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雨で濡れてもさ



空が灰色だと情けなくなるんだ。


きっと、僕はずっと、


どっか…壊れてるんだろうな


街に出たんだ、フラりと…

特に何もないけど。


歩けば、言い訳が僕の背中を押すから、

背筋からケツまで一本の脆い糸みたいに、

ピンッと跳ねる、気持ち悪い。


最後に見たあのジジイはいない、

ベコ引きジジイは死んだのか、

まぁ……いいけど。


どこへ行こう、彼方、

どっか遠くに、帰れる距離でさ。


あぁ、やっぱなんか……

考えてると疲れるな、

近場でいい、近いところ、近いところで。


歩けば、釣り針に引っかかったみたいに、

心臓が地面に付くから、

無理やり引きちぎると、

深呼吸がしにくくなった。


好きな子の家があったんだ、

今は別の人が住んでるけど、

好きな子が、ここに居た、うん、居たんだ、

ここに、ここに居たんだ。


情けない……


ちょっとだけズレた、家の壁を見た。

真っ直ぐ見る余裕さえないんだ。


壁の汚れだけ真っ直ぐ見れてさ、

鼻をすすって、壁でもないところを見る。


君が僕を見てくれれば、

すっごく楽だった……けど、

いいや、なんでもない、

うん、なんでもない。


努力でどうにかなるなら、

どうにかすれば良かったな、

今、後悔を追ってるんだ、


どうせなら、存在さえしてくれなければ、

僕は……うん……他責思考はやめておこ。


今、ドラマチックに泣いてみれば、

絵にでもなったかな、

そんな訳ないけど。


少し歩く、目だけ少し遅れて首を追う、

雫よりも動きは遅くて、

足だけがマトモに動いてる、

普通の人はどこ見て歩くのかな。


下ばっか見るから、身体が曲線で、

今見えるのは排水路。


水が少し流れて…それだけ…


雨が降ったから少し荒れてるね、

少し足にかかった。


不快にならないと思う、


濡れてることさえ気づかないんだ、


雨が、降っていたとしても、


間抜けに歩くんだ。


多分、雨で濡れてもさ。



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