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第18話

よろしくお願いします。

空中に跳ね上がったファンナをアセナ神は上に伸びをして背中の服を咥え込んだ。そのまま自分の首あたりに投げ下ろす。


「あっ、ありがとうアセナ神。助かった」


(まだ、気を抜けんぞ)


ガリッ ガリッ


バランスを崩したカートはテールを地面に擦り付け出した。


「まずっ」


 ファンナはアセナ神の頭を乗り越えて、カートの前に移動する。重心が前に映ったことで轅が下がってきた。それに合わせて自分をカートの中心部分に移動させる。カートの中心で足を互いにおき、アセナ神を跨ぎ体を前後に動かすことでバランスを保つっていく。


「さてと」


 体を前方向へずらして轅を前下がりにする。


「ローザァ、我慢できてるねぇ、すごいや。後ちょっと耐えてね」


「……」


 ホルケウの背中にしがみついてローザリンデはホウランを抱きしめている。微かに動いて返事をしているかに見えた。


「アセナ神、頼む、お腹を上に持ち上げて」


 ファンナが体を後ろに向け、ゆったりとしたカートの動きの中、ローザリンデを掴むとアセナ神のお腹とカートにあるレールの隙間にローザリンデとホウランをねじ込む、


 (なかなか器用なことをやりよる。さて、汝、この先の道が、ちと曲がってるぞ)


「ちょっ、少しだけ右だね」


 ファンナは前を見ると、そのまま自分の体をカートの右外側に動かしていく。車体の縁に手をかけ、外にぶら下がるようにしていく。それによって車輪の右の端に微かであるが重量がかかりカート自体の進路が少しづつ右へづれていく。


 (なかなかやるのう、度胸がないと出来ぬは)


「へっへっー」


 ファンナは褒められたとわかり、笑っていく。


 (次は左じゃな)


「了解」


 今度は左側に移っていく。


(ファンナ)


「なんでしょっ」


(前は道が切れて見える。崖の縁にじゃ)


「まっ、まずいっしょ」


 ファンナも背伸びをして前を見て固まった。


「ねえ、神様。威勢と神威を前の方向に向けられる?」


(できるぞ、一体どうする?)


「とにかく合図するから、お願いします」


(あい、わかったぁ)


「ありがとう神様。じゃあ、デンエイクルスゲージメイドニジュゥ」


(魔法か?)


 ファンナは照れ隠しに頭を書いている。


「気分!」


 そんな会話をしていると崖の縁に近づいていく。


「antishockandantifrush,神様、今」


 ファンナは、叫ぶと轅を地面に擦るぐらいまで下げるようバランスを取り、アセナ神の前足がカートのレールから離れないようにしがみついた。


    WaOhonnnnnnn


 アセナ神が力を込めて吠える。


 放たれた神威。崖の減りが削れていく。その辺りの木々も根っこごと吹き飛んでいった。その反動でカートは停止した。力の反動で前が上がり後部が地面についてしまっている。


「なんとか、とまったね」


 (まあな、山は多少の破壊してしまったがな)


 呆れたような意識がファンナの頭に入ってきた。


「確か、登ってきた時に、後2回ぐらいあるって覚えてる」


 なんとか丘を降りきり、市街地にある獣医のアリストル爺まで辿り着き、治療を受けた。


   パカんっ ぐうぅ


 と、関節を元にするのを2回ほど繰り返された。


「今までいろんな獣を治してきたが、神様は初めてじゃな。長生きはするものだわい」


 アリストル爺は感動しきりだった。


 翌日の朝から青鷺の枝束亭の軒先で親子の白狼が寄り添っているのを往来の人々が見ている。





ありがとうございました

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