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壊レタ夏  作者: 狂風師
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誘惑

 エリーが連れて来られたのは、拷問部屋。だがしかし、それらしき物は置いてなく、牢屋と言った感じ。


アルノン「…エリーって言ったわね」


 兵士達に捕らえられて、アルノンも同じ部屋に入れられる。


 さらに、監視のため数人の兵士。


エリー「なんで…?」


 怖がりながら距離をとる。アルノンは両手を上にあげて、そして話し始めた。


 姉を助けるためにエリーを利用したこと。城主はフロシアを探していること。


 そして、自らも利用されていたこと。


 埃っぽい部屋で、たまにエリーは咳をしながら聞いていた。






メイド「で、フロシアとの関係って何なんですかぁ? 教えてくださいよ~」


 城主の腕にしがみ付き、胸の谷間で挟む。まるで誘っているかのよう。


城主「夜、私の部屋に来たら教えてやろう」


メイド「あ、それパスで」


城主「…」


メイド「…私、先に部屋に戻ってます。後は、他のメイドさんとイチャイチャしててくださいねぇ~」


城主「ふん…まあいいだろう」


メイド「それでは、ご主人さま~」


 ひらひらと手を振りながら、部屋へと戻る。しかし、自分の部屋を通り過ぎ、どこか別の場所へ。


 向かった先は、城の隠し裏口。そしてメイドは外へ行ってしまった。


メイド「私はまだ死にたくないので~。さよなら、ソリュートさん」


 投げキッスを城に贈ると、町の方へと消えていった。







 一時間後。城内、拷問部屋。


 特に何も無い部屋で、エリーとアルノン、それから兵士達はそこにいた。


 すると突然、エリーが叫び声を上げた。


 のた打ち回り、奇声を発する。腹は(うごめ)いて、口からは血を流している。


 意識を失い静まり返る拷問部屋。


 アルノンと兵士は、なおも動き続けるエリーの腹を見ていた。


 その腹の蠢きも静まり、頭に疑問符を浮かべていると、強烈な鳴き声と共に、何ともグロテスクなエイリアンがエリーの腹を喰い破り、飛び出してきた。


 血、肉、(はらわた)を全身に浴びたアルノン達は、ここから逃げようと必死になる。


 が、エイリアンはアルノンの両足を喰い千切った。あまりの痛さに気を失う。


 それを見た兵士達がさらに慌てるが、みな倒れていった。


 異常を感じた城主が兵士達を送るが、エイリアンの方が各段に早かった。

補足。


壊レタ夏の『再びあの建物へ』でのエリーの伏線回収。

エリーがヤられた相手は人間ではなく、エイリアン的なもの。と、いう事で。


え?こじつけ? 知らんがな。

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