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大砲の威力


 リンネ国の軍隊が、先程の前公爵夫人の攻撃に反撃するため、大砲を撃って攻撃してきました。

 しかし、その球は前公爵夫人のバリアによって当たることはありませんでした。

 それにしても、一斉に多くの球を飛ばしているのですから、バリアが無ければ、間違いなくオルガ国の軍隊達に衝突して危ないことになっていたのは間違いありません。

 エラはいつ攻撃をするべきか、タイミングを測っている時に、前公爵夫人が声を上げます。


「球の威力が強すぎるわ!」


 その言葉を聞いて、球の動きとバリアの様子を見ると球の動きが大変早く、また球を受け止めているバリアがかなり凹みながらも守っているのです。

 前公爵夫人は歯を食いしばって、その攻撃を耐えていました。

 

「火の魔法? でもこんなに強い魔法を扱える人なんていなかったはずだけど……」


 前公爵夫人が小さな声でボソボソ言い、またその言葉は大砲の音や軍人達の声などの周りの音など掻き消されたため、エラには何を言っているのかはよく分かりませんでしたが、前公爵夫人の顔がとても険しいことはよく分かりました。


 このままでは、本当にヤバいと思ったエラですが、どのようにして戦えば良いか分かりません。

 しかし、そこまで考える時間も無いので、取り敢えず前公爵夫人が作っているバリアに手を当てて、少しだけ自身の魔力を流して、瞬時にバリアから出ました。

 このまま突っ立っていたら、間違いなくエラを目掛けて、そのまま攻撃をされることは間違いないので、予め用意しておいた魔法の箒に跨ります。 

 しかし、その動作の時に、リンネ国の軍隊は瞬時に前公爵夫人達への攻撃を止めて、バリアから飛び出してきたエラに標的を変え、エラに向かって集中攻撃をしてきました。

 エラは何とかその球をギリギリのところでかわし、難を逃れました。

 これでは本当にヤバいと空の上へ上へと目指して飛んで行きますが、リンネ国の軍隊達は飛んでいるエラに向かっても、攻撃を仕掛けてくるので、球の動きに注意しながら、しっかりと避けて上へと飛び続けました。

 それでもやはり大砲なので、エラが上に飛んだとしても球は飛んできます。

 エラは気づいたら、もうすでに1キロメートル近く飛んでいることに気づきました。

 どうやら現在の軍人の大半は、エラへの攻撃を止めて再び前公爵夫人の方に攻撃を再開しているため、エラを目掛けて撃ってくる球の数が断然に減り、また球の動きは地面にいる時よりも間違いなく遅くなるため、避けることは先程に比べてずいぶん容易になりますが、弓を撃つにしてもどんなにいっても600メートルぐらいまでしか撃ったことがありません。

 そのため、本来ならもっと近くで撃たないと正確に人を撃つことは出来ないでしょう。

 かと言って近づくと、エラの方が撃たれる可能性が高くなり、それで本当に撃たれたりでもしたら本末転倒。

 そのため、もうこれ以上近づくことは無理でした。

 標的が小さくて、距離も届かないのに、どうやって攻撃を仕掛けたら良いんだと、エラの頭を悩ませました。


 しかし、エラはそこで気づいたことが2つありました。

 まず1つ目としては、人よりも大砲の方が表面積が広いと言うことです。

 戦いのため仕方がないとは言え、人に弓を向けるのは多少なりとも抵抗もあります。

 でも、ここで大砲の方に弓を向ければ、人を撃つこともなく、1番恐れている大砲の脅威から逃れることが出来る可能性が高いのです。

 そして2つ目はとしては、現在手に持っている弓は、エラが普段愛用している弓とは異なり、前公爵夫人から渡された、魔法の杖や魔法の箒と同じ材料を使った魔法の弓であると言うことです。 

 この魔法の弓は、本当にちょっと前に突然前触れもなく前公爵夫人からエラに渡されたものであるため、エラは勿論使ったこともなく、今から初めてこの弓を使うので、これがどれほど役に立つのか全く分かりません。

 また、前公爵夫人がエラにそれを渡した時に、魔力を効率的に使うのならば、こちらの方が断然優れていると言っていましたが、機能については何も触れておりませんでした。

 勿論今まで愛用していた弓であれば、ここからの距離で撃つのは絶対に不可能ですが、もしかしたらこの魔法の弓ならば届くかもしれないと思い至りました。

 このことから、エラは出来るかどうか大変不安ではありますが、このままでは間違いなくリンネ国に圧倒されて終わるのは目に見えているので、一か八か大砲を目掛けて思いっきり弓を撃つことを決意したのでした。

 

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 太陽を背にすれば少なくともやっこさん撃つのを躊躇うぜエラちゃん(`・ω・´) でもって大砲の方をオシャカにするのかええ考えですね(`・ω・´)
[一言] いっけええええ!!!!
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