。
俺はそれを軽く躱し、ゴブリンを蹴り飛ばした。蹴り飛ばされたゴブリンは、壁に当たりそのまま動かなくなった。
その後俺は長老と子供たちの方に向き直り、長老を見据えた。
「後は、お前とそいつらだけだ」
「裏切り者め」
俺の言葉にそう答えてきた長老に、
「それはお前だろ」
と短く答え、長老の頭を潰した。
それから俺は女子供を殺し、後にはゴブリンの死体だけが残った。これで、終わったと俺は思ったが、俺の怒りは消えず、元に戻ろうとしても、このままのほうが楽でいいのではないかという思いにとらわれ、戻れないでいた。
俺はなぜ元に戻ろうとしているんだ? このまま怒りに身を任せていたほうが楽でいいじゃないか。なのになぜ俺はこんなにも元に戻りたがっているんだ?
俺はそんなことを自分に問いかけていた。そして、俺が強くなりたかったことを思い出した。ここで、そのことを思い出した俺には一つの疑問が生まれた。
なぜだ? そもそも俺はなぜあんなにも強さを欲していたんだ?
それから俺は、自分がなぜ力がほしいのかを考えた。そうしていると、頭の中で何かの映像が流れた。それは、奏が交通事故にあったときのことだった。そう、奏が子供を助け代わりに死んだときの記憶だ。
そして、俺はその記憶をみた瞬間に自分がなぜあんなにも力が欲しかったのかが分かった。
ああ、そうか。俺は奏を......好きな人を守れる力が欲しかったのか
俺がその思いに至った瞬間に、俺の怒りが憎しみが急に覚めて、頭が冷静になっていった。そして、俺はその覚めてしまった頭で今の俺には守りたいものがないということが分かった。この世界に来て、初めて守りたいと、仲間だと思っていた者たちは俺がたった今すべて殺してしまったのだ。
俺は成長していないな。失って初めて大切さがわかる。これじゃあ、奏の時と同じじゃないか......。
俺は昔のことを思い出し、今の現実を理解したと同時に声を上げて泣いた。
そして、しばらく泣き続けた俺は、ゴブリンたちを食べることだけが今の俺にできることなんじゃないかと思い、すべてのゴブリンを食べ始めた。
俺が大半のゴブリンを食べ終わったその時、急に俺の体が光りだした。
”レベルが100に達しました。進化の条件を満たしているので『オーガジェネラル』もしくは『混血吸血鬼』に進化できます。進化しますか?[YES/NO]”
”×××により、YESが選択され、『混血吸血鬼』が選ばれましたので、これから『混血吸血鬼』への進化を開始します。”
はぁ......。また×××か、もういいよ
俺はもう聞きなれてしまった言葉を聞き、意識を手放した。
誤字があれば指摘してください
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