死神という仲間
ラグ「で、ヤミナさんはどうしたいんですか?」
ヤミナ「…暇つぶし」
時間はまだ夜の中ほど。
死神は寝なくても平気らしいが、三人は寝なければならない。
夢の中で、さんざん怖い思いをさせられたキュリウムが、寝不足になったのは言うまでもないだろう。
キュリウム「な、何でついてくるんですかぁ…」
ヤミナ「暇つぶし」
宿を出た後も、三人と一緒に行動するヤミナ。
フロシア「その内容は?」
ヤミナ「私も人間たちと一緒に旅する。リンゴ好きの死神みたいに」
ラグ「…」
しかし、一緒に旅をするにも、大きな鎌が人目を引く。皆の注目の的である。悪い意味で。
ラグ「その鎌、どうにかできませんか?」
ヤミナ「無理」
背丈と同じくらいの鎌を軽々と持ち上げている。そういう面でも、人目を引いてた。
ラグ「重くないんですか?」
ヤミナ「全然」
それを証明するように鎌を振り、キュリウムの前へ。
キュリウム「ひゃっ!!」
ヤミナ「私以外には、動かすこともできない」
地面に鎌を置き、持ってみろと言う。恐る恐るキュリウムが手を伸ばして鎌に触れる。
が、持ち上げようとしてもビクともしない。
ラグもフロシアも落ち上げようとするが、やはり結果は同じ。
三人同時にやっても変わらない。
それを見て、軽く片手で鎌を持つヤミナ。
だがしかし、忘れてはならない。ここは人通りが少ないといえど、街中。
通行の邪魔どころの騒ぎではない。
ラグ「と、とりあえず先を急ぎましょう」
街から出て、俗に言う道中。ある程度整備された道と、周りには草花が生える。
ラグ「どうなってるんですか?」
ヤミナ「死神の鎌」
ラグ「答えになってない気がしますが…。それよりキュリウムさん。もう少し離れてくれませんか? 歩きにくいんですが…」
キュリウム「ふゅ……」
ラグの後ろにピッタリとくっついて離れない。まだヤミナの事を信用してない様子。
この先、仲良くなれるのか?
タイプミスがかなり増えました。
一応確認しているので無いとは思いますが、もしありましたら感想で言ってください。
もうボロクソに言ってもらっても結構です。日頃の鬱憤を晴らしたい方でもどうぞ。