黒化2
タイトルから察したらすぐに分かりそうな感じ。
ひろし「で、どこに行くんだよ」
エリー「あっち」
あっちって…。何か当てでもあるのかよ。
ひろし「なあ…」
エリー「何」
あれ…?怒ってらっしゃる? 俺、何かしましたか? 一切身に覚えが無いんですが。
ひろし「何でもないです。はい」
何で怒ってるの?わからない。誰か助けてください。
ひろし「なぁラグ。何で怒ってるんだ?」
声を抑えてラグに聞いてみた。が…
ラグ「さあ? 私にもわかりません。けれど、好きの裏返し、とかじゃないですか?」
え? 何ソレ? イミワカンナイ…。
ラグ「私の見た感じだと、エリーはひろしの事が好きだと思うんです。そしてひろしもエリーの事…」
ひろし「まてまて。それはない」
俺は全面否定した。…俺があいつを? ワカンナイ。ラグがワカンナイ。誰かタスケテ…。
エリー「何をコソコソ話してるの? ムカツクんだけど」
やばい。少し声が大きかった…。エリーの…エリーの機嫌が悪くなっていく…。
エリー「あんた。のど渇いたからさ。水…飲み物持って来い!」
ひろし「はぁ? 何で俺が」
思わず声が漏れてしまった。隣にはラグがいたのだ…。
ラグ「文句あんの? グダグダ言ってないで、あたしの分まで持って来い! ハゲ!!」
ひろし・エリー「!?」
ハゲてませんけど…。なんて言えず、俺はそこから逃げるようにして水を探しに行った。
急がないとまた何か言われる…。ラグって何なの? タスケテ・・・タスケテヨ・・・ダレカ。
少しして俺は水を見つけた。『あった!』と叫びたかったが『男が何叫んでんの? キモッ』とか言われそうだったので止めた。
『何で俺ばっかり…』そう心の中で呟きながら水を汲んだ。
それから走って元の場所に戻ると、2人はいなかった。
ひろし「何でいねーの? 人に水って言っといて。バカじゃねーの」
訳もわからずに俺は2人を探した。
しばらくして2人を見つけた。俺が水を汲みに行った方向とは逆の方の2,3kmの木の陰に。
エリーの目が潤んでいた。どうやらラグの機嫌を取り損ねたらしい。
ザマァ見やがれ。俺が近づくとエリーが俺の手を握り『たすけて』と言わんばかりの目で俺を見た。
それを見てドキッとする俺…。かわいいじゃねぇか畜生! これじゃあラグの思ったとおりになっちまう…。
ラグ「で? 水は?」
ゆっくりとラグが口を開いた。
ひろし「ここに…」
まるで俺の手を払うように取っていった。取ると言うか、奪う様に。
友人が半分以上書いてくれたよ。やったねたえちゃん!
おかげで随分楽をさせてもらいましたとさ。