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シャボン玉の少女と妖精の森  作者: よいずみ よもり
11/20

その11 洞窟探検(Part. H)

お昼頃のこと、やっと山の入り口あたりまでやってきた。

トキリ山の麓へは頑張れば数時間で辿り着けるけど、登山するなら数日は必要だと思う。

少しずつ標高も高くはなっているから、周囲はまた雪の色が濃くなってきた。


「ゆきうさぎさんの仲間達…いませんね。」

「そうですね…。」


岩がちな周囲を見渡してもそれらしき影は見当たらない。

まあ、白い景色の中で保護色なっているから分からないのかもしれないけれど。

う~ん、と目を凝らしていると、サピアちゃんが大きな声を出した。


「皆さん!ゆきうさぎさんが洞窟を―!!」


集まると、そこには黒くぽっかりした穴が、私達を飲み込むように大きく口を開けていた。

サピアちゃんのシャボン玉から出てきたゆきうさぎが、ぴょんぴょん穴の前で跳ねる。

そっか、寒くなって元気になってきたんだね!

でも、この中に何かあるのかな…?


嬉しそうなゆきうさぎの後におんなじような顔つきで立つのは、スズちゃん。

え、まさか…;


「さ、皆いきましょ♪」「「「行くんですかっ―!!;」」」」


思わずサピアちゃん、シャムちゃんと声が合ってしまう。

見たこともない洞窟に怖気づく私達とは対照的に、スズちゃんの目はキラキラと冒険への好奇心で輝いていて、その輝きをここにいた誰もが消せそうにはなかった。


と、パッと洞窟の入り口が明るくなる。

シャムちゃんの光の魔法だ。


「こういう時のスズさんは止められませんから…」

「分かっているじゃない♪」

「この中に…ゆきうさぎさんの仲間がいるかな…?」


保護者となったサピアちゃんも、ゆきうさぎの為ならと勇気凛凛モードになったみたい。

こりゃあ中を見に行くしかないか…;

ライ君をぎゅっと抱いて、皆の後についていった。




その11 終

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