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ハルカの季節  作者: 杞憂
21/23

ハルカの夏;僕と親友

すみません

だいぶ遅くなりました


今回は初めてパソコンで書きました

「ふぅ〜ご飯美味しかったよね。」


「うん。音羽の料理は何作っても美味いよ。」


「ありがとうございます、悠様。」


「に、兄さん、私は、私の料理はどうですか?」


「か、彼方のも音羽に劣らずに美味いよ……」


「皆さま、お風呂が沸きましたので良ければ入ってください。」


「「「「は〜〜い」」」」


って、あれ?

誠がいないな……

どうせトイレだろう……

でも何だ、この嫌な予感は…



:::::::::::::::::::::::


「私いっちばーん!!」


「私は兄さんの前で良いですか?」


「じゃあ私は二番にいくね?」


風呂順が子夏、マリア、桜、彼方、僕、誠になった。

身体が男だから強制的に誠が最後らしい…



子夏がリビングを出ていき、誠が入れ違いに入って来た。


「誠君何処いってたの?トイレにしては遅かったけど。」


「あぁ、悠の部屋にな……」


「へぇ、僕の部屋にねぇ〜」


聞き流してテレビの電源をいれた。

この時間は確かクイズ番組やっていたはずだからチャンネルを………


「って僕の部屋に!?」


「いや、悠ちゃんのじゃなくて俺の親友の方だよ……」


「悠は買い物でもいってんのかな、いや、だとしても一日姿を見せないのは変だよな………」


「「「「………」」」」

周りを見てみれば皆俯いている。

空気が一気に凍りついたのがわかる。

皆は一言も話さずにこの場に居ないかのように傍聴を決め込むオーラ(意味解らんが)を漂わし始めた。



さっきから誠がこちらをチラチラ何度も見てくる。

もしかして気付いたのかな……

僕が僕だってことに………


「何かな?さっきからチラチラと。」


「いや、まさか悠ちゃん……」


やっぱり気付いてたか。

しかたないよね・・・

バレタのなら潔く抵抗しないで話そう。


「今までごめん、誠!実は…」


「まさか、ドッキリサプライズとか企んでたりしてるでしょ!!」


「………………えっ?」


この人、今何て言った?

しばらくの間黙って聞いていたマリア、桜、彼方も顔を上げハトが豆鉄砲を食らった様な表情を浮かべる。正直今の僕も同じ様な表情しかできないだろう。


「だよね!いや〜可笑しいと思ったよ。どうして急にアイツが学校休むのか。そういうことだったのか!!俺案外探偵向いてるかもなぁ〜〜。」


やばい………何言ってのか何一つ理解できない。


「え〜っと……どういうこと?何をするって?」


「ドッキリサプライズ」


「誰が?」


「悠と悠ちゃん」


「なんで?」


「俺達をビックリさせるため」


…………………………

ハハハハァ〜

この人おっもしれえぇwww!!



「そういや、悠ちゃん何か言おうとしてたよね?」


「え!あ、いや……何でもないよ、言ってみただけだから!」



「そうか。」


「うん。」


やべ、自分から正体バラスところだったよ……

でも、誠以外この場にいる皆は知っている。何故だか独りだけ仲間外れにしてる感じだ。でも、場合が場合だから秘密にしないといけない。


気にしない様にしてリモコンでチャンネルを変えていく。

人の気持ちもテレビのチャンネルみたいにパッパと変われば、代われれば良いのになぁ〜。


気付けば皆はそれぞれの作業を再び始めていた。

マリアはテストの勉強

七瀬は読書

彼方は小梅と食器の片付け

子夏は風呂に入っている。


「お先ぃ〜!一番風呂は良いもんだな……って、はぁ!?、誠、お前何してんだ!?」


「風呂上がりそうそう何に驚いてるのよ、子夏…………………え?、えぇ?」


「こなちゃんにまりちゃん、どおしたのぉぉーおおぉ??!?!?」


「七瀬さんが驚いてる声が聞こえましたが、一体何が………に、兄さん怖いです!!」


「ちょ、彼方!いきなり抱きつかないでよ、ビックリするし、テレビ見せてよ。」


「兄さん、アレを見てください!」


アレ?

周りを見ると皆はアル一点を見ていた。

その視線を追うとそこには何故か上半身裸で腕立て伏せをやっている誠がいた。

正直気持ち悪い……


「195…196…197……」


てか、はや!!


「何で今腕立てやってんだよ!」



子夏のツッコミはもっともであり、一番適したツッコミだと思う。


「いや、さっき悠ちゃんが話をはぐらかした様な感じがしたから何だったのかな〜って思って考えてたんだよ。」



凄い勘が良いじゃん!?



「ありがとうよ、悠ちゃん」


「いや、心の声といきなり会話してこないでよ………」


「それで椎葉さんが腕立てやるのと関係あるんですか?」


「これやってると考えが上手くまとまるんだよ!彼ちゃん」



彼方は僕に耳打ちで怖いですとドン引き気味に囁いてきた。



「258、259、260……」


気のせいかさっきよりスピードが速くなっている気がする。

もしかして考えがまとまってきたのかも知れない。



「来る…来るクルクルくるくる!!」


顎が床に触れるか触れないかのギリギリで動きを止めて、その状態を維持している。

目を閉じてさらに集中する。

僕たちはこの『ある意味』気持ち悪い空気の中、誠が答えを出すのを待つと決めた。



&&&&&&&&&&&&



・・・・・・

待つと決めて一体どれくらいの時間が流れただろうか………。

少なくとも時計の長針は三周目を周り始めていた。


皆もそれぞれの課題の片付けに戻っていた。

僕もその間に風呂を堪能し勉強に精を出していた。

昼間勉強した効果か、割と順調に問題を解いている。ペンが走るペースは衰えずにサラサラサラと……


サラサラサラ、チラっ、サラサラ、チラ、サ、チラ、チラチラチラ……


僕の視界にはどうしても誠が映り込んでくる。しかもあの状態のままで……


いい加減誰か止めてやれば良いのに、誰も止めない。

それどころか皆興味が無くなったのか目すら合わせていない。


そのころ誠は・・・


???????????????


(俺はいつ腕立てキープを止めれば良いんだ??)


俺は完全に止めるタイミングを逃し正直困っている。


(てか俺何で上脱いだんだっけ?確かネタだったんだが、誰か良いツッコミが来るまでやると決めたまでは良かったんだが、良いの飛んでこなくて、これもキープして、また服を着るタイミングを逃した。)


周りの反応がイマイチ?なので顔を上げずに状況を聴力のみで確認してみる。


サラサラ~~サラ~

サラサラサラサラサラ

サ…サ…サササ、ゴシゴシゴシゴシゴシゴシ……


フ……わかったぜ。つまり周りの状況はこういう風だろう!!

ペンが紙を走る音→

テスト週間だから勉強してるだろう→

俺を置いて皆はさらなるステップへ行ってしまう……→

俺赤点……


うおおおおぉぉぉ

状況確認だけのつもりが未来までも観てしまった!!

てか、皆俺への興味無くなってない?


流れる様なサラサラは楠さん、彼方ちゃん、悠ちゃんと解る。書いては消してる音は百合野だろう。

勉強の『べ』の字も理解してないやつが一著前によ!!

まぁ、人のことは言えないが……


「音羽、テーブル拭く音が大きいよ…。もう少し小さくできない?」


「申し訳ありません、悠様……(涙)」


「い、いや、普段は良いけど、皆集中してるから今日は布巾にサプレッサー付けてね。」

「わかりました。」


「音羽さんって案外おっちょこちょいなんですねwww」


「百合野様、いじわるですぅ……。」


『wwwwwwww』


…………………おい、、、おい!!!

マジ誰も突っ込まないのか!!

今の会話にも、俺にもよぉ!!

大体布巾にサプレッサーってなんなんだよ!!

悠ちゃんゲームのやりすぎだよ!!

てか、百合野の音じゃなくて音羽さんだったのかよ!!




誠は声に出しツッコミをいれなかった。

こんなに悠や皆がアプローチしてるのに……


『早くその体勢を崩したら』という意図を。



¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥


僕達は11時を回ったところでノートを片付けて客間に移動した。

客間のふすまを開けると大きな漆塗りのテーブルと座イスがある。

皆は部屋の隅へ行き荷物を畳の上にゆっくり下ろした。

「失礼します。」


スッと襖をゆっくり開けた音羽はいつものお客への対応口調でお布団の準備をいたしますと言い、座イスを片付けテーブルを持ち上げようとするが……


「よいしょ……・・・はぁ〜、、、んん!!……・・・ダメですぅ〜〜」


まぁ、女の子の力じゃ仕方ないとは思うけど、いくらなんでも諦めるの早くないか?

手伝うよと言うと「これはメイドとしての仕事なので!」と言い、聞いてくれない。それでも抗議すると音羽は目を潤ませ、これまた抗議を繰り返す。正直、もうめんどくさいくらいに。


「いいから、いいから。音羽は休んでてよ、後は僕達でやるし何から何までやってもらうのは悪いし。」

「そんな……、『休め』というのは解雇ということですか!?」


「違うって!今日もすごい面倒を見てもらったから少し休憩してってことだよ。」


「メイドに休憩なんて必要ありません!この『メイドに技あり!テクニカルメイド時代を生き抜け!』に書いてあったんですから!!」


「とんでもない本があったんだね!」


「しかも世界メイド協会推薦であり、授業でも使われました。」


「そりゃ、すげぇーな!?」


「片面A4サイズで360ページ。価格は安心驚愕の3円。」


「驚愕しかないよ!他にあるとしたら不安要素だけだよ!?」


この会話だけで一夜過ごせそうなのだがツッコミサイドの僕はかなり疲れた。

なのであまり言いたくは無かったのだが、言わせてもらおうか……


「仕方ないなぁ……、ここで引いてくれないなら」


「解りました。お手伝いお願いします、悠様。」


「理解はや!てかまだ何も言ってない!」


子夏と彼方の4人でテーブルを動かして布団を敷いていく。しかし、布団の敷かれている数は4。

もちろん彼方、子夏、マリアとなぜか僕の分らしい。

誠は男だからリビングで良いんじゃないか?という結果が(いつの間にか)出ていた。

なら僕もリビングで良いのでは?といったら女の子全員から却下と言われた。

拒否権が無いまま僕達はブランケットを羽織って目を閉じた。


#############


う~ん

いつもと寝る環境が違うからかもしれないが、どうにもうまく寝られない。

他に何が違うかと言うと、普段は体を横に向けて寝ているのだが今そんな風にすると……


「う~ん、別に、……の為じゃ、、、無いんだからね……」


子夏が顔をこちらに向けて寝ているじゃないか……。

しかも夢の中で誰かにツンデレている。

まぁ、きっと子夏の好きな人だろうな。

心の中でガンバレと夢中の子夏と隣で寝ている子夏に応援した。


ずっと見ていると恥ずかしくなってきたので反対を向くと……


「う~ん、にいさー…、ずっと一緒……」


う~ん、我が妹よ。

それは兄妹的にどうだよ?

兄的には好きな男と結婚とかして嫁いで行って欲しいのだがね……

でも、兄を慕ってくれる気持ちは本当に嬉しいよ。

にしてもだ。

彼方の寝顔なんていつ以来だっけ?

ガキの頃は毎日一緒に寝てたけど、こんな男心を揺らがせる様な表情で寝てたっけ?

しかも両の二の腕によって寄せられた二つのMt.Fujiがなんとも言えない絶景である。

頂点は雲が勝ったかのようにパジャマに邪魔されているが、それが、良い!!


っっておい!!

妹の体に一体何言ってんだ僕は!!

はぁ~、なんか変な汗かいてきた。

ちょっと水飲もう……

皆が起きないように襖を開けて客間をあとにした。



+++++++++++++


コップに水を汲んで口に運ぶ。

『水に味がある』としたらきっとこの水の味は『美味い』と言えるんじゃないかな。

綺麗に浄水されているしその上、一度沸騰させたものだから安全だろうし。


(今布団に入っても寝付けないだろうからリビングへ行ってテレビでも観ようかな)


コップに水を汲み直して足を動かした。


テレビのリモコンを取り電源を入れる。ちょうどアニメがやっていたので『こいつはラッキーだ』と思いながら観始めた。

リビングの暗さとテレビの明るさに違いがありすぎて目が疲れたとCMに入って気付いた。

仕方ないのでリビングの電気をつける。

灯りが灯ると部屋の細部まで良く見えるようにはなったのだが、あまり見たくないものまで見えてしまう様になった。


「……」


「………」


そう、彼《誠》だ……

未だに腕立てをキープしている姿はまさに……、まぁ、その、うん!もうなんでもいいやww

水を一気に飲みほしてコップにまた新たに水を注ぎにリビングを一旦出る。


リビングに戻るとCMが明けてアニメが流れ出していた。

視線をテレビに向け直すと今まで黙っていた誠が話しかけてきた。

開口一番が「なんでやねん!!」だった。


こっちが逆に言ってやりたいよ!


「なんでやねん!!」


って口に出してツッコミしちゃったよ!!


「悠ちゃん、ありがとう。そのツッコミを待っていたんだよ。」


「だろうね。顔真っ赤だし、軽く涙出てるし……」


「うん……(涙)」


そりゃそうだろうね。あんな何時間も筋トレして何時間もスルーされたら普通こうなるよね。

…………いやでも、普通はそんなに筋トレしたらヤバいよ、まぁ、小説とかだから大丈夫だろうけど。


「いやいやいや!全然大丈夫じゃないよ。てか、小説とか設定やめようよ!俺らにとってこれが現実なんだから!」


「まぁ、それはさて置き。」


「俺らの世界設定について放置!?」


「誠君の分の水持ってくるね。」


「えっ……ありがとう。」


誠に背を向けて歩き今一度コップに水を汲みに行く。

溢さないように視線をコップに落としたままリビングに行くと足元がどんどん暗くなってゆくことに気付いた。顔を正面に向けるとリビングの電気は消えていて、代わりに庭へと続く窓から照らされる月光と涼しい夏風が肌に当たる。

そこで誠は窓辺に腰を降ろして胡坐あぐらを掻き、上を見上げていた。


「はい。」


「ありがとう。」


そのやり取りをやり終えたらお互いに黙ってしまった。

喋ることが事が無いから黙ってるのではない。

逆に話したいこと、話しておきたいことはたくさんある。

でも、今お互いにその視線は両者の顔や目、瞳ではなく……


「綺麗な星空だね。」


そしてまたお互いは口を開かなくなった。

あぁ、確かにそうだ。綺麗だ。

雲が無く周りに邪魔な光が無く良く見える。一つ一つはとても小さく微々たる光だが、集まったこの空は今では芸術とも言える程のキャンバスである。写真に写し額に入れようとしてもこの絵は到底納まらないだろう。


時間の経過が曖昧になっていく。

それでも構わない。

僕は今の、この時間がとても大切で鮮明で、ずっとこのままのメンバーでいたい。

さながら今の僕は光だ。

こんな壮大で絶景の夜空を目の前にして考える事がこんなちっぽけな事。

これじゃただの邪魔者だよ………

誠はずっと上を向いている。僕と違ってこの空を味わっている。


「おっ、オリオン座発見!やったぜ!」


「………」


「どうしたの?」


「誠、話しておきたい事があるんだけど。」


「……良いよ、話してみなよ。」



表情が消えた。

いつも誠は相談事を持ち込むと自分の事の様に真剣に話し合ってくれる。

良いやつだよ。

そうして僕達は月明かりの下、本当の話を語り始めた。



・・・・・・・・・・・・・



「そうだったのか……」


誠は話の終始一度も表情を崩さずただ全てを肯定するように聞いてくれた。


「信じてくれるの?」


「俺の知ってる悠はこんな事で嘘はつかないし。それにアイツの事…いや、お前の事はかなり信頼してんだぜ!」


誠……今以上に友情を感じたことはないよ。

凄いうれしいよ!!!


「なぁ、悠。」


「なに?」


「……リアリー?」


「リアリーだよ!」


「やっぱり悠なんだなww」


「信頼してたんじゃないの!?」


「はっはっは……まぁ、冗談だよ。」


「じゃあ何で視線を逸らす。」


「はっはっは、でもよかったよ。」


「??」


「お前が元気でいてよ。」

「いや~マジで安心したよ。お前がもし変な病にでも侵されてないか?とか、実は交通事故にでもあったんじゃないか?て勝手に考えちゃってさ。」


……友達がこんなに心配してたなんて知らないで僕はそれを隠してバレないようにしていた。それが友達をこんなに心配させていたなんて!


「ごめん、真っ先にでも言うべきだったね……」


「そんな事は無いぜ。言うタイミングは確かに早い方が良いけど、ちゃんと自分の周りが見える様になって自分から行動出来るようになってからの方が良いに決まってる。だからお前のやっていた事は正しい。」


「誠……」


「それに、俺に話す前に百合野達にも話しておいたんだろ、それも良い考えだよ。仲間ともだちは多い方が良いしな。」

「よし!事情も分かった所で俺も協力するぜ~。何か困った事あったら俺にいつでも相談しろよな!これまでみたく一緒に悩んでやるからさ!」


「あぁ、ありがとうな。やっぱりホントの事話しといて良かったよ。」


「そう思ってくれるなら俺も嬉しいぜ。シャワーは浴びてくるわ。腕立てしすぎて汗がヤヴェからさ。」


そう言うと誠は立ち上がって上着を脱ぐ。

リビングのドアノブを傾けて廊下に出るときも此方に振り返る。


「どうせ明日も勉強するだろうからもう寝ろよ!」


「うん、誠君も早く寝ろよ。」


「『誠君』何て止めろよ。今までみたいに『誠』で良いよ。」


「悪い悪い。どうにもクセになってたからさ。気をつけるよ。」


「あぁ、絶対そうしろよ、悠。」


そう言うとリビングのドアは閉ざされ部屋に静寂と風音が訪れた。

今ではゆっくりとこの夜空が楽しめる。

キャンバスには邪魔する光は無く、風が撫でてくる感覚と音で一層芸術感を増させる。

身近な存在がこれ程までに頼りになって、自分の味方になってこんなに嬉しい状況は、周りを明るく照らし大切なものへと変えていく。


窓の施錠し客間に足を運ぶ。睡眠を摂るためだ。

目にあのキャンバスを焼き付けたから良い気分で寝られる。

客なの襖の前には誰かが立っていた。

周りは暗かったが暗いのには目が慣れていたから誰なのかはすぐに分かった。


「お兄ちゃん、椎葉さんに話したの?」


「うん。解ってくれたよ。誠は。」


「そっかぁ、明日からは前みたいに接せるね、お兄ちゃん。」


僕を待っていた?彼方は嬉しそうに声を弾ませてそう応えた。


「寝よっか。」


「私は椎葉さんのブランケットを用意するから先に寝てて。」


「僕がやろうか?」


私がやるから寝てと言い聞かないのでその言葉に甘えて、おやすみと言い襖を開けて布団に潜る。

目を閉じると先ほどの光景が現われ温もりと共に景色に同化していく様に感じた。



*************



休み明けのテストは皆で勉強したおかげで赤点や補修といった厄介事は無く、このメンバーでじきにやってくる夏休みを満喫できるだろう。


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