第14話
よろしくお願いたします。
振り上げた刃先を後ろに回しスイング開始のテイクバック。持ち手を残す感じでダウンスイング、僕の背より長い両刃剣だから肩と腰の線を中心点にして腰を背後捻りに円錐に回す。手の甲を下に向ける感じでスイング、そしてインパクト。
(ファンナ!)
中の人が一言。
(わかってるよ)
アセナ神の下、死角から回り込んだ剣を90度捻る。剣の腹でアセナ神の腹を叩いた。
パーン!ぎゃぅーん。ぱきぃっ、パリーん、ドゥサァ。
肉を叩く音、アセナ神が胸から腹を長剣の腹で叩かれ、獣の情けない悲鳴を上げ、何かがたまらずにはずれ骨がなく音、急造の剣が割れ散り硬いものが割れる音、重いものが落ちる音。それらが重なり、そして次第に鳴っていく。
剣で叩いたのではあるが、アセナ神のガタイと受肉した重さは緩まずにファンナの上に落ちた。足潰されないように当たった瞬間に体を捻って衝撃を逸らした。
「ブファ、重いぃ」
ファンナは落下したアセナ神の下から這々の体でにじり出た。手と膝を使って四つん這いになって距離を取る。膝立ちなり地面に這うアセナ神を見た。歯を剥き、唸り声をあげているが此方に飛びついてくる素ぶりはない。よく見ると後ろ足がおかしな方向に向いて踏ん張っていない。
「なんか脱臼したのかな、うへぇー痛そう」
アセナ神からは唸り声と苦悶の声が重なって聞こえる。そして湯放の香りと腐敗と酸性臭の混ざったものが漂ってきた。叩かれた衝撃で下腹が麻痺したのだろう。いろいろと出てしまっている。唸り声も情け無い悲鳴に聞こえるのは気のせいではないはず。
「お兄ちゃん」
ローザリンデが獣の子を抱えて近づいてきた。
「ローザ、危ないから下がって」
「だって、この子が’お母さん大丈夫?`って聞いてくるんだもん」
クゥーン
確かに気遣うような鳴き声をしていた。
「この子ホウランって言うの、教えてくれたよ」
獣の子ホウランとパスが継ながったからいろいろと話を聞いていたのだろう。
「じゃあ、ローザ、ホウランにアセナ神に話をしてもらって威勢と神威をやめてって言ってもらえるかな」
「言ってみるね」
ローザリンデは獣の子と頭をくっつけて無言で話をしているようだ。そのうちホウランはアセナ神に向けて、
クゥーン
と、短く鳴いた。会話ができたのか、次第にアセナ神は静かに穏やかになっていった。一緒に神威が散って、圧がなくなっていった。
そうしていると
(我はホロケウ)
頭に響いてきた。
ありがとうございました。
感想 一言お願いします。 稚拙なのは承知しています。 精進の糧としたいのて是非ともおねがいします。




