城から脱出
時のぜんまいは現在へと。
ラグ「何の鳴き声でしょうか?」
謎の鳴き声に向かって走っていく。偉そうな人の死体があったが、かるーく無視。
ついにそれっぽい部屋の前へ。今は静かになっているが、この扉の先からひしひしと怪しい気配が伝わってくる。
扉を開けると…グロテスクな生き物が、安らかに眠っている。
起こさないように、ゆっくり扉を閉めようとすると、さっきまで軋まなかった扉が音を立てた。
バッチリと目が合ってしまった。
ラグ「…おはようございます」
扉を閉め、全速力で走る。腕の中にキツネを抱いて。
簡単な魔法を使いつつ、なんとか無事に城を脱出した。
グロい生き物は、城の中で気絶でもしているだろう。
あの城ではいろいろ見てしまった。悲しい出来事を思い出さないためにも、城には近づかないことにした。
この町にもいい思い出はない。先に進むべく、町を出ようとした。
町と道を分離するゲート。そのゲートの下で、メイド服を着た人がオロオロしている。
声をかけない訳にもいかず、多少の躊躇いはあったが声をかけてみる。
ラグ「あの…どうされました?」
メイド「ひぇ! あ、あの…その…」
ラグ「…なるほど」
メイド「えっ…な、なにがですか!?」
ラグ「あの城から逃げてきたと。それも事が起きる前に」
メイド「どうしてわかるんですか!」
ラグ「私はラグです。あなたは?」
メイド「えっ…うゅ…。キュリウムです。…そちらのキツネさんは…」
腕から降りると元の姿に。
キュリウム「変身能力…ってフロシアさんですか!?」
フロシア「…」
ラグ「知らないはずはないですよね」
キュリウム「…」
ラグ「全て読めてますから。どうでしょう? 私たちと一緒に来ませんか?」
キュリウム
原子番号96 原子記号Cm 銀白色
融点1340度(1350度)
沸点3520度
wikipediaより