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みんなの!異世界転生物語!  作者: かげぼうず
それぞれの異世界転生!
2/2

せっかくだからダンジョンに潜り込んだ女子達を片っ端からナンパして行きます その1

「うわぁぁぁ!!」


ドスンッ!


…イッテェ〜、どこだここは?


オッス!オラ天田 小町、19歳!


なんか日々の生活に飽きちゃってさ、新たな人生をスタートする為に自殺したわけよ。


そしたらビックリ、転移しちまった!


どうやら俺は異世界転生しちゃったんだな!


…さて、まずは町に向かおうか。こんままじゃ飢え死にしちまうからよ。


そして俺は、最初の一歩を踏み出す…!


クゥ〜カッコいいじゃねぇか〜!


さぁ、始めよう!俺の異世界生活!


そう言って俺は大事な一歩を大地に思い思いに踏んだんだ。


そしたらよ、俺…いつの間にかどこぞの壁にぶち当たったんだ。


(イッテェ〜!なんじゃこりぁ!?一歩前進しただけで壁にめり込んじまったんですけど〜!?)


…ヤベェ、息が出来ねぇ…死ぬわ俺。


「あの…大丈夫、ですか?」


あっ…、可愛いらしい声…!


「フガフガフガ(大丈夫ですよお嬢さん)、フガフガフガフガ(所で今はおヒマですか?)、フガフガフガフ?フガフガフ!(もしよければ俺と一緒にデートでも如何ですか?、エスコートしますよ!)」


ふっ…、我ながら完ぺきなナンパだぜ。


女ならゼッテー惚れるな、こりゃ。


「あの…何言ってるのか分かりませんけど、大丈夫じゃなさそうなのでとりあえず引っ張りますね?」


ぎゅー。


「フフフフガフガガガフ!(痛い痛い痛い痛いでもそういうのもアリだぜ!)」


スポンッ!


はぁー、はぁー。


ふぅ、助かったぜ。


さてと、ちょいと彼女の身体を拝借…。


まずその柔らかそうな身体付き!


モデルのような細い足!


真っ白な肌は色ボケ供を惹きつける!


艶やかな青い髪は晴天の如し!


そして極め付けに天使のような顔!


「てかお前ガキンチョじゃねぇかよ!!」


「キャーー!?」


はっ、しまった。つい声に出して叫んじまった。


クッソー、もうちょっと年重ねてれば優良物件だったのによ〜…この子を嫁にしたら俺三十路で結婚する事になっちまうぜ…。


「あっ…、悪りぃ悪りぃ、驚かせちまったな。じゃ、お兄ちゃんちょっと急いでるから、またな?」


「あ、あの…まっ、待って下さい!」


あぁあぁ、半ベソかいてるよこの子。


ったくよ〜、だからガキの相手は嫌なんだよな〜。


「なんだ?お兄ちゃん急いでるんだけど…」


「その靴…、珍しいですね?どこから仕入れたんですか?」


んっ…?うおぉ!?俺の靴がいつの間にか羽生えた厨二臭ぇ靴になってやがる!


「よっと、もしかしてこれのせいで俺…壁にめり込んだのか?」


「それ、それです!私の両親が働いている所でも滅多に見た事無くて…」


「ふぅーん?じゃあ何、君これが欲しいの?」


俺は脱いだ靴を彼女に見せびらかせて、交渉する…。


「いやいや、そんな事は…!ただ、ちょっと気になっただけと言うか何というか…」


「なるほどなるほど。つまり君は俺に惚れてるわけだ」


「えっ…?」


「いや、分からなくもない!自分で言うのも何だが、か〜な〜りカッコいい部類だと思ってるからな!ハァッハッハー!」


「えっ、えっ…えっ?」


「というわけで、君を俺の彼女第一号にしてやろう!」


「えっ〜!?」


「じゃあ早速、町を案内してもらおうか?」


「えっと…、はい…?」


彼女一人目ゲット〜、やったぜ。


〜町ん中〜


「…じゃあ、案内させて貰いますね…?」


「おう!ビシッと頼むぜ?」


「はぁ…」


彼女はおつかれ気味のようだな。


というわけで代わりに俺が説明しよう!


この町は城壁に囲まれたいわゆる城下町的な所らしい。


商店街は一方通行で、ずらりと店が並んでいやがる。


普通の雑貨屋もあれば、武器屋なんかのファンタジーなもんもたくさんありやがったぜ!


そして商店街を抜けた先にあるのは、でっけー塔だ。


ここはダンジョンみたいになってて、魔物がウジャウジャ出るんだとかなんとか。


彼女の説明によると、この塔はその昔、捕らえた魔物を閉じ込める為に設置されたらしいが、中が野放し状態だったが故に、魔物の中でも一番強いボス的存在が塔の中の魔物を統制し始めたらしい。


魔物も繁殖しやがるから、塔が一杯一杯になる前に適度に倒す必要があるんだとか…所詮魔物もオスだったって事だな。


ま、彼女からの説明、及び道案内はこれにて終了だ。


「お嬢ちゃん、今日はサンキューな?」


「あの、貴方はどうするのですか…?」


「決まってんだろ…?ダンジョンに潜るんだよ」


「えぇ!?そんな…潜ってどうするんですか!?」


「ハハッ、そんなの決まってんだろ!…ナンパするんだよ(キリッ)」


「えっ…」


彼女の心配そうな顔とは裏腹に自信たっぷりの俺!


さぁ、冒険の始まりだ!

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