第11話:ブレる世界と、ピントが合う瞬間
光画部での様々な経験を通じて、凛ちゃんは、いつの間にか「完璧な写真」ていうのが、単一の基準やないことに気づき始めたんや。撮る人の「想い」や「視点」によって、写真には色々な種類があるんやな、て。
彼女は、α99IIを以前よりも使いこなせるようになっとった。父親が教えてくれた基本的な操作はもちろん、葵ちゃんから教えてもらったデジタル現像のコツ、楓ちゃんから学んだフィルムカメラの「味」。色々な知識が、凛ちゃんの中で少しずつ繋がり始めてるんや。
「私のポンコツな視点も、もしかしたら、私だけの光画になるんかな…?」
そう思うと、今まで失敗やと思ってたブレブレの写真も、なぜか愛おしく見えんねん。
文化祭の展示準備で部室で作業しとる時、光画部に新たな入部希望者の後輩がやってきたんや。その子は、光画部の奇妙な活動に興味津々で、特に部室の隅に置かれた着ぐるみやマネキンに目を輝かせとる。凛ちゃんは、その子に光画部のことを説明しながら、自分の成長を噛み締めてたんや。
その日の帰り道、凛ちゃんは校長室の前に立ち止まったんや。頭の中に浮かんだんは、校長先生が撮った、あの古びた写真。完璧ではないけど、強烈な個性と魅力を持った、あの写真。
「あの写真が持つ『誰かの心を動かす力』って、一体何なんやろ…?」
凛ちゃんは、自分のα99IIを握りしめながら、自分もいつか、そんな写真が撮りたいという、明確な目標を胸に秘めたんや。ファインダーの向こうに、まだブレてはいるけれど、確かな未来の光が見えた気がしたんやで。
【次回予告】
鳥坂零OB: 「いいか、光画ってのはな、レンズの解放によって、無限の光を招き入れる、究極の『光の門』よ!そこに写るのは、お前たちの魂の輝きだ!」
綾瀬凛: 「え、えーっ!?レンズを解放って、なんか危ないことするん?私のα99II、壊れたら困るんやけど!でも、魂が輝く写真って、ちょっと見てみたいかも!次の話、私、頑張って輝けるん?」
綾瀬凛: 「【次回予告:優等生、ファインダー越しの未来を見る!?】」




