第12話:ファインダー越しの、私たちの光画
いよいよ文化祭当日。光画部の展示には、朝からたくさんの生徒が訪れとったんや。部室は、普段の雑然とした雰囲気とはガラッと変わって、まるで不思議なギャラリーみたいになっとる。
凛ちゃんは、自分が撮りためた「失敗作」とも思える写真たちを、新たな視点で見つめ直して、それらを組み合わせたユニークな展示を試みたんや。その中には、彼女のポンコツな奮闘と、少しずつ変化する心の軌跡が込められとるんや。特に、彼女が着ぐるみで奮闘した姿や、走る撮影会で撮ったブレブレの写真なんかが、来場者の間で「これ、面白い!」「なんかシュールでクセになる!」て話題になっとる。
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展示を見とる中に、凛ちゃんは校長先生の姿を見つけた。校長先生は、凛ちゃんの展示の前で、静かに目を潤ませてはったんや。校長先生は、凛ちゃんの写真の中に、かつての自分、そして光画の持つ「自由な魂」を見出したんやろうな。凛ちゃんの写真が、校長先生の心に、そっと触れたんや。
そして、そこに、先日部室を訪れた入部希望の後輩がやってきたんや。その子は、凛ちゃんの展示を食い入るように見てて、やがて凛ちゃんに駆け寄ると、目をキラキラさせて言ったんや。
「先輩!私、先輩みたいな写真が撮りたいです!光画部に入ります!」
凛ちゃんの撮った写真が、実際に誰かの心を動かして、次の世代へと「光画の魂」が受け継がれていく瞬間やったんや。凛ちゃんの胸には、じんわりと温かいものが広がったんやで。
学園広報誌の最終ページを飾る写真も、無事に完成したんや。凛ちゃんが撮ったのは、完璧ではないかもしれないけれど、どこか温かく、光画部の「らしさ」が溢れる一枚。彼女が光画部で見つけた「新しい世界」と、彼女自身の成長を象徴する光画やったんや。
光画部での日々は、これで終わりやない。これからも、凛ちゃんは、カメラを通して世界を見つめる楽しさを見つけ、楓ちゃんや葵ちゃん、そして鳥坂OBをはじめとする個性豊かな仲間たちと共に、様々な「光画」を撮り続けていくんやろうな。
完璧な優等生のファインダー越しに、ブレてても、それでも眩しい未来が、広がっとったんやで。
(完)




