第4話 「モンスター」
こんにちは、今続編をずっと書いているのですが、私が書くとバトルモノに変わってしまいました(汗)。ご期待には添えない内容かもしれないです。あらかじめご了承ください。
「お嬢様!大変です!!」
使用人の声でミシェルは眼を覚ました。寝ぼけ眼のミシェルに突きつけられたのは残酷な現実だった。メイドに促されて急いで外にでるとそこには、
「これは、酷いっ!」
使用人達が必死で作った家庭菜園がこれ以上無いぐらいに滅茶苦茶に壊されていたのだ。
「どうしてこんな……?!」
「モンスターが出たんです。」
「モンスター?」
「この辺を寝床にしている魔族が夜のうちに家庭菜園を滅茶苦茶に……」
「なんだ!そうなのね!じゃあそのモンスターと話し合ってみるわ!」
「お嬢様、無理はなさらないでくださいね!」
「大丈夫!任せて!」
ミシェルの魔王から引き継いだ能力その2、魔族と会話できる。上級魔族は人語を話せるが、下級魔族は独特な言語を使う。
しかし、魔王の孫娘たるミシェルは魔族の言葉を解する事ができるのだ。ミシェル達は家庭菜園を壊した魔族がでるのを待つ。すると、
「があああああっ」
魔族が現れた。
「こんにちは!モンスターさん!ここに新しく住むことになったのだけど、どうしてこんな事を?」
「がぁ?がぁあっ!」
「ふむふむなるほど、では、一緒に荒野を耕しましょう!」
「があ?」
「そうすればたくさんの食べ物を手にいれられるわ!」
「があ、………があ!」
「よかった!じゃあたくさん作りましょうね!」
再び畑作りをモンスターと共におこなう。
「お嬢様、モンスターはなんと?」
「ええ、心よく手伝ってくれるそうですわ。」
「それはよかった。」
使用人達は胸を撫で下ろした。そうしてモンスターと共に作った家庭菜園はとても立派なものになった。
「早く育つといいわね。」
「があっ!」
荒野はどんどんと彩りを得ていく。トマトやじゃがいも、キャベツ、人参、たくさんの野菜が実っていった。たくさんのお野菜を使った食べ物を優しい使用人達と一緒に作って育てて幸せな日々を送っていたある日の事である。
「お嬢様、大変です!」
「ローズ、どうしたの?」
「実は……」
その知らせにミシェルは愕然とした。なんと、聖女ラナが、ミシェルを哀れんで奇跡を起こしにくると言う知らせだった。
「あの聖女、一体何しに……」
「また、どうせお嬢様の邪魔を……」
「皆、落ち着来ましょう。落ち着いて対応すれば大丈夫よ。きっと……。」
ミシェルは胸の前で手を強く握った。本当に何をしにくるのかわからない。きっと嫌な事が起こる。そんな胸騒ぎがする。ミシェルの心境は複雑だった。
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