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第四話初登校

やっぱり更新遅れ気味です。

僕達二人は、その美女こと竜崎りゅうざき れいさんと一緒に学校の校門の前にいる。(名前は来る途中に教えあった)

「おっきいね〜」

光のその言葉に、僕は改めて学校全体を見る。

校門はいたって普通だが、校庭がかなり広い。

零さん(なぜか名前で呼べと言われた)の話では、この校庭は緑も豊かで、噴水やベンチなどもあって生徒にも人気だそうだ。そして校舎は、一目見ると、まるで砦のような形をしていて、生徒達が普段生活している校舎が四角形のようにあって、その真ん中に部室棟と一部の生徒が暮らす寮があるらしい。どうしてこの様な配置になってるのか零さんに聞いてみたが、含みのある笑みを浮かべるだけで、結局答えてくれなかった。

「ほら、行くぞ」

そう零さんに促されて僕達は校舎の方に歩いて行った。


校舎の中はとても綺麗で、本当に100年以上の歴史がある(パンフレットに書いてあった)のかと疑問に思ったが今は気にせず零さんの後に付いて行った。

「ほら、ここが職員室だ」

零さんが言うようにスライド式のドアの上には、【職員室】と書かれたプレートがあった。職員室があった場所は、南棟と呼ばれる場所(南にあるからそう呼ばれてる)の一階にあった。

「じゃあ、私は教室に行くからな」

「あ、はい、ありがとうございました」

零さんはわずかに微笑んで、自分の教室に向かって行った。

「それにしても、零さんって親切な人だったね」

「うん、そうだね。それに綺麗だったし」

光の言葉に僕は思わずそう言っていた。すると、機嫌が良くなっていた光はすねたように頬を膨らませて

「どーせ私は、零さんみたいに美人じゃないですよっ」

と、言って一人職員室に入って行った。何を怒っているのだろうと不思議に思いながら、後を追って職員室に入った。


失礼します、と言って職員室に入ると、一人の教師がこちらに気付いて

「おーい、こっちだ」

と、言いながら手招きしている。僕達はその先生の前に行った。

「転校してきた神崎です」

「おう、話は聞いてるぞ。俺がお前らの担任の熊谷だ、よろしくな!」

熊谷先生はガハハと豪快に笑いながら、僕の背中を叩いてきた。ちなみに光と僕の歳は同じだ。僕の方が誕生日が早いから光が勝手に兄さんと呼んでるだけで、変な趣味があるわけでわない。

「よ、よろしくお願いします」

熊谷先生に叩かれた背中をさすりながら挨拶をした。

「さてと、これから教室に行くわけだが…わかってるな?」

さっきまで笑っていた先生は急に真面目な顔になる。まぁ、言いたい事は分かるけど。

ここ【私立月光学園】には表と裏の顔がある。表は他の学校よりレベルが高いが、どこにでもありそうな普通の学校と言う顔。そして、裏の顔。それはこの学校が、能力者の学校であると言う事。能力者とは、簡単に言うと不思議な【力】が使える人間の事だ。今の時代でも、数は減ったけどそう言う学校は全世界にあるらしい。

先に言っておくけど、僕は能力者ではない。光が能力者なのだ。まぁ、光がどうやって能力者になったかは、今は思い出さないでおこう。そう言うことから、僕はこの学校唯一の普通の人間だと言うことになる。そうなると一人になってしまわないかと言う事を先生は心配しているのだろう。そう言うのは結構なれてるけど。

「はい、大丈夫です」

「そうか。まぁ、あいつらなら大丈夫だろうから、安心しな。」

そう言って先生はまた笑った。

「よし。それじゃ行くぞ」

先生はそう言って、教室に向かった。その後を追い掛けていると、光が

「ねぇ、本当に大丈夫?やっぱり私だけの方がいいんじゃない?」

と言ってきた。そんな事言って、本当は自分が一番一人になりたくないくせに。

「大丈夫だって。それより光こそ大丈夫か?」

とりあえず僕は違う話題を振る。

「へっ、どーして?」

「いや、仮にも私立なんだから、それなりに人もいるんじゃないかなて思って。」

「あ………ど、どどどうしよう、緊張してきちゃったよぅ」

今頃になってそんな事を言う光に苦笑しながら、がんばれと言ってやる事しかできなかった。

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