第9話「歩める明日の為に」
「ミシェル様、これはっ!危険です!!一旦引くことをオススメします!」
「え?でも、ローズがいるならなんとか……」
「無理です!今のラファエル様は、かつての魔王並の魔力を発しております!!1度体制を整えるべきです!!」
ローズの言葉通りに逃げようとするが相手も簡単には逃がしてくれない。ローズがなんとか逃がそうと魔法陣を描く。
「転送魔法発動まで皆さん耐えてください!!」
2人組は容赦なくアーロンへ切り込む。アーロンも負けじと戦うが2対1では分が悪い。ロンとミシェルはラファエルの攻撃をなんとかバリアで跳ね返したり、避けたりと、息をする暇もないぐらいの戦闘を繰り広げていた。その時、2人組の流れ弾がミシェルを襲う。
「へ?!」
「がぁ!!」
間一髪の所でもんがバリアを貼ってくれた。
「もん、ありがとう!」
ラファエルはミシェルとロンに気を取られてもんを離してしまって居たのだ。その隙にもんはミシェル達の方へと逃げてきていた。
「転送魔法!発動!!」
ローズの声で味方の転送が行われた。転送された場所はミシェルの邸宅。
「皆さん、お怪我はないですか?」
ローズは怪我人の治療をおこなった。ローズが何故王城へと来たかと言うと、急にかつての魔王と堂々の力を感知したので急いで来たらアーロンがボコボコにされていたそうだ。
「アーロン様、ありがとうございます。」
いやぁと、照れ気味のアーロン、そして、ロンも素敵だったと言うミシェル。その言葉にアーロンは敵対心を燃やすのだった。
「ローズ、どうすればラファエルを倒せるの?」
「…………ミシェル様です。ミシェル様なら倒せます。」
「え?!私?私なんて大した力もないのに……」
「実はずっと黙っていたのですが……」
本来ミシェルは聖女に転生する予定だったのだが、ラナが無理やり聖女に転生したことで悪役令嬢に転生してしまったそうだ。なので、ラナを怪物から戻せたのは聖女の力が僅かに宿っているかららしい。
ラファエルを倒すにはラファエルが戦闘不能になった時、ミシェルが祈れば、悪しき心は浄化され、改心すると言う。
「…………それで、いいのかしら?」
その言葉に一同は驚いた。何故?と、皆が口々に言う。
「だって、それでは魔族への差別はなくならないわ。」
ミシェルの言う通りである。でも、ラファエルの国は酷いものになるだろう。人間を差別する酷い国、いや、世界になるだろう。
「ミシェルが証明すればいいよ。」
「へ?」
「良い魔族もいるんだって!皆に伝えるんだ!だから、一緒に行こう!ラファエルを倒しに!」
アーロンのその言葉にミシェルは頷く。そうだ、これまでは差別され、忌み嫌われてきた。でも、これからは皆(魔族も人間も)が幸せになれるそんな国を作っていくんだ!アーロン様と一緒に!!ミシェルはそう心に誓う。
「でも、今のラファエルをどうやって戦闘不能に?」
「はい、私とミシェル様はあの2人組を鎮圧します。アーロン様も、持ってらっしゃる勇者の剣をロン様にもお渡ししますので2人でなんとか倒してください。倒した後にミシェル様を転送します!」
作戦会議は夜まで続いた。
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