第5話:光画部の大作戦!謎の被写体とポンコツ着ぐるみ
学園広報誌の締め切りは刻々と迫っとるのに、凛ちゃんの写真の腕は一向に上達せえへんかったんや。そんな時、鳥坂零OBが突然、目をギラつかせて叫んだんや。「フフフ…小娘ども!学園広報誌を飾る究極の光画を撮る時が来たぞ!被写体は、光画部が誇る魂の肉体、これよ!」
そう言うてOBが指差したのは、部室の隅に雑に置かれとる**クマの着ぐるみ**やったんや。他にも、学生服を着たマネキンや、謎の小道具が運び出されてきたんやで。
「これをどうするんですか?」凛ちゃんが困惑して尋ねると、OBはニヤリ。「フフフ…光画の魂は、時に姿を変えて現れるのだ!綾瀬凛!貴様が、その魂の器となるのだ!」
まさかの凛ちゃんが、巨大なクマの着ぐるみを着る羽目になったんや。完璧主義の凛ちゃんにとって、制服を脱いで着ぐるみを着ることも、その中でぎこちなく動くことも、全てが屈辱的で、ポンコツぶりを遺憾なく発揮するんやで。着ぐるみの中は汗だくやし、視界は悪いしで、何度も転びそうになったんや。
「あつー!な、なんで私、こんなもん着なあかんの!?」
鳥坂OBは金属バットを小道具に使ったり、マネキンに奇妙なポーズを取らせたりしながら、凛ちゃんに着ぐるみを着たまま全力疾走させたり、なぜか宙吊りにしようとしたりするんや。葵ちゃんは最新機材でその様子を記録しとるし、楓ちゃんはシュールな光景をフィルムに収めとるし。
---
そんなドタバタの中、凛ちゃんが着ぐるみを着たまま派手に転倒する瞬間を、偶然にも鳥坂OBや楓ちゃんが捉えたんや。その写真には、凛ちゃんのポンコツさや、必死さが奇妙な形で切り取られとって、なぜか心を揺さぶるような「光画」として成立しとったんやで。凛ちゃんは、自分の情けない姿が「光画」になるなんて、信じられへんかったんや。
【次回予告】
鳥坂零OB: 「いいか、光画ってのはな、ピントの概念を超えた、究極の『光の収束』よ!ボケすらも、光画の意思なのだ!」
綾瀬凛: 「え、えーっ!?ピントって、ちゃんと合わせるもんちゃうん?ボケてる写真ばっかり撮れるのは、私だけじゃないってこと?あー、もう!次の話、なんかややこしいことになりそうやん?」
綾瀬凛: 「【次回予告:校長先生は光画部の鬼部長だった!?】」